![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/16935738/rectangle_large_type_2_4d2b9cfb4b13758e64c064d5128b8db6.jpg?width=1200)
ワークショップの選び方&ご参加する際のお願い
アクロストンのworkshopは始めた当初は1種類でしたが、様々なご依頼にお答えするうちに5種類になりました!
5種類もあるとどれを選んで良いか迷う方も多いと思いますのでひとつずつ解説いたします。
workshop zero『ここからはじまるからだのはなし』
オリジナルのシール絵本を使ったワークショップです。
はじめた当初は未就学児~1年生を想定していたのですが、最近は3,4年生ぐらいまではこちらのワークショップをおススメしています。
というのは、後で説明しますworkshop1は工作がなかなか難しいので、お子さん次第では作品を作り上げることだけに集中してしまい、内容が入ってないことがあるように見受けられるのに対し、workshop zero『ここからはじまるからだのはなし』はシールを貼る作業のみなので話そのものを理解しようとするお子さんが多いです。
また、こちらは白黒ベースで絵もストレートに作ってあります。このようなシンプルなつくりな理由は、小さいお子さんの発達段階として、白黒ベースで線で書かれている物が頭に入ってきやすいからなのですが、小学生のお子さんにとっても初めて見聞きする話題なので余分な装飾が無い方が分かりやすいようです。
一番簡単な内容のようにみえて、実は受精卵で細胞分裂がおこり形を変えて着床するまでを順番を自分で考えつつシールを貼ると高度な内容も隠れています。この話は、他のワークショップ(workshop1~3、番外編)では扱わないところです。生き物の話や理科好きなお子さんにぴったりです。
ジェンダーについても一番詳しく扱うのがこちらのワークショップです。
「体の臓器に関わらず、自分の性別は自分で決めるもの」とどのワークショップでもできるだけ話すことにしているのですが、こちらの『ここからはじまるからだのはなし』では最後に「性別にとらわれずに好きな服を着ていい」と話してから、表紙に洋服を描いてもらいます。
それまでは個性があまり出ないこの絵本に、突然に強烈な個性が花開く瞬間であり、私達がとても好きな時間でもあります。
絵本の全ページはこちらに載せています。https://note.com/acrosstone/n/n87c7fd86e871
ひとつ注意していただきたいのは、こちらのワークショップでは生理については学びません。「生理にそろそろなりそうだから生理のことを理解して欲しい」「周りの友達や姉妹が生理になってきているので知ってほしい」と言ったご要望がある場合はworkshop 1をおススメします。
workshop1『いのちがうまれるしくみのはなし』
私達が最初にはじめたワークショップです。排卵、生理、射精、セックス、体外受精と生殖に関わる一通りのカラダの仕組みを扱います。
こちらのワークショップの特徴はカラフルで様々な手触りの素材を使っていること。選ぶ楽しさと多様性を感じてほしいので、様々な色や素材を使っています。workshop zeroのところで書いたように、そのことが子どもの発達次第では内容理解の妨げにもなるのですが、工作のスキルが上がってくる頃や視覚・聴覚・触覚など様々な感覚が同時に処理できるようになる頃から(発達の個人差がかなりありますが、早くて小1、ゆっくりだと小5ぐらい)は、子ども達は楽しみつつ内容も理解できるようになります。
実際の様子はこちら
https://note.com/acrosstone/n/n22ee2c0509f7
workshop 2『せいり・こころとからだの変化のはなし』
こちらは生理に特化したワークショップです。しかし、女の子のみ対象というわけではなく男の子の参加も大歓迎です。子宮・卵巣を持たない人にとっては自分に関係ないようにも思うかもしれませんが、世の中の半数の人が経験することを理解しておくことは他者への思いやりにつながります。
このワークショップでは扱うグッズが沢山あります。紙ナプキン、布ナプキン、タンポン、月経カップ、吸収型ショーツといったおなじみの生理用品から新しい生理用品を思う存分手に取って実際にショーツにつけたり、作品上で使う練習をしてみたりします。また、低用量ピルや鎮痛剤なども実際に手に取ってみて使い方などを学びます。
