
うまくいかない薬局の「できてないランキングTOP10」をあげてみた
いくつ当てはまりますか・・?
ほぼ毎日、派遣社員に頼りっぱなし
管理者が休みの日も出勤しないと回らない
仕事ができる若手がすぐ辞めてしまう
コロナ後、処方箋枚数がなかなか戻らない
在宅を始めたけど、人件費ばかりかかって効果が見えない
棚卸しが怖すぎる(むしろ、ちゃんと数えていない…)
ひとつでも当てはまるなら… まだまだ改善できます!
絶対に。ぜーったいに。
必要なのは、「我慢」じゃなくて 「うまくいくやり方」を知ること。
薬局だってスタバだ!
スターバックスって、早いし美味しいし、メニューも豊富じゃないですか。
なのに、あのスピードで提供できて、「スタバの店員」っていうだけでちょっとオシャレに見える。
本当にすごいと思いませんか?
もちろん全てではないけど、本質的な部分は似ている。
私の目には、同じように見えてるんですよ。薬局もスタバも。
「スタバみたいに、スムーズに、魅力的に、しっかり回る薬局」
作れたら最高じゃないですか?
でも、やり方を知れば、それは可能です。
どうして普通の薬剤師が”薬局はもっとよくでいる”と言い切れるのか。
ざっくりとした私の歩み
▼大学時代
偏差値40から医学部を目指すも… 見事に不合格!(ですよねー。)
結局、薬学部に進学して、なんとかギリギリ薬剤師に。
▼社会人
大手グループ薬局に勤務。在宅専門薬局で奮闘。マーケティング会社に転職して、その後に独立。
…と、いろいろやってきましたが、ずっと 「薬局を良くするには?」 を考えながら走り続けてきました。
私の性格
・器用ではない。でも、すこぶる勘はいい。
・めんどくさがり。だからこそ、効率化への執念はすごいなんてもんじゃない。
・だらけて見える。でも、責任感は強め。
・ 言いたいことはハッキリ言うタイプ。(かかあ殿下の街、群馬育ちなのでね。)
・ 人懐っこくはない。でも、人は好き。
「薬局をまわすこと」に関しては、引き出しが多め
薬局の立ち上げや加算取得のために、実際に動いてきました。
気づけば、30店舗以上・100人以上の薬剤師と関わり、
北海道から鹿児島まで、さまざまな薬局を見てきました。
だからこそ、伝えたい。
「薬局は、もっとラクに、もっと安定して運営できる!」
その方法を知っているし、みてきた。だから、言い切れます。
うまくいかない薬局の共通点!できてないことランキング
第1位:雇用形態で仕事の差をつけるな
「私、社員じゃないから…」
このセリフが飛び交う薬局は、人間関係も経営も、すべてのうまく行ってません。
そもそも「雇用形態」って、働き方の融通が違うだけであって、責任や業務内容が違うわけじゃありませんからね。
正社員だろうが、パート(週1日勤務でもフル勤務でも)だろうが、年齢に関係なく一通りの業務を経験すべきなんです。
「メインの仕事でやれ」って話じゃありません。
大事なのは 「知らない」をなくすこと。
これを徹底しないと、上の負担は減らないし、「ブラックホール薬局」の爆誕です。
メリット
・上の負担が激減!
ちょっとした疑問や問題が、スタッフ同士の会話で解決するようになる
新人対応が誰でもできるようになる
・従業員自身も圧倒的にラクになる!
仕事の流れが見えるから、先回りして気を配れる
重要点がわかるから、仕事のメリハリがつく
第2位:過剰なマニュアル化をやめよ
まずは、確認点が多くなるということは、「ミス」する点が多くなるということです。
よくあるのが、「ミスを防ぐために新しいチェック工程を追加する」ってやつ。
もし、あなたの薬局に 業務に余裕があるなら それでもいいんです。暇でしょうがないなら。
でも、そうじゃないのであれば、何でもかんでも工程に組み込むのはナンセンスでしかないんです。
マニュアル過多の悪循環
⭐︎チェックポイントが増える
→ その分、新しい「ミスの原因」が生まれる
⭐︎注意力が分散する
→ 「確認しなきゃ」と思うことが増えて、かえって負担が増大
⭐︎ミスが起きると「マニュアル守らなかったから」と責められる
→ でも実際は、増えた確認作業が原因でキャパオーバーしてるだけ
時間の問題じゃなくて 心の余裕が削られるっていうのは、何事にも影響してきます。
だから、イレギュラー対応はマニュアル化しなくてOK!でも、動線(基本の流れ)はマニュアル化する!
