時間差読書会。新約聖書、第2コリントス　3章

本の感想を投稿して、興味のある方からコメントをいただいて、というのをnote上でやりたいです。
この本について、また私の投稿についてnoteに(他のブログ等でも、もちろん可)書かれたらお知らせください。読ませていただきます。
そして、構わなければコメントさせていただくかも知れませんし、それを含めてまた投稿するかも知れません。
そうやって、やりとりが続くと楽しいなぁと思います。
すぐでなくていいんです。気が向いたときにコメント、1年後でも、2年後でも、それ以上でも。

読んだ本はこれ↓
田川建三　訳著　『新約聖書　訳と註　3 パウロ書簡　その一』　作品社。

「訳」の抜き書き

我々はまた自己推薦を始めているのであろうか。
‥我々の推薦状は、あなた方自身である‥あなた方は我々が携わったキリストの手紙であって‥。

神が我々を新しい契約の仕え手たるにふさわしくしてくださった、それは文字の契約ではなく、霊の契約である。
もしも石に記入された死の務めでさえも栄光において生じるなら、まして霊の務めが栄光のなかにないということが出来ようか

だからモーセのようにイスラエルの子らが消滅すべき栄光の最後を直視することがないようにと、自分の顔に覆いをかけたりするようなことはしない。
彼らは頭を硬くされたのだ。実際、旧約を読むときには同じ覆いが取り除けられずに残っている。
しかしモーセが主の方に向くときには、覆いは取り除けられる。主は霊であるからだ、主の霊のあるところ、自由がある。

我々はみな顔をあらわにして、主の栄光を鏡で見るようにして見ているのだが、主と同じ姿に、栄光から栄光へと変えられていく。
それはあたかも主の霊から生じることのようである。

「註」を私なりに要約

田川建三によると、パウロはコリントの信者たちから、あなたは自分で自分を推薦しているだけではないのかと批判されていたということだろう、と。それに対して、あなた方は我々が書いた手紙であって、そこにはキリストのことが描いてあるのだぞ、と。

モーセの律法は、律法違反者が滅びに定められることになるのだから、「死をもたらす務め」であるがそれでも神の栄光のなかにあるというなら、パウロの伝える教えが栄光のなかにない訳がないぞよと。

パウロが出エジプト記に、イスラエル人がモーセの顔に現れた神の栄光を直視することがないようにと書かれているのを念頭に、イスラエル人は顔に覆いをかけ(て、頭が硬くなった？)という。

18節は、田川建三によると、「全体として意味が定かでないことで有名な箇所」とのこと。
パウロたちキリスト者は、イスラエル人と違って顔の覆いなしで真っ当に神を見ているのだけれども、神は神だから直接見ることは出来ないので、鏡に映っている「反映」を見るだけだ、という意味らしい。
そして、終末のときには我々自身が神と同じ姿、つまり朽ちることのない永遠の姿に、すなわち神を直接反映した姿に、反映から反映へと変えられていくのだと。

感想

またかよ‥他の手紙はどうだったか忘れたけど、2コリントは1章、2章と続いて、またもやお前ら俺パウロのことを疑うけどなーで始まる。
そしてお前たちこそ俺さまが洗礼を授けて信者にしてやったのだ、お前たちが俺が本物の宣教者である証拠だと、また言ってる。ウザ過ぎる！　ていうか田川建三の言う通り、パウロはコリントの教会でよっぽど非難されたんだろうなぁ。
その後、パウロがコリントの信者たちにどう扱われたのか知らないけど、こういう内容が後世まで残って、しかも崇拝の対象になってるってのが笑える・唖然とする、そして泣けてくる。

続けて、パウロは自分が疑われているのを傍に置いて、イスラエル人たちはちゃんと神を見てないけど、俺さまたちキリスト者は神を直視は出来ないにしろ、神の方に向いて見ているぞと、自分のことから、ユダヤ人とキリスト者のことに話を移してしまう。得意技だね、全く。

そして田川建三によると、終末が来たら、神を見ることが出来るようになるのだと。つまり神を直視は出来ないから鏡を通して見たような栄光から、直接見た栄光に変わるのだと。
はぁーこれは世の終わりのことを言っていたのか！　ダンテの「神曲」の最後も同じようなシーンが出てくるけど、ここからとったのか！

うーん、信仰の糧として読むという私の方針とは裏腹に、今回も有難い内容というより雑学的知識が一つ増えたってだけみたい😭

まあね、神をどんなに追求しても到達できないってのは分かるけど、そりゃパウロに言われなくたって、そうでしょと思うしな。
しかもパウロは近いうちに世の終わりが来て、そうしたら自分たちキリスト者は神を見るって信じてたようだしな。ここまで来ると、やってらんない。

何が書いてあるかが分かるってのと、得るものがあるってのは別だよな。
しかし、聖書って名前がついてるのに‥。