「上海への道」レビュー(グランプリ編)
皆さんこんにちは。前回に引き続き「上海への道」をレビューしていきます。今回は、麻雀グランプリ編についてです。
多分ですけど、日本一詳しく解説している記事だと思います。需要はない気がしますけど。これから上海への道(グランプリ編)をされる方にとっては最適解だと思いますのでよければどうぞ。
1.「上海への道」とは
詳しくは下記の記事を見てください。要するにそういうことです。
2.麻雀グランプリとは
(1)麻雀版スーパーマリオ
この世界線では、麻雀グランプリというものが世界中で開催されており、前回のチャンピオン(ファミリーマージャンⅠの主人公)が名誉チャンピオン(麻雀老君:今作のラスボス)と戦う前に行方不明になったんだとか。
プレイヤーは前回チャンピオンの弟という設定で、麻雀グランプリを優勝して麻雀老君を倒し、姉を救い出すというのが目的のようです。
男一人で並み居る敵を倒しながらラスボスに立ち向かう。要するに麻雀版のスーパーマリオだと思ってもらったらいいです。
(2)雀士7名との総当たり戦
肝心のグランプリは総当たり戦です。対戦相手はコワルスキー(♂)、LISA(♀)、ジョーカー(♂)、ミスターX(♂)、Dr.ケイン(♂)、マダムニコル(♀)、ミンリンメイ(♀)という雀士7名です。キャラ毎に特徴はあるんでしょうけど、正直誤差の範囲だと思います。
対局は12週あります。要するに合計で84局も戦うことになります。途中、何度か会場を移動しますが、移動しても相手は変わりません。
そして、84局戦い終えた時点でプレイヤーの得点がもっとも高かった時は優勝となり、ラスボスの麻雀老君と半荘勝負となります。
(3)ステータスがある
このモードではプレイヤーにも対戦相手にもステータスがあります。当然ステータスが高いほど有利になりますし、低いほど不利になります。
モチテンは麻雀の点数、ゴールドはお金という理解でOKです。
雀力は配牌に影響を与えているような気がしていて、雀力が高いほど最初から強い手になりかかっていることが多いです。雀力は高い役でアガるほど上がり、高い役でアガられるほど下がります。満貫で10くらい上下します。
運は自模に影響を与えているような気がしていて、運が高いほど当たり牌を自模る率が高くなっているような気がします。運はアガった時のドラ数と一発の有無で上下しいて、「ドラの枚数の2乗+一発役(+10)」でした。
例えばリーチ・一発・ドラ2でアガれば「2×2+10」で14上昇、役牌・ドラ3でアガられたら「3×3+0」で9の下降といった感じ。
スタミナは1局ごとに2ずつ低下し、スタミナ切れ(値がマイナス)の時は理不尽に負ける(敵が妙に強くなる)ことが多いような気がします。
(4)アイテムがある
このモードには、ステータスのほかにアイテムも存在していて、使うことによって圧倒的不利な状況がほんの少し和らぎます。
詳細は別紙のとおり。重要なのは移動ができる「航空券」と、スタミナの回復ができる「薬」ですね。そのほかのアイテムも転売すると高値になるので持っておくのもよいでしょう。
ただし、後述の攻略法を使うとロイド保険とお守りはいらなくなります。
(5)雀士とやり取りできる
対局前に雀士とやり取りをすることができます。大きく分ければアイテムの売買と、さしうまの提案です。
自分が持っているアイテムは相手の言い値で売れますし、相手のアイテムは相手の言い値で買えます。この言い値は雀士によって異なるので、いかに安値で買って高値で売れるかがポイントです。
「さしうま」を選択してから雀士に勝つと賞金がもらえ、負けると賞金を支払います。流局した場合は聴牌・不聴にかかわらず増減ありません。賞金単価も雀士によって違います。
一概には言えませんが、男性雀士ほどさしうまでの賞金が高く、女性雀士ほどアイテムの取引額が高額になる傾向があります。
(6)パスワードがない
なんとこのモード、パスワードがありません。84局もやらないといけないのに一度始めたらノンストップ。しかも、途中でゲームオーバーになったら最初からやり直し。
世界一周モードにはパスワードがあっただけにこの仕様は悔やまれます。
(7)プレイヤー側が超不利
