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【インスタントフィクション】 転生したら浦島だった件

朝、目が覚めたら知らない人になっていた

母親らしき人から「太郎、魚釣ってきて」と声が聞こえる。
どうやらここでの名前は太郎らしい、実にありきたりだ

前の記憶も普通にある、僕は薬品メーカの科学者だった。
釣りはしたことがないが、何もできないので釣りに行ってみる事にした。

近くに海はあった、遊んでいる子供達もいる
服装から察するに日本の古い時代なのだと感じた

釣りをしていると遠くから何かを叩くような音が聞こえる
気になって見てみると、子供達が亀を棒で叩いていた。

「やめろ」と言って叩くのをやめさせると、
亀がこちらを見ながら背中に乗って欲しそうな顔をしている。

背中に飛び乗ると、亀は海の中へ入っていった。

目を開けると、そこには輝く宮殿と絶世の美女がいた。
その時、確信した「太郎」とは浦島太郎のことだったのだ。

となるとこの先には、人を老化させるあの箱がある。

太郎は不気味な笑みを浮かべながら、美女の話を聞くのであった。


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