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SIGGRAPH ASIA初体験記

はじめに


おはこんにちは! lainです。
本記事はiwakenlabアドカレ18日目の記事です。
普段はCGやVR、アバタ系の研究室でアバタ制御の研究をしています。
12/2~12/6にかけて行われたSIGGRAPH ASIAに初めて行ってきたので、体験して面白かったデモを共有します。

シグアジではXR demoの展示のアテンドのお手伝いをしつつ、空き時間で色んな展示を周っていました。

Into the Womb -I want to be born again-

こちらの展示の設営と展示アテンド、撤収のお手伝いをしていました。

HMDを付けると歌舞伎町で居場所がない少女の映像が流れます。その後シーンが子宮に移動し、胎児が自分の方に移動してきて胎児と自分の位置が一致し、ハンドトラッキングで手を動かせるようになることで胎児としての身体性を獲得します。体験の最後には子宮内に光が満ち讃美歌に包まれながら生まれ変わります。
本展示はSIGGRAPH ASIA2024にてAudience賞を受賞されました。おめでとうございます!

I vs. Me

IVRC2024で藤原麻里菜賞を受賞し、ACM SIGGRAPH ASIA 2024 TOKYO招聘展示をうけSIGGRAPH ASIAで展示した作品です。
20秒前の自分と剣戟をする作品です。
自分の過去の動きを全然思い出せずに過去の自分に負けました。
たった20秒で運動主体感がこんなにも失われるんですね。
カメラで撮った自分の顔のテクスチャが敵に貼られるので、アニメなどで見る分身した自分と戦う感覚がありました。

Necomimi

頭上にアクチュエータを付け、触覚を提示することでねこみみがついている感覚を生起させるデバイス。
単純な動きながら猫耳がついている感じがしました。
感じる猫耳の柔らかさがちょうどよかったので、聞いたところ作者はVRChatterらしく腑に落ちました。
応用的にはソーシャルVRプラットフォームには亜人間が多く触覚フィードバックなどに使えそうとのこと。


360°透明円柱ディスプレイ(SONY)

ディスプレイ下部からリフレッシュレートが21600(20fps*3色*360°)Hzの高速プロジェクタからグレースケール画像を投影しつつ、円筒内では三原色3色のフィルムが回転することで、像が立体的に見えています。
ディスプレイの大きさは大きくできるが、輝度が必要だったりコストの問題で今の大きさになっているらしいです。

視野闘争VR

(両眼)視野闘争とは両眼に別の画像を提示すると片方の図形が知覚され、時間とともに知覚が切り替わる現象。
デモでは花火とドラゴンのシーンが体験できました。両眼でオブジェクトの位置を合わせ、マテリアルを変えることでマテリアルが切り替わるような不思議な感覚でした。応用のひとつとしてパラノーマルアクティビティという心霊現象の再現を考えていて面白かった。
画像の切り替わりには個人差があるのでshaderなどで視野闘争を表現するのは難しいとのことでした。

花火のデモ

キューブ型コントローラ(SIE)

キューブを組み合わせることで好きな形のコントローラを実現できます。特にコントローラをカメラの形にしてカメラを取るシーンは面白かったです。抽象的なコントローラに具体的な形を与えられるのがよいと思いました。
ゲーム初心者やSTEM教育を想定しているとのこと。コアゲーマーに受ける体験設計が難しそうだなと思いました。

カメラ型コントローラ


これは奥まったところにある穴場シンガポールのお店。カヤトーストとコーヒーが不思議な味でおいしい。

おわりに

SIGGRAPH ASIAは初参加でしたが、卒業前に行けてよかったです。デモアテンドも設営から撤収まで一通り体験できて良い経験になりました!

明日はToLpazさんによるVRサークル立ち上げの話です!


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