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ご一緒に、大型特殊自動車免許はいかがですか?【免許取得】


 皆様は、ファーストフードとかコンビニのレジで「ご一緒に、ポテトはいかがですか?」と聞かれたことはありますか?私はあります。

 あれ返事に困るんですよね~。要らんってば…。


 そんなことはさておき、私は皆様に言いたい。「普通自動車免許とご一緒に、大型特殊自動車免許はいかがですか?

 そこで今回は、大型特殊自動車免許の魅力について免許保有者が語ろうと思います。よければ皆さん、大型特殊自動車免許の取得をご検討ください。

私の保有免許欄です。
「大特」が大型特殊免許、「準中型」がいわゆる普通自動車免許。

 なお、本記事は教習所卒業による免許取得を想定しています。飛び込みの試験には言及しませんので悪しからず。



1.大型特殊自動車って?

 そもそも大型特殊自動車ってなんやねん?大型車とちゃうんかい?という方に向けて、大型特殊自動車について簡単に整理します。


(1)変わった形のデカいやつ

 道路交通法施行規則(←運転免許の区分を規定)では、特殊自動車のことを

 カタピラを有する自動車…(中略)…、及び内閣総理大臣が指定する特殊な構造を有する自動車だと定義しています。

 そして、特殊自動車は大型特殊小型特殊に分けられており、大型特殊は

全長:12.0m以下
全幅:2.5m以下
全高:3.8m以下

だと定義されています。


ちなみに、小型特殊は

全長:4.7m以下
全幅:1.7m以下
全高:2.8m以下
最高速度:15km/h以下

だとされています。

 要するに、変な形のデカいやつと覚えておいてください。



(2)具体例・・・

 おもな特殊自動車は以下のとおりです。

カタピラを有する車(戦車など)
ロード・ローラー
ショベル・ローダ
フォーク・リフト
農耕作業用自動車
ロータリ除雪車
内閣総理大臣が指定する特殊な構造を有する自動車

 いわゆる「はたらくくるま」ってやつですね。要はコイツらですよ。

ボブとはたらくブーブーズ

 私見ですが、道交法施行規則の定義に準ずるなら、ガンダムとかエヴァとかも大型特殊自動車免許があれば運転可能なはずです。内閣総理大臣が指定すれば…。頼むよ、岸田先生。


(3)特殊自動車の運転に限る

 あくまでも大型特殊自動車の免許なので、これを持っているからといって大型自動車(バスや大型トラック)の運転はできません

 また、あくまでも運転(公道を走らせられる)免許なので、作業をするためには別途技能講習などを修了する必要があります。

 つまり、大型特殊自動車免許があれば、ガンダムを公道で走らせることはできますが、戦うためには別途訓練を受ける必要があります。



2.大型特殊自動車の特徴

(1)実はオートマ

 意外かもしれませんが、教習車のホイールローダーはAT車です。なので、クラッチ操作は不要で、操作自体は比較的簡単です。アクセルをふめば勝手に動いてくれるし、ブレーキをふめば止まる。

ホイールローダー

 ただし、馬力重視の構造になっているので、スピードはあまり出ません。 イメージとしては、常にBレンジ(MT車なら1速)で運転している感じで、思いっきりアクセルを踏んでも30km/h出るか出ないかだし、アクセルを離した途端死ぬほどエンジンブレーキがかかって減速します。


(2)発進・停止時にバケット操作

 普通自動車運転時にはないものとして、発進・停止時に搭載装置を上げる措置等を講じなければいけないというのがあります。

 ホイールローダーなら、エンジンをかけてから発進する前にバケット(前についてるショベル)を上げる。目的地に着いてエンジンを切るまでにバケットを下すなどですね。

 このような特殊自動車特有の措置を覚えるのには少し手間取ります。まぁいったん覚えてしまえばどうということはないんですけど…。


(3)ハンドルに遊びがない

 ハンドルの「遊び」とは、ハンドルを切ってから実際にきき始めるまでにあるちょっとしたゆとりのことです。普通車はハンドルに遊びがあるので運転がしやすく、少しハンドルを切りすぎても安心です。

 ところが、特殊自動車には遊びがなく、ハンドル切った分だけ車体が回ります。なので、普通車の感覚でハンドルを切ると、ガッツリふらつきます。そして、検定中にふらつくと10点も減点をくらいます。

 ふらつき減点って結構デカいんですね。普通車では馴染みがないので知りませんでした。私は、卒業検定でふらつきを1回取られました。思ったよりふらつくんですよ。だから、普通車以上に丁寧なハンドルさばきを…。


(4)中折れする

 下ネタではありません。車体の話です。

 ホイールローダーは、車体が真ん中で折れ曲がるようになっていて、これを中折れといいます。中折れすると前輪と後輪が同じ位置を通るため、内輪差が発生しません。よって、右左折の時は、曲がり角に沿ってハンドルを切っても後輪が乗り上げることはありません。

 逆に、内輪差を考慮したタイミングでハンドルを切っていては遅いです。かなり大回りになってしまい、検定では減点ですね。



3.大型特殊自動車免許の魅力

(1)すぐにとれる

 大型特殊免許は、あっという間に取得可能です。

 普通自動車免許をもっていれば学科が免除になり技能教習も最短6時限で修了できます。ということで、最短6日間(入所式+教習+検定+免許センター)で免許取得が可能です。

 普通自動車がどう頑張っても1ヵ月以上かかることを考えると、かなりのスピード取得だといえます。普通自動車免許を取ったそのままの勢いで大型特殊自動車免許も取ってしまえばいいと思います。


(2)費用が安い

 お値段も結構リーズナブルです。

 普通自動車免許があれば、事務手数料などを含めても総額10万ちょっとで取得可能です。各種割引があれば、10万を切ることもあるでしょう。実際、 私は総額8万程度で取得できましたし。

 ちょっとした自己投資感覚で取得できてしまうのはお得です。


(3)技能講習での免除がウマい

 大型特殊自動車免許を持っていると、先述した操作をするための技能講習で優遇を受けられます。とくにウマみがあるのがフォークリフトの免許で、通常30時間程度のところを10時間で修了できます。実に20時間の実技免除。

 つい先日、フォークリフトの講習を受けまして、たった2日(しかも2日目は半日だけ)で講習終了となりました。これは楽。


(4)話のネタになる

 大型特殊自動車免許を持っている人なんてあまりいませんから、それだけで話のネタになります。大型自動車免許じゃないよ~とか、ガンダムも運転できるよ~とか言ってれば、それなりに話は盛り上がります。男性ばっかりの飲み会でないとスベる可能性はありますが…。

 履歴書にも書けますので、建築系や運送系を目指す方はもちろん、公務員を目指す方でも被災地支援活動という観点で点数高いと思います。



4.おわりに・・・

 ネタっぽく書きましたけど、仕事(資格)でも仕事以外(話の話題)でも活用の幅が広く、しかも、安価&短期間で取得できますから、胸を張ってオススメできる運転免許です。この記事が、大型特殊自動車免許取得の一助となれば幸いです。


 そして、全国の教習所の皆様、案件お待ちしております。

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