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晩秋の青空の下、心に虹をかける「春まちルンルン花壇」をつくる
11月21日(火)秋晴れに恵まれ雲一つない青空の下、今年度の公式講座としては最終回の「四谷西府緑地」の府中コミュニティガーデン講座が始まりました。最終回皆さん元気に「おはようございます!」と集まってくださいました。
★今日はやることがたくさん
宮町講座と違い、四谷講座は、1日(半日)で1年草の抜き取り、お掃除、土づくり、多年草のお手入れ、1年草の配置、1年草の植え付け、水やりまでやる必要があり、今日は室内での座学はなしで、すべて屋外で行いました。
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★前回の振り返り
前回は10月4日、1カ月半も経っているので、「何をやったっけ?」と覚えてないのは講座生もスタッフも同じ。そこでスタッフの林美穂さんから、丁寧に白熱した前回のデザインワークの時のことが説明されると「ああ、そうだった」「そうそう」と頷きながら記憶をよみがえらせる講座生。
四谷西府緑地の冬春花壇は
テーマ→春まちルンルン花だん
テーマカラー→レインボー
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★実際の植え付け苗のリスト
講座生の皆さんが提案したデザインワークの成果から、先生方が、配置などを考慮して選んでくださった植物リストがこちら。
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★作業に入る前に・・お楽しみの「お花摘み」
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一年草を植える花壇は年に2回植え替えをしますが、冬春に咲かせる花は、寒さが厳しくなってきてから植えるのは遅く、11月ぐらいの時期に植えて、寒さにゆっくりと慣れさせて冬を越させるのが、うまく春に咲かせるコツだそうです。なので、どうしてもこの時期にきれいにまだ咲いている植物を抜くことは避けられないのです、ということが先生方から説明されました。わかっているけれど、「もったいない、可哀そう」という表情の講座生たち。「そこで、、」と先生方から「お花摘みを心置きなくして、花束にして持ち帰りましょう!」というと、皆さんの顔がぱあっと笑顔に。難しいことは抜きにして、皆さん思い思いに花束づくりを体験しましょうということで、しばらく自由に花束づくりの時間。皆さん思い思いに自分の好みのお花やグリーンを積んでいらっしゃいました。
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★抜き取り・お掃除
ひとしきりお花摘みを楽しんだところで、先生から「これで皆さん心置きなく一年草を抜くことができますね?」と問われると頷く皆様。
一年草の抜き取り方の説明が先生方からあります。
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四谷の花壇は、多年草と一年草がランダムに配置されているので、一年草はどれなのか、多年草はどれなのか、講座生は見分けるのがとても大変。先生方があらかじめ、抜き取る一年草「ジニア」「サンビリーバブル」「アゲラタム」「千日紅」「ユーフォルビアダイヤモンドフロスト」など、指定してくださいます。
無理やり手で引き抜くと、周りの多年草の根まで動かしてしまうことになりかねないので、必ず移植ごてを使って丁寧に。と先生から。
ですが、実際に作業に入ってみると「これは抜いていいんだっけ?」「これは残すんだっけ?どうだっけ?」と皆さん大混乱。先生方が一つ一つ丁寧に指示を出してくださり、抜き取りは終了。
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★多年草のお手入れ
一年草を抜き取ると、続いて先生から、この時期に多年草の切り戻しをすることが大切だということの説明がありました。一年草を植え付ける時に多年草を切り戻すことで日の光があたり、新しい芽の成長も促すこともできるのだそう。「宿根リナリア」「カンナ」「三尺バーベナ」「エリゲロン」「ダリア」は地際でカットしましょう、「ラベンダー」は切りすぎないように、、など先生からの説明があり、実際にやってみましょう!と花壇に向かうも、なかなかどれを切っていいのか、いけないのか、またまた悩みの渦へ。先生方に教わりながら、丁寧に一つ一つ、一人ひとり作業を行いました。
その後、落ち葉や花柄の落ちているものなどを、きれいに取り除きお掃除をしました。このお掃除が実はとても大切なポイントで、花壇を美しく見せるこつなのだと、三浦先生。
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★土づくり
次のステップは土づくりです。
今回の土づくりに用意されたのは、
・府中産の腐葉土
・有機石灰
・炭
・化成肥料
です。有機石灰は、石灰の中でも一番緩やかな効き目をでるとのことで、牡蠣殻だそうです。炭は多孔質なので微生物の住処になり、豊かな土づくりを後押しします。
それを一年草を抜き取った個所にまき、移植ごてでサクサクと軽く混ぜ込みます。多年草だけの花壇の場合は腐葉土のマルチングだけで十分とのことですが、一年草を植栽する花壇はこうやって肥料分や土壌改良剤をすきこんであげる方がよいとの説明がありました。
ここでちょっとした先生方の工夫が、自分の一握りが何グラム、手を広げた親指と小指の幅が何センチ、大股の一歩が何センチ、手を広げた幅が身長と同じなどをあらかじめ知っておくと、秤やメジャーがなくても大体は図れますよと。覚えておきたいですね。
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★いよいよ植え付けへ
ハーブティーでリラックスした後は、作業を再開。
いよいよ一年草を植え付けていきます。レインボーカラーで3班に分かれているとはいえ、どの順番にどの色を配置するかというのは、現場の状況を見て決めましょうということで、皆さんの合意で、入り口側から、黄色→ブルー→赤・ピンクと配色することに。
植え付けに関しては、春の植え付けで教わった「千鳥植え」を再確認。
いきなり植えずに、まずは配置をしてみて、全体のバランスを見ます。
ここでもまた多年草がランダムに植わっており、その合間を縫って一年草を配置するため、悩む講座生。難しかったですねー。
一年草のほかにも、アネモネ(球根宿根草)も植栽しました。
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オルレアとキンギョソウブロンズドラゴンについては、2株ずつのポイントなので、最後に全体のバランスを見て、配置し、3班のつながりなどもチェックして、これでいいねというところで、植え付け開始。
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併せて、チューリップや水仙などの球根類も植えていきます。チューリップは咲く期間が一瞬なので、そこまで全体のバランスを考えなくてもよく、まとめて植えても、バラまきでも自由に植えていいのだそうです。植える深さは、球根の3倍の深さ。皆さんどんどん植え付けていってくださり、あっという間に終了!
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★皆様お疲れさまでした!
今日の作業は色々な作業があり、かつ複雑なところもあり、難しかったと思いますが、皆さんそれぞれの班のチームワークで乗り切っておられました。お疲れさまでした。
四谷の公式講座6回はこれで終了ですが、来年も引き続き2年目が始まります。また任意の講座も1月、3月とボランティアデイということで開催されます。
わずか半年の間に素敵な風景を作り出してくださいました皆様のご協力と熱意に感謝するとともに、未来への虹の懸け橋になってくれるだろう、四谷の花壇のこれからの成長がますます楽しみです。
三浦先生、谷村先生、ありがとうございました!
(文責 事務局 林瑞恵)