IgA血管炎と診断された日のこと(前編)
息子の付添入院生活が3週目に入りました。
病名を告げられて入院することになるまでを振り返ってみようかと思います。
◆
息子の体調不良はクリスマスの終業式の翌日からあり、「だるい」と動けなくなった。
息子お気に入りの放課後デイを休ませて、私は仕事納めの日に欠勤をした。
その後も吐き気を訴えるものの吐けないという日がしばらく続き食事量も日を追って減っていった。
大みそかの年越しそばを食べながらも腹痛を訴えトイレへ。
「蕎麦伸びちゃうなぁ…」なんて呑気に思っていたことを記憶している。
年が明けて元旦。
なぜか御節が大好きな渋い小学生男児なんだけど、箸が進まない。
大好きなお餅もろくに食べられない。
でもお年玉をもらう時は正座してから元気にはしゃいでいた。
夜のブリしゃぶの時にも、腹痛で食べられずソファにうずくまっていた。
そして日も落ちて暗くなったころ。
息子が腹痛でのたうち回るようになりはじめた。脂汗をかいている。
違和感を感じつつも「いつもの便秘か?」と思い
慌ててドラッグストアに酸化マグネシウムを買いに走った。
でも元旦の夜なんてどこも開いてなくて、
イオンの薬局コーナーに救われ急いで帰宅。
でも飲んでも出ないし改善しない…
前日にトイレ行ってたもんな…と不思議に思うがわからない。
日付が変わった頃、息子が大声で喚いて泣き、文字通りのたうち回る。
(ほんとにこれ便秘か…?)と怪しくなってくる。
#8000に電話しまくっても全然つながらない。
焦る。泣きそう。
自治体のHPから緊急性を確認して
消防庁のQ助というアプリも落として緊急性を確認。
夫と喧嘩をしながら、Twitterのツイママ達にも背中を押され、
「母親の勘」としか言えない違和感を抱いて夜間救急に走った。
着いたのは夜の1時過ぎ。うちの他には一組だけ。
あとでわかったことだけど内科の研修医という先生が丁寧に診てくれた。
「腸閉塞の可能性もあるけど年齢的にはあまりない。ひとまず浣腸して帰ってみますか…」
浣腸をしてみると、息子は一旦落ち着き「もう大丈夫」とケロリとしてる。
往復のタクシー代と、夜間の時間外選定療養費も加算され
「たっけぇウンコだなぁ!」と2人で笑いながら安堵して帰宅した。
しかし翌日になったら事態は変わる。
また息子はお腹を抱えて呻いて泣いている。何も食べられない。
躊躇しながら12時間ぶりの休日診療へ。
今度は小児科の先生が診てくれ、レントゲン撮影。
「胃腸風邪かな。まだ腸にいっぱい溜まってるから浣腸しとこ」
息子はこれでまた落ち着いたため、整腸剤をもらって帰宅。
…そッスか……
でもまだ食べられない。そして飲めない。
翌日になっても呻いてる。わんわん泣くし夜中の吐き気も訴える。
この時点で体調不良が始まってもう一週間くらい。
ぶっちゃけ母ちゃんもなあなあになってくる笑
「とりあえず明日のかかりつけの先生の予約を朝イチにとるからね」
と声をかけて一日をしのぐ。
そしてこの日の深夜に初めて嘔吐した。
でも発熱はずっとない。もうよくわからない。
1月最初の土曜の最初の枠でかかりつけ医を受診。ここまでの経過をメモにして渡す。
「うーん、便秘かなぁ。胃腸風邪もあると思うけど。浣腸しておこうか」
息子、新年あけて4日で早くも3度目の浣腸笑
ここで息子からパワーワードが。
「浣腸の前では自分の無力さを痛感させられる」
そりゃあな。そして今度は便秘の薬をもらって帰宅する。
食べられない。飲めない。おかしい。元旦からなにも食べてない。
そして日曜日になり夫が出張に出かけた。
でも息子の顔色は土色だし、唇カッサカサだし。
数日前にはつながらなかった#8000にかけるとすぐに繋がった。
状況を説明すると
「軽度から中度の脱水になっている可能性が極めて高いです。
明日を待たずにすぐに休日診療にいってください」と言われる。
…やっぱり…ですよね…
点滴の可能性を考えて『待てない息子対策』として
準備をしている間にタブレットにプライムビデオから何本かDL。
選んだのはリクエストでなぜか『はたらく細胞』を数本。
3日ぶりの休日診療は今度も別の小児科医の先生。
「検査して点滴しましょ」
血液検査をしながら点滴をして結果を待つ。
(即入院とか言われても、もう夫いないんですけど…)
と空虚な目をしながらしばらく待機。
検査結果を持ってくる先生。
「血糖が低かったら即入院だったんですけど、ギリセーフですね。
でも明日朝まで点滴した方がいいんですけど…どうします?」
とのありがたいお言葉は、元気な娘を見る人がいないという理由からご遠慮。
「俺、いましてるの点滴だよね。これだよね。スゲー効くね。」
と『はたらく細胞』の熱中症編を観ながら興奮気味に話す息子。
「白血球さんが!」「血小板ちゃんが!」とか点滴しながら言ってんの超シュール。
点滴が効果てきめんだったので、しばらくぶりにいい顔をした息子と帰宅した。
翌日からお粥を食べ始めた息子。
胃がびっくりしないものをセレクトしながら食べさせる。
そしてこの夜、久しぶりにシャワーを浴びた息子の足に発疹が出た。
ここまで、最初の不調を訴え始めてから13日。
劇的な腹痛が始まってからだとしても6日かかった。
この間に4人の医師が診てくれていた。
【後編に続くこととします】