これが基本です。
メリット
・従業員が考えて動け、必要な業務の見直しが日々できる
・「自分なりのやり方」で目的にたどり着ける
・ミスの責任を押し付け合う職場にならない
「誰がミスしたか」より「どうフォローするか」に意識が向く
マニュアルが本末転倒な原因にならないように。
第3位:教育係、見直せ
まず 「1人の教育係がすべてを教える制度」
やめてください。
新人との相性もあるし、そもそも 1人だけで全部を教え切るのは絶対に無理です。言い切ります。
むしろ、その日教えられるポジションに入っている人が担当する形のほうが、新人も育ちやすいんですよね。(※もちろん派遣は除く)
いろんな角度から教えてもらったほうが吸収が早いし、職場の人間関係もスムーズに築ける。
さらに、
”やり方を教える教育者から生まれる従業員からは、考えることができない従業員”
が生まれます。
大事なのは 目的と理由を紐付けて教えること。
あと、「全部を1週間で覚えろ!」なんて無理です。
最初は 従業員の名前を覚えるだけでも必死 なんだから、言った言わないなんていう無駄な論争はやめて?
メリット
・新人が育ちやすい!
いろんな角度から学ぶことで、理解が深まる
・職場の人間関係がスムーズになる!
どっちにとってもプラスなんですよ。
第4位:整理整頓をせよ
探し物に時間がかかる薬局、共通してめちゃくちゃうまくいってないです。
想像してみてください。
汚いスタバのキッチン、見たことありますか?
ないですよね。なぜなら、整理整頓されていないと作業効率がガタ落ちするから。
仕事が抜ける、進まない、バタバタしてる人って 例外なく身の回りの整理整頓ができていない んです。
「いつか使うかも」 ってコピーした用紙を大量ストック(5枚もあれば十分)
インクが片方しか出ないマジック が残ってる
メーカーからの「重要」な紙を、調剤棚にペタペタ貼りまくる
全部、 ファイリング してください!!
メリット
・とにかく効率アップ
余計な時間がなくなり、スムーズに作業できる
・仕事の状況が明確になる
全体が見やすいので、何を優先すべきかがすぐに判断できる
・目視で状況がわかるから、ミスが減る!
ヒューマンエラーも激減
第5位:中途半端なデジタル化をやめよ
手書きメモだらけの薬局 になっていませんか?
なんか中途半端にデジタル化して、PC待ちなんてありませんか?
大事なのは、アナログとデジタルのバランスを取ること。
目安としては、
「文章を書く」作業は極力減らす!
でも、逆に 単語や簡単な指示 は手書きのほうが早い場合もあります。
中途半端にPCじゃないと作業できないものを増やしてしまうと、少ないPCが埋まりますよ。
調剤カゴのメモをラミネート化せよ!
調剤カゴに ペタペタ手書きメモ を貼りまくっている薬局、ありませんか?
それ、 ラミネートした札に統一しましょう。
第6位:中間管理職を見直そう
中間管理職に必要なのは 仕事のスキルだけじゃありません。
「上司が好きな人」でもありません。
部下に信頼されている人です。
「敵か味方か」で接するタイプの管理職は、正直避けたほうがいいです。
部下と上司の間に壁ができると、 従業員は動かなくなるんです。
かといって、 友達感覚の管理職 もNG。上司に仕事を任せるだけの従業員ができあがります。
必要なのは 適度な距離感 と 自立した従業員を育てる力 。
甘やかすだけじゃなく、ちゃんと成長できる環境をつくることが大切です。
メリット
・組織がスムーズに動く
例えば「売上を上げよう」「改訂で業務が変わる」となったときも、従業員が前向きに動いてくれる
・離職率が圧倒的に下がる
第7位:全社員に判断の余白を持たせよ
「私じゃ判断できないから、◯◯さんに聞いて!」この言葉もうまく回ってない薬局で飛び交う言葉です。
本来の理想の流れはこうです👇
1.まずは 自分で考えて判断し、行動する
2.困ったら 他の従業員と相談する
3.それでも解決しなければ 上司に報告する
そしてここで大事なのが、問題になった時の上司の対応。
もし判断ミスが起こったとき、上司がやるべきなのは 「しっかり動くこと」 。
でも、一人で解決しろってわけではないんです。色々な人を巻き込んで、指示だけして、実際に動くのは上司ではなくていいんです。
そして、ミスをしてしまった従業員に対しては
どう判断すべきだったのかを理由と具現化された行動を含めて話しあい、伝えること
ここまでやって初めて「教育」です。
メリット
・従業員全体のレベルアップにつながる!
