【つみたて兄さん】新NISAで思うこと
つい先日、従来のNISA・つみたてNISA制度にかわる新しいNISA制度が2024年より始まるというニュースを目にしました。かくいう私、2021年からつみたてNISA・iDeCoをやっている正真正銘のつみたて兄さんなんです。
そこで今回は、NISA・iDeCoに2年間参加している私の経験談と、新NISAに関する情報を見て、感じたことについて書いていきたいと思います。
(注意)
本記事は、ただ「つみたて兄さん」って言いたいだけの記事です。
1.NISAとは?(現制度)
NISAとは、Nippon Individual Savings Accountの略です。詳細は金融庁のこれ見といてください(笑)
簡単に言えば、金融商品によって得られた利益には、本来は税金がかかってしまうところ、NISA口座を使って一定の範囲内で購入した金融商品なら、一定の期間はその利益に税金がかからなくなるっていうお得な制度です。
このNISAには一般NISAとつみたてNISAの2種類がありまして、非課税になる範囲と非課税になる期間が異なっているんですよね。一般NISAは非課税の範囲が年120万円と多い代わりに非課税の期間が5年間と短い、一方つみたてNISAは非課税の範囲が年40万円と少ない代わりに非課税の期間が20年間と長めであるという特徴があります。両者の併用はできませんので、各々の投資モデルでどちらかを選ぶ形となります。
乱暴に言えば税金とられないからお得な投資ってことです!!
(余談)iDeCoとは?
本筋からズレるのでざくっとだけ。iDeCoっていうのはindividual-type Defined Contribution pension planの略で、個人型確定拠出年金の略です。詳細はこいつら見といてください(笑)
簡単に言えば国ではなく個人で掛けていく年金のことで、掛金を運用する(投資で増やす)こともできます。そして、掛金は控除の対象となるので、住民税などの計算時に有利に働くんです。
ただし、略称のとおり「年金」なので、掛金は原則60歳になるまでは引き出せないという特徴があります。しかし、引き出すときにも税制上の優遇が得られ、どっちにしろお得になるという制度です。
乱暴に言えば節税ができる年金ってことです!!
2.つみたて兄さんの成績
つみたて兄さんを名乗る私は、2021年の2月からつみたてNISAを、同年11月からiDeCoを始めています。また、余剰資金があるので上記以外にも積立投資をやっております。
現在の私は月6万円を投資に突っ込んで資産運用をしており、現在24ヶ月目に入ろうとしています。
で、肝心の運用成績はといいますと、現在元本割れ(損)をしている状態です。分散投資をしているので、プラスの銘柄もあるにはあるんですけど、全部合わせると大体1%くらいのマイナスです。
一昨年末(2021年末)は10%くらいプラスが出ていてめっちゃ好調だったんですけど、ロシアのウクライナ侵攻で急に元本割れ。その後、一時は持ち直したんですけど年末に再び下落してマイナスに転じたという感じです。
まぁ、もともと長期でもっておくつもりでいましたし、数年後にはきっと回復しているだろうと信じてますので気にしていません。
3.新しいNISA制度(ざくっと)
で、本題となる新しいNISA制度なんですけど、詳細はやっぱりこいつを見ておいてください(笑)
現行のNISA制度から何が変わるかというと、まず、一般NISA・つみたてNISAの区分がなくなり一本化されます。また、非課税の範囲が年360万円:生涯で1,800万円までと大幅に拡大され、非課税の期間が無期限になります。
従来の制度にはデメリットが多かったんです。つみたてNISAだと非課税の期間は長いが非課税の範囲が少なすぎる。一方、一般NISAなら非課税の範囲は多いが非課税の期間が短いという一長一短でした。ところが、新しいNISAでは非課税の範囲も一般の人では使いきれないほどに多く、非課税の期間も永久なので、双方のデメリットが解消されています。
要するに、従来のNISA2つを統合し、それぞれのデメリットを解消・改善させた強化版NISAが仕上がったということです。
4.新NISA制度から感じること
巷ではこんなのやるしかないよね的な風潮が広がっています。私も浅学ながらやらない理由はないと判断しています。もちろん、今後制度の改悪がなされるかもしれませんが。
一方で、新NISAの概要を知ったとき、私には「国は面倒を見ないから自分たちで蓄えておけよ」「投資をやらないやつには苦労させるぞ」という国からのメッセージも感じられました。
何年も前から言われているように、日本の経済成長は芳しくありません。少子高齢化により税収は減少、社会保障費等は膨れ上がる一方。年金制度も維持が難しいと予測されていますよね。私見ですが、今の世代ともう1つ先の世代くらいならギリギリやっていけるけど、その先になると結構厳しい。年金だけで生活するのは不可能ではないけど難しい時代になるだろうと思っています。
国が国民の面倒を見るのにも限界がきている。だから国はあんまりアテにせず、自分たちで蓄えを作っておいてくれという悲鳴が聞こえてきます。
自分たちで蓄えを作ってくれ。そのために必要な環境はプレゼントしよう。もしそれで資産形成してくれた暁には、そこから税金は取らないであげよう。そういう意図なんじゃないかなと。じゃないとこれだけの税制優遇にGOサインがでた理由がわかりません。
一方、NISA制度充実させることで、本来取れるはずだった税金を放棄するわけですから、そのしわ寄せは投資以外のどこかへくると予想がされます。消費税?住民税?具体的にはわかりませんけど、投資してない勢からすれば税制優遇はないのに増税だけは食らうという事態になり、今まで以上に苦労させられる展開になりそうです。
でも、国からすれば税制優遇の制度を整備したのに使ってないのはあなたでしょ?だから税金頂戴と言えるわけで、そういった意味ではロクに勉強もせず、行政に甘えっきりのやつらから税金を絞り取ろうとしている風に解釈することもできるかもしれません。
5.やらない手はない
とまぁ新NISA制度を少しヒネた見方で考察してしまいましたが、やらない手はないという意見に変わりはありません。別にガッツリと運用する必要はないと思っていて、NISA制度を貯蓄する癖をつけるためのプラットフォームとして使ってやればいいんじゃないかなと思っています。
実際私は25歳から投資を始めているわけですけど、今のペース(月6万円程度)で40年間投資を続けることができれば、65歳になる頃には元本だけで3,000万円弱になる計算です。それでそいつが年利3%程度ででも回ってくれれば、利息は元本とほぼ同額になるようなので、合計は6,000万円弱です。
捕らぬ狸の皮算用なんで利息はなかったとしても、65歳の時点で3,000万の蓄えがあるっていうのは結構大きくないですか?なんだったら、そのままこの世から勝ち逃げできるかも?って思ってしまいます。
実際そううまくはいかないでしょうし、貯蓄だけが人生のすべてではありませんけども、せっかく国が良い制度を作ってくれているので、その恩恵は少しでももらっておくのが得策だと思います。
そんなわけで皆さんもつみたて兄さん、つみたて姉さんになりませんか?