冬春花壇は”キラキラときめきホットする”デザインワーク@第6回紅葉丘中央公園
10月に入り夏の猛暑もようやく落ち着きはじめ、秋のガーデニングシーズンが始まります!
第6回のテーマは『デザインワーク』
”みんなで考える”グループワークをメインに、11月〜来年5月までの冬春花壇づくりに向けてテーマとテーマカラーを決め、花壇デザインを学びながらワークシートを使ってデザインワークを行いました。
〜デザインワークの流れ〜
①テーマを決める
②テーマに沿ったテーマカラーを決める
③テーマとテーマカラーに沿った花を決める
「テーマやテーマカラーなど大きなところから順番に決めていくと、大勢のアイデアが凝縮され全員で考えたテーマとテーマカラーが伝わりやすい花壇になります。」
と、三浦先生より花壇をつくる上で大切なアドバイスを頂き、まずはじめに冬春花壇のテーマ決めからスタートです!
①テーマを決める
前回の講座では班ごとに分かれて冬春花壇のイメージを個々に付箋に書き出し、班ごとに発表しました。前回の復習タイム。冬春花壇のイメージをみんなで付箋に書き出したものを、
三浦先生がカテゴリごとにまとめてくださいました。
全員で共有したテーマ出しのいくつものキーワードまとめた資料を見ながら、改めてイメージとなる言葉を出し合います。
春にパッ、明るい、冬っぽいシック、あたたかい、長持ちする、春はかわいい、春に待っている明るい色、春に向かって元気が出る、春まち(街・待)花壇、
大人かわいい、鮮やか、光る、希望、輝き、キラキラ、ときめく、冬に咲く、春の足音、ホットする、春はパステル色、優しい色、等々
今回初めてのデザインワークに挑戦する皆さんの熱い想いが約20分間に渡り次々と溢れ出しました。
ここで大事なのは、”テーマはシンプルに分かりやすく!”ということ。
沢山の花壇のイメージやアイデアを全体のイメージとして、みんなでひとつのキーワードにまとめていきます。
いろんなキーワードが飛び出しながら、少しずつ形にまとまっていきます。そして最終的に、冬春花壇のテーマは『キラキラときめきホットする』に決定しました!
②テーマに沿ったテーマカラーを決める
初めに前回講座の復習と宮町中央公園の事例を挙げ、三浦先生よりテーマカラーと植物選びについてお話を頂きました。
●植物選びの基礎知識●
ポイントその1 植物が成長する様子
例)・こんもりと丸くなっていくもの
・上にすっと伸びていく植物
・横に広がっていく植物
育つ方向性や姿が違う植物、これらを上手く組み合わせることによって植物やお互いの育つ場所を奪い合わず、立体的な花壇をつくることができます。
ポイントその2 色に着目した植物選び
花壇デザインの基本は平面ではなく立体空間に植物で絵を描きます。
テーマを決めると、花壇を見る人にイメージが伝えやすくなり、花壇をデザインする時にも役立ちます。1つのテーマカラーがあることで、みんなで考えたテーマに沿って花壇デザインを作ることができます。
”花色は絵の具、ガーデンはキャンパス”
色は第一印象を決める大きな要素です。
植物を選ぶ時は花色を絵の具に見立てて、花壇やガーデンに花色という絵の具で絵を描くように植物を選んでみましょう。
ポイントその3 テーマを色で表現する
色相環の図を通して、
・色の3要素【色合い(色相)、明るさ(明度)、鮮やかさ(彩度)】
・調和する色の組み合わせ
①同じ色による配色
②対照の色による配色
③似ている色による配色
等を学びながら、自分たちで決めたテーマに当てはめていきます。
”キラキラ”を黄色、”ときめき”を赤、”ホットする”をオレンジ、あたたかみのあるピンク、などなど。暖色系のカラーが出てきました。
その上で、①黄色・オレンジ系と、②赤・ピンク系の2つに絞り込み、みんなで2択挙手をした結果、
冬春花壇のテーマカラーは『赤・ピンク系』に決定しました!
