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いつも行かない道

僕は人付き合いで月に一度タバコを吸う時がある。

横浜駅でパイプタバコの葉を買う事にした。新横浜から新幹線まで時間に余裕があるからいいだろうと思ったのだ。

横浜駅で降りた時、人が階段に列を作る。
僕はその列に並ぶのは好きでなかったので列が途切れるのを眺めながら待っていた。

隣に僕より背格好の高いおじさんがいた。
同じように列が切れるのを待っていたのだ。

同じようにハッキリと待つ人はレアなので面白いおじさんだと思った。

煙草屋に行くまでの道は偶然にも同じだった。
いつも通らない道を通る。しかもストーカーと間違われないかと思いながら。

横浜の様に人がそれなりにいる街では、人と同じ道を辿っても、途中で別れて途中で合流してがひっきりなしに繰り返される。

ーーこんなんじゃもし自分が付け狙われて刺されたとしても、通り魔だったのか狙われてたのかなんて分からないと感じた。

その一方で、人に危害を加えなければ、
高校生ぐらいの頃に特定の人を決めて跡をつけて見るのはーー、

なんとなく自分の無意識に行くような当たり前の道から
違う世界に行くための手段になって面白かったんじゃないかな。

自分が見つからない時は、自分がそれをよしとすれば他人に道を委ねてみても面白いかもしれない。

きっと何も見つからないけど、ほんの少し違う世界がひらけてる。

さて、旅人で自由人でない限り行き着くところは同じなのだ。新横浜に行かなければ。


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