・上の負担が減り、本来の業務に集中できる!
・業務の見直しにもつながる!
第8位:こだわるべきところを見直せよ
いまだによくわからない。
・・・・・・なぜ黒いズボン?黒髪でネイルはだめ?
そこ、そんなに規制する必要ありますか?
本当に大事なのは「業務に支障が出るかどうか」じゃないでしょうか?
たとえば
・長い髪は縛る
調剤のときに抜け毛が混ざると、やり直しになるから
・ネイルは条件付きOK(長すぎ&デコレーションはNG)
爪が長すぎると作業効率が落ちるし、ヒートに穴を開ける可能性があるから
・髪留めは最小限!
ゆるいピン留めは落ちる可能性があるから。
こういう理由ならわかる。でも 意味のない規制を増やすと、それはただの縛りプレイ。
心の規律が仕事の規律!っていうなんだか古い考えではないでしょうか?
それが 若い世代が薬局を敬遠する原因 になってません?
メリット
・若い従業員が増える!
・プライベートと仕事のバランスが取りやすくなる!
第9位:在宅業務はマニュアル化せよ
在宅業務、大変ですよね。外来より数倍大変です。
時間外の配達、細かい調剤とわがままな…(このくらいにしておきましょう笑)
たとえば、1つの薬局で50の施設を担当するとしたら?
それぞれに合わせた オーダーメイドの対応 は ?
無理 です!!
特に忙しい小さい薬局なら、そんな対応を続けていたら従業員がパンクします。
だから、「こういうサービスを提供します」とサービス内容を明確にするのです。
ルール化するポイント
・ 薬包紙の印字方法
・ 朝・昼・夕の識別カラー
・ 臨時薬の対応ルール
・ 配達時間のルール化
イレギュラー対応をできる限り減らしていきたい。そうじゃないと、過剰な人数の配置を生み出してしまう。瞬間分速で人員配置をせざるを得ない薬局が完成する。
メリット
・無駄な人員配置がなくなる
適正な人数で業務を回せるようになり、働く側も動きやすい
・サービスの統一化でミスが減る
第10位:採用面接は1人で判断するな
これに関しては、本当に私も苦労しました。雇用者に優しいこの国では、一度雇ったら、簡単に辞めてもらうことはできません。(法律的にもリスクが大きい。経験者だから、とてもわかる)
だからこそ、最初の見極めが超重要。
採用面接は、最低でも2〜3人で行うこと。
1人の主観だけで判断すると、「面接の雰囲気がよかったから採用」みたいな 感覚的な採用 になりがち。
現場で一緒に働くメンバーと会話させ、色んな角度から応募者を見ることが大事!
経験した、要注意ポイントもある。
・エージェントがしゃべりすぎている場合は要警戒。
応募者本人が イレギュラー対応できないタイプ の可能性がでかい
しかし、応募者が考え込むタイプなら、少し待ってあげる。結論を出せ
る人なら業務の助けになる可能性は大きいから。薬局ないにもバランス
というのが大事になる。
メリット
・いうまでもない
詳細はもう書ききれないので、これくらいにしておくが目立った部分を記載してみました。
いかがでしょうか?気になるものありますか?
会社って組織だけど、人が作り上げてるもの。効率だけが全てではないけど、効率が上がることは誰にとっても幸せなこと。
定時に帰れる、クレーム対応の少ない、働いててなんかコンフィデンスマンJ◯みたいにピタッとスッキリする仕事がしたいな・・