③テーマとテーマカラーに沿った花を決める植物選び
まずはテーマカラーを表現する一年草のリストアップからスタートです!
植物が生長した時の形(こんもりする、上にすっと伸びる、横に這うなど)を予想し、花の色や咲き方、葉の色や質感、日なた日陰の生育環境にも注目しながら、植物を選びます。
その際は、メインの花、サブの花で2〜3種類程度、プラス球根等の植物を選ぶようにするとのこと(なかなか絞り込めずに苦労する班が続出しました)。
植物のリストアップができたら、植物が生長した時の形や大きさをパターン化した植物パーツを使って花壇をデザインします。
野の花花壇の写真を印刷した用紙に、植物パーツを配置していきます。これは、実際に自分たちで植栽する花壇の写真を使うため、イメージがつかみやすく、花壇の具体的なイメージも固まりやすい手法です。
植物パーツに色鉛筆で色を塗り切り取ったら、みんなで考え話し合いながら図面上に並べて貼り、花壇デザインを決めていきます。
このとき、いくつかポイントがあります。例えば、植物のパーツは、同じ種類の植物を3株まとめたもので、これによって見た目のまとまりが出ます。
また、植物の形のパターンは、プリントされた状態では白黒ですが、色鉛筆で色を塗ることでと、花壇の草花のイメージも膨らみます。
班ごとに約10分程のグループワークで、植物選びを行い、花の形のパターンを使って花壇デザインをします。全部できたら班ごとに花壇デザインの発表です。
【1班】
赤・白・ピンクのストックと濃淡ピンク・白・紫のパンジーをメインに使い、パンジーは前列・中列で、後列にストックを配置しました。
【2班】
前列にピンクのパンジー、中列に赤のデイジー、後列に白のストック、間に水仙・チューリップの球根を配置しました。
【3班】
前列にパンジーとビオラを交互に、リナリアとシロタエギクを、後列にストックとチューリップの球根をカラフルに配置しました。
【4班】
前列に赤・パープル系のビオラを、中列に白のノースポールを、後列にピンクのストックを、間に赤・黄色のチューリップの球根を配置しました。
同じテーマとテーマカラーでも、4つの班に分かれると、それぞれ違うイメージが出てくるのが、コミュニティガーデンのおもしろいところです。これら班ごとの花壇デザインを元に、三浦先生と谷村先生で植物を手配してくださいます。
次回、11月の植え付け時、どんな植物たちが揃うのか楽しみですね!
講座の後は、紅葉丘中央公園に移動し、ガーデンツアーとお手入れの実践!
前回の講座から二週間ほど。植物の成長もゆっくりになってきて、大きな作業はなさそうです。
一年草エリアとなる野の花花壇のお手入れは、千日紅とユーパトリウムの茶色くなった部分の花がら摘み。アンゲロニアは花後の下のカットを行いました。
多年草エリアとなる歩道側の花壇のお手入れは、カンナに手を入れるそのまま一年目の様子を最後まで見届けてみることにしました。また、ルドベキア・ヘンリーアイラーズは季節の姿としてシードヘッドを残すことに。
そして、キャットミントは高さを揃えてカットしました。丸くこんもりとした姿をキープするには、どうしたらよいのか? 形を整えるために、飛び出している枝を切るなど、カットの方法を教えていただきました。
もりもりに成長したカラミンサは、枝元の下敷きになっている枝の処理が大事!
植物の気持ちになってカットして、枝を透かしてあげたら、風の通りが良くなり、すっきりとしましたよ。
回を重ねるごとにお手入れのスピードが早くなっている受講生の皆さん。
花壇活動に積極的に取り組まれているので、どんどん作業の効率がアップしていますね!
さて、2024年度の座学ありの講座は次回11/16(土)がラストです。
いよいよ”みんなで考えて、みんなでつくって、みんなが楽しめる”、冬春花lの植え付けです!
文:高村良恵/編集:小林 渡