【R18】Monochrome Wizard~黒の讃歌、白の鎮魂歌~ 感想2:ウィリアムルート
心(の根拠となる微細なヒント)を読む力って、実はそんなに稀有なものではないよね。でもほとんどの人は「心を読まれる」のを嫌がるし信頼してくれなくなるから、普通は口に出さない。どんなに的を射たものであっても、認識・言語化によって侵犯されたと思う気持ちは変わらないから。
2021-12-15 16:35:49
「戦場」経験者が「不確定要素」を全部悪い方に想定しておくのって、暗殺に備えて毒に耐性つけておくくらい合理的なことなんだよね。そんな二人にとって、人の心や自分の心を「こういうこと」って言語化して自分のわかる形に整えていくことは何よりの精神的足場になると思っていて。
2021-12-15 16:36:32
そんな「同じ視点で、この暗い世界を見てくれる同志」が一緒にいることでどれだけ息がしやすくなったか、花恋が世界の色を取り戻すのが早かったことからも伝わってきた。言葉や論理を甘く転がしながらじゃれ合うのはまるでゲームのようだなと思っていたらカラロを始めてびっくり!
2021-12-15 16:37:31
そんな二人が初めて「本当の意味で好きになってほしい」と思って変わっていくのも良かったなー。「恋という不確定要素が山ほどある大勝負」に臨む覚悟を、その「とてつもなく恐ろしい」であろう気持ちを(やっぱりウィリアム様『も』、怖いんだよね)と同じ目で受け止める花恋に泣き、「お互いの恐怖心を、じっくり溶かしていけるように」で「お互い」と「恐怖」をつなげて口に出す勇気を持てたウィル様にまた涙。
2021-12-15 16:38:04
成長√初夜もよかった!最中に口数が多いのって冷静っぽい感じがしてあんまり好きじゃないんだけど、ウィル様あれだけしゃべるのにめっちゃ興奮してるの伝わってくるからね!しかもここにきて「気持ちいい?」じゃなくて「私は……最高に気持ちいいよ」「私も嬉しい」なんだよー!!
2021-12-15 16:38:18
お互いに「求められる」ことが一番嬉しい同士だもんね!一番欲しい言葉はそれだよね!って思ったところで「安心する」にまた涙。愛していいのか、深くまで触れて痕跡を残していいのか、どれだけ「不安」だったのーー;;
2021-12-15 16:38:31
「触れた日は我慢できなくて、自分で~」って「お仕事」の日々だってちゃんと求めてたんだよと今までの日々の戯れの中にあった愛まで掬いあげてくれたのも良かったなー。 ん?待って「毎日」!? 絶倫は才能も大きいとはいえ、一度ハマったら止まらなくなる感じも似た者同士じゃん!
2021-12-15 16:39:36
血筋のおかげで(!?)巨●×絶倫×テクニシャンだし「達していいよ(+連続で)」や最中の笑み吐息、「どうして?」まで来るしで性癖欲張りセット再びだったのだけど、お互いが受容し合い、甘え合うようなやり取りが幸せ過ぎてそっちの話ばかりしてしまう……
2021-12-15 16:39:50
「どうして君は、そんなに冷静なのかな」からのやりとりも可愛かったなー。花恋はウィル様といると私ばっかり甘えちゃうし浮かれちゃうなあって思ってるけど、超浮かれてるしそれを隠さないくらい甘えてるのはウィル様の方もなんだよねーと頬が緩んでしまった。
2021-12-15 16:40:26
二人が「諦め」ないで同じ目線で未来を信じることができたらベストEDというのも幸せいっぱいで良かった!「期待して、良かっただろう?」に号泣。「この人の心を守りたい」って、もらったプロポーズの言葉と同じじゃん…「人を信じるために使」う目で、あなたの見る世界を見てる……!
2021-12-15 16:41:05
嫉妬√はこの似た者同士であることが最悪の形で出ちゃったのがまた刺さる。 「拗ねたり、嫉妬した時とか」「よほどのこと」がまさに起こったというのに、「素敵な玩具」で「誘導して精神的に支配」するのではなくレオ様を巻き込んだ。
2021-12-15 23:10:25
それは「私たちは多分お互い愛し合っているけれど、あなたは私以外の人と幸せになることもできるし、本当はそうすべきだ(でも嫌いになったという嘘はつきたくない)」っていう意味で完っっっ全に!花恋の言ってるのと同じことを形にしただけなんだよ!!!
2021-12-15 23:10:44
この3Pは急展開ではあるんだけど、ここでキレちゃうのすごーくよくわかるんだよなあ……「実は誰よりも、決着をつけたがる人」が「不確定要素」の闇に潰されそうになりながら待ってたんだよ!花恋の返答もまた「決着をつけたがる」性質から出たってわかるから余計に辛い。
2021-12-15 23:10:58
これ巻き込まれたレオ様が超かわいそうなのは間違いないんだけど、「免罪符」さえあれば花恋はレオ様と気持ちよくなれるし一緒にいる未来だってあるじゃんっていう(本人の意思を無視した)幸せの形を自分自身に見せつけながら不毛な側に未来を注いだウィル様が本当に辛くて…
2021-12-15 23:11:14
しかもこの時点で花恋の薬はスムーズに進む程度の効かせ方で、理性を飛ばすのは「免罪符」なのよ!ウィル様の言葉なの!!自分に向けられた愛は「免罪符」、言葉と認識によって変わるくらい脆いものだったって決着付ける方が「苦痛でしかない」不確定な話よりマシに見えてたんだよ…
2021-12-15 23:12:27
つい3Pの話ばっかりしちゃうけども「悪意以外にも厄介なもの」に縛られていくBADがまた本当にすさまじくて。 二人がさんざん実感しているように親子であっても別の人間であり「子に罪はない」ならば、どれだけ愛しい子であっても親(配偶者)の代わりにはならない。
2021-12-15 23:12:47
だから、肉体だけ遺されるEDと子どもだけ遺されるEDは「喪失」の大きさに差はないと思っていて。託され、遺されたものがせめて周りの人たちと前向きに生きる「免罪符」には……ならなかったんだよなあというところと合わせて本当に辛い。
2021-12-15 23:13:07
で、人形EDだよ!あれだけ不確定要素の闇を恐れていたのに、自分の望んだ反応だけ返すように仕込んだ究極に「不確定」がない安定した関係は死体を「操り人形」にするのと同じってことじゃん!!これもまた「諦め」ずに手繰り寄せた「死ぬ間際に見る夢」か、と思ってまた崩れ落ちた;;
2021-12-15 23:13:40
この√は二人の考え方の流れがすごく腑に落ちるというか「ああ、そうだよね」と思えるもので、欲しい言葉が欲しいところに決まる感じが気持ち良かった!それだけに5/6(4/5)を占めるBADも「そうするしかなかった」と正面からどーんとくらってしまった…すごい体験だったな……
2021-12-15 23:13:54