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栗山巧の2000本を見るために
栗山巧の2000本目のヒットが見たい。
それは全人類が思っていることであろう。
私もその一人だ。しかし社会人になってしまった私は学生の頃のようにチームに帯同することもできず、今日もせっせと働くのであった。
2000本までのカウントダウンが進むにつれて、ソワソワしてくる。それは大記録の達成もあるが、自分のこの目にその瞬間を刻めるか否か。その二つがあった。そして残り3本。これは週末仙台での達成が濃厚だ。
しかしその週の土曜日は出勤日。けれど、どうしても、どうなろうとも見たかった。
そこで私は西武ファンの上司に仙台での達成の可能性を会話に織り交ぜながら、どうしても行きたいという雰囲気をだして業務に臨む。
その結果かどうかはわからないが「土曜休んでいいよ」という言葉をいただく。
しかし、しかしである。それは金曜の夕方に言われたのである。
時すでに遅し。チケットは販売していない。リセールサイトを見ても1塁側の席は一つもない。
もちろん同じことを考えてる全人類は星の数ほど存在し、出品された瞬間にチケットは持ってかれてしまう。
そんな中、いつも着ぐるみを着ている方から連絡が来る
「何かしらチケット手に入れてこれで交換する作戦があるらしい」
それは当日券のチケットの席種を変更できるというコロナ禍ならではのサービスであった。
これを使えば、当日券入手すれば外野席に変更できるというものだ
しかしそう簡単には手に入らない。
自分と同じくチケットを持っていない後輩は
「朝、仙台の金券ショップに電話しまくる」と言う
しかしそれでは確実性はないし、取れてからの移動ではその瞬間を見逃す可能性もある。
しかし蜘蛛の糸にすがるように私は望みをかけで明日に備えて寝たのである。
朝方、着ぐるみの方と大沼お兄さんから
「チケ流のチケットが出てる」
と言われるも寝ぼけていて逃してしまう。
頭が冴え始めると事の重大さに押し潰されそうになる。
しかしまだまだ諦めない。そこからサイトにへばりつき、更新を連打。
気づけば2時間半。ついにその時は来た。
突然現れた出品中といい文字に驚きながらも焦り気味に購入ボタンを押す。
焦りのあまり、何度もクレジットカードの暗証番号を間違え不正利用だと間違えられながらもどうにか2枚入手。
一枚6000円の西武ドームでいうフィールドビューシートである。
そんなのはどうでもよく、いち早くチケットを交換して貰うために仙台へ直行
大量のシュウマと高揚感に溢れた二人を乗せ仙台へ。
そしてスタジアムに直行し、チケットを交換。
まさかの一番前のチケットをいただき二人は大興奮。
元々電子チケットだったが紙チケットと引換に
コレクター的にも最高の対応だった
引換られたチケットは裏切り者たちの写真がついていたが…
その後どうなったのかは皆さんご存知だと思うので省略。
案外、人は本気でやればどうにかなるという教訓を得た遠征でした。
チケットの入手に協力してくれた皆さんありがとうございました。