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【Brand Interview #1】創業から約30年、M&Aという“世代交代”で事業成長のバトンを若い世代へ

こんにちは!
ACROVE採用担当の藤原です。
今回もACROVE公式noteをご覧いただきありがとうございます✨

本日は、ECロールアップ事業においての事例をご紹介します!

ECロールアップとは人的リソース不足、資金不足、マーケティングノウハウ不足、もしくは事業承継等で悩まれているD2C・ECブランド事業者様に対して、 M&Aを通じてブランドを譲受け、ブランドの更なるバリューアップを実現することです。当社ACROVEでは、これまでEC支援事業を通じて培ってきたノウハウ等の社内リソースを投入し、より多くの消費者様に商品を届けていくことを目的とした「ECロールアップ事業」を展開しております。


2023年6月に子会社化したローネジャパンについて、これまでどのような歴史を歩み、そしてACROVEへの事業継承にどのような期待を寄せているのか今年6月までローネジャパンの代表取締役を務め、現在は最高顧問である下門 寛様と、ACROVEから出向してローネジャパンの副社長執行役員を務める中島にお話を伺いました。

▼ローネジャパンについて


様々な転機が生み出した、ローネジャパンのビジネス

ーまずは、下門様がECビジネスを展開するに至った経緯について教えてください。

下門 様:ローネジャパンの前身は、父から引き継いだ印刷会社でした。大学を卒業して社会人になって、営業職として成果が生み出せるようになり、仕事をすることがどんどん面白くなっていった時期だったのですが、一方で当時勤めていた会社では成果を生み出して会社を大きくしても、自分自身に「報酬」として戻ってくるものが決して多くなかった。この状況をなんとかしたいと思っていたところで、当時印刷会社をやっていた父が「じゃあ、この会社(父の会社)を自由に使ってお金を稼いでみたらどうだ」と提案されたのです。そうして、父の会社を引き継ぐ形で、自分でビジネスを始めました。

当初は商業印刷の営業活動を行なっていたのですが、学生時代にアルバイトをしていた映像制作プロダクションの方と話をしていたところに、また転機が生まれます。その会社は当時通販番組の制作を手がけていたのですが、そこで紹介する商品を見繕ってほしいと頼まれたのです。初めての経験だったので手探りでしたが、幾つかの商品をチョイスして提案しました。すると、その中の商品が実際に売れたのです。「魅力的な商品を探して消費者に提案する」という通販ビジネスの魅力をその時に初めて体感したのです。以降、TVショッピングや新聞の通販コーナーに自分たちで探してきた商品を提案して売るというビジネスに注力していくようになり、様々なヒット商品も生まれていきました。

その後、成功もあれば失敗もあり紆余曲折だったのですが、基本的には「どんなものでも仕入れて売る」という問屋のようなビジネスを展開していました。そうした中、Eコマースの登場・拡大と共に3つ目の転機が訪れます。当時Eコマースのビジネスを展開していた知り合いの会社が経営難になり、一部の社員と事業を引き継ぐことになったのです。その後、健康・美容の商品を中心にEコマースを展開するようになり、その事業がローネジャパンの原型となりました。

会社のために働こうなんて、思わなくていい

ー取り扱う商品や通販ビジネスへのこだわりなどを教えてください。

下門 様:事業を引き継いだ直後は健康機器の並行輸入などから始めて大ヒット商品も生まれ、自分たちでも社員一人ひとりが「売れる商品」を探してくる商品開発に本格的に取り組むようになりました。

ローネジャパンの商品開発の特徴は、社員が個々に商品の目利きをして仕入れるか否かを決めるという自由なスタイルであること。個々の社員に任せることで、社員が様々なことを自分で学習するようになり、取り扱う商品や販売方法にも個性が生まれます。ただ、社員に100%の結果は求めません。60%でも良しとする。すると、社員たちは自分で考え行動するようになり、大きく成長するのです。

もっと言うと、社員には「会社のために働こうなんて思わないでくれ」と言ってきました。社員には、自分の人生や家族のために働いてほしい。自ら学び自分らしい仕事の方法を探して、そして自分や家族のためにハードワークして成果を生み出し、適切な対価を貰う。それがあるべき働き方なのではないかというのが、私の考えです。

というのも、ネット通販ではヒット商品を狙って生み出すということが本当に難しい。一方で「なんでこの商品が?」と思うような商品が大ヒットすることもある。大事なのは日々お客様と向き合うことで、その中でどんな商品が売れるのかを模索し続けるうちに「この商品は売れるかも」という解像度が上がるのではないかと思います。幅広く様々な商品をトライして、その結果を冷静に見極めて撤退判断も早く。それが大事です。