世界一周では、ラストチャンス(流局後の追加自摸)やクイズチャンス(正解したらボーナス点)といったプレイヤー側に有利な仕様が多々あったのですが、このグランプリ編では一転して、プレイヤー側にはキツイ制約がいくつも課されています。
当然ですが、飛んでしまう(持ち点が0点以下になる)とゲームオーバーになってしまいますし、最終戦(12周目)を終えた時点で他の7名を抑えてトップに立っておかないとラスボスには挑めずゲームオーバーです。
あと1戦ごとにステージを移動するのですが、移動にはゴールドを支払うか航空券を1枚使う必要があります。この移動費が馬鹿にならなくて、最初はまぁまぁ許せる額なのですが、最後のほうになると目が飛び出るくらいの高額を請求されます。もちろん、払えなければゲームオーバー。
また、敵陣営はなぜかスタミナが減っている様子はなく、事実上プレイヤーのみが気にしなければならないステータスになっています。先述のとおりこちらがスタミナ切れの状態だと敵はびっくりするくらい強くなります。
ということで、点数・お金・ステータスすべてに気を遣いつつ、セーブもできないまま総当たりを繰り返すという地獄のモードに仕上がっています。
3.私なりの攻略法
(1)運を早めに上げる
ステータスという概念がある以上、それを味方につけられるかどうかがクリアの難易度を大きく変えます。とくに、当たり牌の引きやすさに影響を与える「運」のステータスを上げることがマストです。運は一度上がってしまえば、後の戦いでもアガりやすさが違いますから。
その運を上げる要素がドラと一発なので、最初の配牌とリーチ後の自摸にすべてがかかっています。モード側としてもその意図があるみたいで、配牌の時点でドラが4つ(槓子)並んでいるものも頻繁に登場します。
ということで、第1戦目第1局目の対戦相手となるコワルスキーには非常に気の毒な話ですが、ドラたっぷりの配牌の高目役でアガれるまでひたすらリセマラです。最低でもドラ3の跳満以上は欲しいですね。
(2)あみだくじは答えを調べる
ステージとステージの間では、あみだくじを引くことになります。あみだくじにはいくつかのマークが置いてあり、「💀」ドクロマークを引くと不幸が訪れ、「❓」ハテナマークを引くと幸運が訪れ、「SHOP」ショップマークを引くとアイテムが安値で買えます(品揃えはランダム)。
そしてこのあみだくじが結構無視できない要素でして、ドクロを引いたら平気で運を20下げられたり、罰金5,000Gとか取られるので窮地に陥ります。モード自体がかなり厳しいだけに、あみだくじにも裏切られてしまうとクリアは絶望的です。
幸い、YouTube上に全あみだくじの結果をアップしてくれている方がおられるので、それを見ながら自分にとって都合の良い目を引くようにしてください。それでもクリアできるかどうかってくらい難しいですから。ちなみにあみだくじの💀マスを避け続けることができればロイド保険(ゴールドを守る)とお守り(運を守る)は要らなくなります。
(3)航空券を爆買いする
総当たり戦を終えるごとに会場を移動するので、交通費を負担させられるのですが、この交通費はゴールドだけではとても賄えません。
最初のほうは3,000Gくらいと比較的安いんですけど、最終ステージの場合はなんと8,000G。高ぇよ…。ということで移動(とくに後半戦)は航空券を買うのが安上がりです。1番高く売りつけてくる奴でも5,400Gですし、安い奴なら1,000Gで売ってきますから。
ただでさえプレイヤー側にキツイゲームですから、気にするステータスはなるべく少なくなるようにしましょう。
(4)アイテムはケチらない
おそらくですけど、ラスボス(老君)戦でもステータスはちゃんと推移していて、スタミナ切れを起こしたらちゃんと機能するようになっている気がします。実際、老君は南局(後半戦)あたりから急に強くなったことがありましたし、もしかしてと思って薬を買い込んで挑んだ老君戦はそれほど苦戦せずに勝つことができました。
最終ステージまで行ったからあとは消化試合とするのではなく、きちっと移動する前提でアイテムなどを買われたほうが良いと思います。
(5)老君戦は安上がりで
上記対策を講じたとしても、老君が強いことは間違いありません。老君戦ではプレイヤーは持ち点を引き継いで(優勝時の点数)、老君は30,000点でスタートという圧倒的有利な状況にも関わらず簡単にひっくり返されます。
