【市役所】管理職・幹部職員の割合を出してみた(地獄)
皆さんこんにちは、イ キ ナ リ デ ス ガ ー (楽天カードマンの言い方)、市役所職員のうち、管理職や幹部になる人の割合を調査したのでご報告します。
なお本記事は、下の記事をベースに書いています。私史上とてもバズった記事ですので、ぜひ内容もご覧ください。
1.調査概要
(1)管理職・幹部の定義
先の記事では、市役所の役職を
ヒラ<主任<係長<課長代理<課長<次長<部長
と整理し、課長代理以上を管理職、次長以上を出世した職員としました。
そこで、本記事においても課長代理以上を管理職、次長以上を出世した(=幹部)と定義します。
(2)地獄の調査方法
そして、某都道府県:A県とB県の全市(政令市・中核市・市)を対象に、ホームページで公開されている役職別の職員数とその割合をめちゃくちゃめんどくさいけど調査しました。
これは褒めてほしいマジで…。
(3)調査結果
その調査結果がこちらになります。
はい。わかりません。
そこで、幹部(次長以上)、管理職(課長代理以上)、役あり担当(係長・主任)、役なし担当(ヒラ)にまとめなおしたものがこちらです。
これでもまだわかりづらいので、一覧上部にある集計だけを拡大したものがこちらになります。
これならなんとかわかりそうですね。
2.結果の分析
(1)管理職になるのは25%程度
ご覧のとおり、管理職扱いである課長代理以上の割合は、中央値・平均値どちらを見ても25%くらいでした。ザックリ4人に1人くらい。同期が10人いれば、2・3人は管理職になる計算です。そう考えるとわりといますね。しかも、近年は昇進を拒む人が多く、管理職試験の倍率も下がっているでしょうから、手さえ挙げておけばなれそうです。
もっとも、同じ管理職でも課長と課長代理にはそれなりに壁があって、課長代理から上には上がれずじまいっていうケースも多そうですが…。
(2)幹部になるのは2~4%
一方、幹部クラスである次長以上の割合は、中央値・平均値はどちらも3%台。一覧表では2%台と3%台がよく出てきているので、やんわり2〜4%くらいですね。
ざっくり25〜50人に1人。同期に1人いるかいないか。幹部の年齢層には偏りがあるはずですから、同期で幹部に上り詰めるのは1〜2人くらいってところでしょう。
こうしてみると、やはり狭き門のように感じられます。
(3)ボリュームゾーンは係長・主任
担当者レベル(係長以下)に目を向けると、係長待遇+主任待遇でほぼ過半数という感じ。やはりこのあたりがボリュームゾーンですね。
意外にも、役なし(ヒラ社員)の割合は2割を切っていて、ヒラの大半はたぶん新入りなので、働き続けていれば何かしらの役職はつきそうです。
3.結果をふまえた私見
(1)ルートはざっくり3通り?
調査結果をふまえると、市役所職員のキャリアパスはざっくり3つに分けられそうです。
ひとつめは、狭き門の幹部昇進コース。昇進試験は最短で受けて、仕事でも圧倒的な結果を残し続けていく。絶対ハードな道ですけど、凡人では見ることのできない世界を目にすることができそうです。個人的には憧れます。
ふたつめは、着実に管理職昇進コース。仕事は求められる水準をこなし、受験資格のある試験は全部受けておく。本人サイドに目指す意思があって、仕事でよっぽどのやらかしがない限りは達成できそう。
みっつめは、生涯現役永遠の担当者コース。管理職試験、あるいは、その前の昇進試験から放棄し続けていく。昇進試験を課していない自治体なら成立しませんが…。ボリュームゾーンとして、組織を支えていくポジションですね。まぁ、一部の職員は能力が低くすぎて、管理職にできずこの位置に置かざるを得ない可能性もありますが…。
(2)名誉次長くらいなら射程圏か?
例年の人事を見ていると、定年直前に待遇が上がるオマケ人事みたいなものはなんやかんやあります。ということは、試験さえ通過しておけば、最後の最後で待遇を伸ばせる可能性があります。
課長待遇まで頑張っておいて、最後の最後に次長待遇でゴール。くらいが現実的ではないかと勝手に考えています。どうなんですかね?
(3)課長代理待遇がポイント?
個人的には、課長代理待遇が出世の分かれ目だと思います。
まずそこまでいくのか(≒管理職を目指すのか)でキャリアパスが大きく変わりますし、課長代理待遇になったとして、いつ(=何歳で)課長待遇に昇進するかで後のキャリアが変わっていきます。
40代で抜け出せれば幹部への道が見えてくる一方で、50代後半になってやっとこさ課長待遇なら、おそらくそのまま定年でしょう(頑張って名誉次長)。
私見の域はでませんけど、たぶん、課長代理待遇が鬼の住処っぽいです。
4.おわりに・・・
この調査、めちゃめんどくさかった…。だから、みんなしっかり読んで。そして、拡散してぇ。
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