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娘について②

産まれてからの娘 

産まれてすぐにNICU(新生児集中治療室)で処置してもらい、なんとか命を繋いでもらった娘ですが、出産予定日を過ぎても、自発呼吸が出来ず、気管挿管されたままでした。
主治医からは、早産の影響もあるが、出産予定日になっても自発呼吸ができないのは先天性の病気があるかもしれません。と言われて、様々の病気の血液検査や筋生検(筋肉を切り取り調べる)もしましたが、病気は見つかりませんでした。
そんな中、娘がミルク飲んでいる最中に誤嚥してしまい、肺炎になってしまいました。
娘は極端に筋力が弱く、ミルクを飲み込む力や自分で肺を動かす筋力が弱かったのです。
主治医には、お家に帰るには、気管切開(喉から気道までを切開して気管に短いチューブを入れることで、呼吸を楽にする手術)しかありません。胃瘻(手術で腹部に小さな穴を開け、チューブを通し、直接胃に栄養を注入する医療措置のこと)の手術も必要かもしれませんと言われました。
それを聞いて、私は絶望しました。
こんなに小さな体に2つも手術をするなんて考えられない!
毎日、娘の事を思い泣き続けました。
呼吸器をつけた娘を育てられるだろうか? 
こんなに辛い思いするくらいなら私も娘も生きていなければ良かった。
そして、そんな事を考えてしまう自分にも嫌気が差してきました。
それでも、毎日NICUに通ううちに娘はよく笑うようになりました。
娘が笑ってくれるだけで本当に幸せな気持ちになって、娘の笑顔をずっと見ていたい、前向きに頑張っていこう、人と比べる事なく私達の幸せの形を見つけていこう、そんな風に思えるようになりました。
そして、気管切開の手術も決心出来ました。


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