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いよいよゼロからイチをつくる! 地元の子どもたちも飛び入り参加で、宿根草の植えつけをしました!
公園の花壇を① ローコスト、③ ローメンテナンスで、②エンジョイしながら管理するには、ほったらかしていても伸び伸び育ってくれる「宿根草(しゅっこんそう)」や「多年草(たねんそう)」の存在が欠かせません。
第3回の講座での植栽に先立ち、講座外の作業として、手の空いている人たちが集まり、グリーンワークスの三浦先生と谷村先生の指導のもと、花壇に宿根草や多年草、低木類の植えつけをしてきました。
6月13日(月)、宮町中央公園に集まったのは、講座の受講者とスタッフ、ひな草の会の方々など、総勢20名近い人たち。
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最初に、三浦先生と谷村先生のから作業の流れについて解説がありました。
この日行ったのは次のような内容でした。
1)花壇の掘り起しと土壌改良(全員)
2)作業用足場(平板)の配置(三浦先生・谷村先生)
3)宿根草や低木の苗の仮置き(三浦先生・谷村先生)
4)植えつけ(全員)
5)水やり(全員)
公園の造成が終わってからすでに2か月がたっていて、ふかふかだった花壇の土もいつの間にかカチカチに。
まずはみんなでシャベルを持って、土を耕すところからスタートです。
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先日、府中市から提供、花壇の上にまいてもらった「落ち葉銀行」の完熟堆肥が効いていたのか、土の中にはたくさんのミミズがいて、草花の生育にはベストなコンディションでした。
土壌改良ができたら、いよいよ植栽、っとその前に、三浦さんと谷村さんはふかふかの花壇の土の上に、平板を置いていきます。
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これが花壇を管理する上で大事な足場になるとのこと。
なお、この足場のありがたさは、後の植えつけで体感しました。
管理用の足場ができたら、苗を次々置き始める先生たち。
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一番長い西側の花壇は、センターにベンチがあるため、人の目線を考え、左右の手前側に一年草の居場所を用意。
花壇の奥側や、ベンチの真後ろは宿根草と低木で飾ります。
中央部にアナベルをはじめとした高さのある植物を置いたことで、フェンスの奥にある中高木との繋がりも感じられ、〝見立て〟のおもしろさを実感しました。
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植物の配置ができたら、次はいよいよ植えつけです。
植えつけの際は、土をしっかり掘り、表面の高さを合わせたのち、2人ひと組で植物の正面を確認しながら、植えていきます。
黒ポットから外した苗が、みんなの作業によって、どんどん花壇に植えられ、みるみるうちに花壇が緑でいっぱいになりました。
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植え付けが終わったら、みんなでいったん休憩。
梅雨のガーデン作業は、雨が心配とおもいきや、実は湿度と温度で熱中症になることも多いのです。
百戦錬磨の先生たちは、何の打ち合わせもなく、甘酸っぱい「梅干し」と、甘い「花豆」をもってきてくださり、みんなで一息つきました。
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休憩明けは水やりです。
グリーンワークスさんの講座では、水やりはなんと植栽時に1回だけ。
残りはすべて雨水に任せて、植物の根の力で地面から水分を吸収するように促すそう。
その代わり、1回の水やりは「これでもか!」というほど、たっぷり施します。
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1株あたり、10秒数えながらしっかり水やりをし、次の株へ。
10個以上あるジョウロをつかって、みんなで水やりをしました。
ちょうど、小学校の下校時刻が過ぎたころで、公園に遊びにきた子どもたちは水やりをしている様子に興味津々。せっかくなのでジョウロを預けて、手伝ってもらいました。
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するとほかの子どもたちも、何人か集まってきて、一緒にやりたそうにしています。
その様子を見逃さなかった、三浦先生。
「ねえ、みんなハーブ植えてくれない?」
水やりどころか、植物を植えてほしいというお願いに、子どもたちの目がキラキラしています。
入り口前のレイズドベッドの花壇前に集まった男の子たちに、三浦先生と谷村先生の「上手な植えつけ方法」授業が開講。
先生のいうことを素直に聞いていた男の子たちは、みんな上手に全部の苗を植えつけて、水やりも完璧にやってくれました。
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コミュニティガーデンにとって大事な視点の1つが
「地元の人たちが大事にしたくなる場所」。
まさか、初日から、地元の子どもたちと一緒になってつくりあげることができるとは!
みんなびっくりです。
「これ、オレたちが植えたんだぜー」と、
子どもたちがこの場所を自慢してくれたらいいなぁ。
そんなことを思いました。
講座を受けているメンバーや、関わっているスタッフだけでなく、地元の人たちと一緒になって、植物のある環境を大事に育てていく。
期せずして、そんな瞬間が訪れた、府中コミュニティガーデンでした。
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週末、6月18日(土)に開催される、第3回講座での一年草の植栽も、どうぞお楽しみに!
(文:小林渡)