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顧客は誰か?を設定するプロセス

『リーン顧客開発 「売れないリスク」を極小化する技術』を読んで、特にターゲット設定について参考になる内容があったのでまとめておく。


顧客像の設定プロセス

まずは課題仮説を設定する

最初に、どんな課題を対象とするか、の仮説から設定していく。
以下の形式で課題仮説を設定する。

  • [顧客像]は[タスク]をするとき、[課題の内容]という課題がある

  • [顧客像]は[制約/制限]のために、[課題]を体験している

「特性の尺度」を設定する

課題仮説を設定したら、その課題を持っていそうな顧客プロフィールを詳細化する。
顧客プロフィールの詳細化においては、以下の流れで「特性の尺度」を検討する。

  • ①対立する二つの概念のペアを用意する

  • ②その概念は顧客が抱えている[課題]に関連しているか?

概念のペアとして本書で掲載されているのは以下のような項目だ。

  • 節約重視か、時間重視か

  • 意思決定に従う人か、意思決定する人か

  • テクノロジーに疎いか、テクノロジーに強いか

  • 変化を楽しむ人か、変わらないことを好むか など

これからの概念の中で、顧客が抱えている[課題]に関連しそうなものを「特性の尺度」の軸として採用する。

なお、『UXデザインの教科書』の中でもペルソナ作成手法のひとつとして同様のプロセスが紹介されており、

こちらでは、次のようなものが軸として一般的であるとの記載がある(本書の中では「行動変数」と表現されている)。

  • 活動:ユーザーが何をしているか。頻度と量

  • 態度:ユーザーがその製品カテゴリーや技術についてどう思っているか

  • 適性:ユーザーが受けた教育訓練は何か。学習能力はどれだけか

  • モチベーション:ユーザーがそのカテゴリーに関わっている理由

  • 技術:製品カテゴリーと技術に関わるユーザーの能力

顧客を尺度上に配置する

尺度の軸が決まったら、顧客がその特性のどのあたりに配置できるかをマッピングしていく。
この特性の尺度が顧客像の土台となる。

まとめ

「特性の尺度」「行動変数」という考え方は、ペルソナ設定時だけでなくアップデート時にも使える考え方だと思った。
仮でもいいので「特性の尺度」を設定し、インタビュー調査などを通してアップデートしていくのが良さそう。

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