ということで、なるべく老君をアガらせない(連荘させない)ようにして点差の暴力で勝ち逃げするというのがクリアの最短ルートになります。
役牌でも喰いタンでもなんでもいいから安っい役でアガって老君の親番を流しつつ南4局終了まで耐えるというのが一番勝ちやすいです。変に高目役を狙って老君に連荘させていたらあっという間に逆転されます。
という戦法を勧めているにも関わらずこの間プレイしてみたら…
東一局に三倍満で飛ばしてしまいました。
4.総評
(1)先行逃げ切り耐久ゲー
かつ途中にパスワードが一切ないことを考えると、いかに序盤(1周目~3周目)でステータスやらゴールドやらを高くするかの勝負になります。とくに重要なのは「運」ですね。下がりにくいですが、上げにくくもあります。また、一度下がると和了がしづらくなるのでジワジワ負けが込みだしてくるので大変です。結局は運ゲー。
一方でステータスとかゴールドを上げようとすると持ち点も自然と高くなっていますから、序盤で優勝がほぼ確実になっている。となると中盤~終盤はステータスと点数を守るために安上がりを繰り返す作業ゲーと化します。
まとめると、1周目では高目役(とくにドラで跳ねたやつ)がでるまではひたすらリセットを繰り返し、高目のアガリが何回か続いたらそのプレイで12周を逃げ切る。老君戦も12周で作った貯金でひたすら逃げ切り勝ちするというサイレンススズカも真っ青の逃げ麻雀を打つことになります。
(2)パスワードありでやりたい
そもそも、パスワードがないのがキツすぎて、最短でクリアしたとしても連続で3~4時間くらいかかります。なげぇよ。もし途中でゲームオーバーにでもなればもう目も当てられません。また1からリセマラの始まりです。
世界一周モードでは持ち点とダイヤイーピンの保有数とフラグだけを管理すれば良かったのでパスワードが作れたんでしょうが、実際は複雑なモードほどパスワードが欲しかったものです。
パスワードがあれば「エンディングだけ見たいから最終周からやりたい」とか、「初期装備バチバチにして強くてニューゲームしたい」という願望も叶えることができ、とっつきやすさは格段に上がったと思います。
5.「上海への道」役満集
そんなわけで、2回にわたった「上海への道」のレビュー、このあたりにしておこうと思います。最後に、今回私がプレイしたなかで出会った役満をダイジェストでご紹介しようと思います。
四暗刻は結構出ましたけど、大三元はなぜか一度も出ませんでした。このほかに九蓮宝燈も1回だけアガリましたが、それとは気づかずに写真を撮り損ないました。もったいない…。
(1)四暗刻
このゲームをプレイしていて一番見かけた役満が四暗刻でした。写真だけでも5枚残っていました。ただ、残念ながら単騎待ち四暗刻を和了することはできませんでした。
(2)国士無双
こちらも比較的よく見かけた役満でした。写真だけでも3枚あったので、そこそこ和了した記憶があります。
フリテンリーチですが、十三面待ちに組み替えた国士無双。残念ながら、ダブル役満にはなりませんでしたが…。
(3)地和・人和
運要素の強い役満。「地和」と表記がありますが、ロン和了なので正しくは「人和」かと。
こちらも表記は「人和」ですが、子の第一自摸で和了なので、正しくは「地和」かと。
残念ながら、親の第一自摸で和了する「天和」には出逢いませんでした。
(4)数え役満
単一役ではなく、複数の役が複合し、13翻以上で成立する数え役満。わりと見かけました。上記2つは清一色が絡んだ数え役満。
上記2例はドラで跳ねた数え役満。麻雀グランプリはドラの数で運が上がるので、この上がり方は非常にお得です。
(5)番外編
役満でもなんでもないですが、和了した役がケインコスギの麻雀モノマネと同じだったので撮影しました。
リーチ・イッパツ・ピンフ・タンヤオ・ドライチの、満貫eight thousand!!
著作権の関係でリンクは載せられませんが、「山本高広 ケインコスギ」とか「池谷ロン」とかで調べてもらえたら元ネタを終えると思います。
以上、長くなりましたが上海への道レビューシリーズは以上です。お付き合いいただきありがとうございました。