生理にどう向き合っていくかは世界的に盛り上がっている分野であり、技術もどんどん発展している(フェムテックなんて言葉もあります)ので、お母さんもお父さんも「こんなのがあるんですね~!」と言いながら、興味津々に手に取ってもらえることが多いです。
こちらのワークショップではカラダの仕組みについてはあまり触れないため、原則的にworkshop 1に参加したことがある方のみに開催しています。
私達はまずはカラダの仕組みを知って欲しい、仕組みを知った上で色々な物の使い方や対処法などを学んでほしいと考えているからです。
小学校高学年以上で100分ほどの講座に参加できるようでしたら、workshop 1と2を同時開催することも可能です。
実際の様子はこちら
https://note.com/acrosstone/n/nee554c5324e4
workshop 3『恋とセックスのはなし』
こちらのワークショップのメインの内容は避妊です。実際にコンドームをペニスの模型(といってもアクロストン製の布の棒)につけて練習します。
男の子のみではなく、女の子にも実際に練習してもらいます。
セックスはあくまでお互いの同意によっておこなうもの。お互いが正しい避妊の知識を持ち、話しあえる関係性を築いてからセックスをして欲しいからです。
こちらも原則的にworkshop 1に参加したことがある方向けの開催ですが、workhop1と3、あるいはworkshop1,2,3をいっぺんに開催することも可能です。
実際のようすはこちら
https://note.com/acrosstone/n/na2a8f74d6f27
workshop番外編『避難所で適切に生理用品を配布せよ!』
こちらは小学校で男子のみに授業をする機会があったために作ったものですが、もちろん男子だけではなく全ての人対象です。ただ、生理がある人には当たり前すぎてつまらないかもしれません。
このワークショップではとにかく「生理ってどんなもの?」という想像力を働かせてもらいます。生理用品を手に取るどころか見たことも無い人たち向けに、実際に手に取ってもらって使い方を考えてもらいます。「どういうとところで困ることがあるのか」ということもですし、PMSや個人差などにもついても学びます。
実際の様子はこちら
https://note.com/acrosstone/n/nce591c44b6b3
パレトークさんがマンガにしてくれました!
ワークショップに参加する際のお願い
原則的にワークショップはお子さん単独ではなく、保護者の方同伴でのご参加をお願いしています。(※学校・フリースクールなどでの開催の場合は除く。)
アクロストンのワークショップはあくまできっかけづくりであり、性教育の内容を全て網羅しているわけではありません。
参加後、家庭内で性の話をどんどん広げていって欲しいと思っています。保護者の方には是非そのヒントを持って帰ってもらいたいと願っていますし、「一緒に参加したという」こと自体で、子どもに「この人とは性の話をして良いんだ」という認識がうまれるので、子どもからの質問も増えてくるはずです。
また、参加する際はこどもにワークショップの内容を伝えてから来ていただいたほうが、子どもの理解も深くなりやすいです。内容を伝えた上でお子さんが参加を嫌がる場合は無理矢理連れてくるのはおすすめしません。はじめで出会う性教育が嫌なものになってしまって欲しくないので、その子自身の興味がある方法・タイミングで性について伝えたほうが良いです。
今後のワークショップの展望
今のところアクロストンは子ども向けのワークショップが多いですが、今後は保護者や性教育に興味がある大人向けのワークショップを増やしていく予定です。子どもには興味のタイミングというものがどうしてもあるため、ワークショップに連れてこられるタイミングが良いタイミングであるとは限らないと思うことがちょくちょくあるからです。詳細はまた改めて記載しますが、保護者やこどもと関わることがある大人が、こどものタイミングで話していけるようにサポートしていきます。
いいなと思ったら応援しよう!
![アクロストン『10歳からのカラダ・性・ココロのいろいろブック』発売中!](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/8339273/profile_f05e0c84a9a7eab1bb6aa7dcb17b5333.jpg?width=600&crop=1:1,smart)