ACROVEとの協業で、育ててきたブランドを次の世代へ

ー今回、ACROVEへの企業売却と協業を選ばれた背景について教えてください。

下門 様:一番の理由は「世代交代」です。当社のブランドは若い方をターゲットにしたものが多く、私も含めて社員たちが年齢を重ねていく中で「今のメンバーのままでは時代の潮流についていけないのではないか」という課題感がありました。せっかく人気になったブランドなので、このままでは勿体無い。「誰かこの事業を引き継いでくれる人、当社のブランドを次のステージに連れて行ってくれる人がいないか」という思いがありました。そんな中、M&Aのコンサルタント経由でご紹介いただいたのが、ACROVEさんだったのです。

ACROVEさんへの売却を決めた理由は、圧倒的な「若さ」です。荒井社長と社員の皆さんから感じる若いエネルギーと“ビジネスを成長させよう”という勢いに託してみようと考えました。

ー売却を決めたとき、社内の反応はいかがでしたか?

下門 様:実は、社員にはM&Aについて事前に一切なにも言っていなかったんです。売却が決まった後には、社員一人ひとりと面談して個別に伝えていきました。反応はそれぞれでしたが、私はACROVEさんとの協業をとてもポジティブに捉えていましたので、その気持ちをそのまま伝えたら社員たちもM&Aをポジティブに捉えてくれたのではないでしょうか。

ー当社代表の荒井とも面談されていますが、どのような印象を持ちましたか?

下門 様:第一印象としては、まず年上である私をリスペクトしてくれて、丁寧に言葉を選んで話をしてくれる人だと感じました。エネルギーは感じる人ですが、言葉からは社長によくある押しの強さは感じない。とても落ち着いた方だと思いました。もちろん、面談の時点でローネジャパンの経営は様々な角度から調べて検証されているはずですが、必要以上のことはあまり聞かれることがなかったという印象です。

また、非常に勉強熱心な人だとも思いました。人生をポジティブに生きるために学んでいる。人生を知るというのではなく、辿り着きたい目標があって、そこに向かうために日々研鑽を重ねている。それがとても印象的でした。

ー6月の発表から数ヶ月が経ちましたが、その後当初のACROVEの印象と異なる点などありましたか?

下門 様:ACROVEさんは、外から見ると大型の資金調達にも成功して凄い勢いで成長しているというイメージの会社でしたが、実はいい意味で「そうでもない」ところも見えてきたのが印象的ですね。試行錯誤して失敗も重ねながら若さや明るさを武器に前に進んでいる会社。このような会社、今の世の中そんなに多くないのではないかと思いますね。年長者から見るとちょっと危なっかしい橋も、怖がることなく渡ってみる。そこはとても大きな武器なのではないかと思います。

30歳で就任した副社長へ「大きな使命を背負う必要はない」

ー今回、ローネジャパンの副社長として当社の中島が経営に参画しました。まだ30歳(取材当時)の若い中島について、どのような期待を持たれていますか?

下門 様:いい意味で、あまり大きな使命を背負う必要はないと思います。会社と社員と向き合い考えることはもちろん大切なことですが、そこまで重いものだと思わなくていい。社員の人生を尊重して、社員の考えと真摯に向き合うことは重要ですが、仮に思い通りにいかなかったとしても、それで自分を必要以上に責める必要はないと思うのです。

会社には社員一人ひとりの人生があり、家庭がある。みんなが自分の人生や家庭のために働けば、それが結果的に会社のためになり、会社が成長すればそれは社会のためにもなる。これから経営陣が考えるべきは「どうすれば社員みんなが自分らしく働くことができて、その結果として会社に利益が生まれるか」ではないかと思います。

ー中島さん、下門様の言葉を受けて、改めて副社長という役職に抜擢されたときの気持ちと、今後の事業成長に向けた抱負を聞かせてください。

中島:副社長就任のお話は、いわゆる「寝耳に水」でした。内示を受けたのはACROVEに入社して1ヶ月後くらいのことで、経営企画の仕事に慣れてきたくらいの時期だったので、意思決定のスピード感がACROVEの強みというのは理解していたものの、圧倒的に早い展開に正直驚かされたというのが率直な感想です。

しかし、この会社に入社したからには新しいことに挑戦したいという強い思いがあったので、副社長就任のお話にはとても高揚感がありました。もちろん不安もありましたが、ACROVEには様々な知見を持った多様な社員がいますので、様々な人を巻き込みながらまさに「チームACROVE」で尽力していこうと思います。ローネジャパンは創業から30年あまりで私とほぼ同じ年齢。これだけの期間、事業を紡いできたことに対して大きなリスペクトを感じると共に、私自身も身が引き締まる思いです。

今後は、これまでお客様目線に立って築き上げてきたブランドたちをさらに大きく飛躍させるために、これからのブランドのビジョン、成長戦略、組織体制などを社員の皆さんと議論しながら丁寧に積み上げていきたいです。そして、事業成長に対して全力でコミットしていきたいと思っています。


今回もご覧いただきありがとうございました!

これからも「良いCommerceが届く世界へ。」のビジョンを実現するべく尽力してまいります✊

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