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米国ピアノ指導者団体 ACM米国本部について⭐︎

1929年に設立された米国ピアノ指導者団体「ACM(American College of Musicians)」は、世界最大のピアノ指導者のための非営利団体であり、日本では唯一アメリカに母体を置くピアノ指導者団体として活動しています。ACMは約90年にわたり「米国ギルド・ピアノ検定試験」を開催し、生徒さんが自身の成長を実感できる貴重な機会を提供し続けてきています。

アメリカ人は、IQテストやクイズ、ゲーム、新聞の知識テストなど、「自分がどこに立っているのか」を知ることに強い関心を持つ傾向があります。

こうした背景のもと、1929年に初めて開催されたギルド試験は、音楽の分野で自分の実力を確認できる場として大きな注目を集め、最初は約43名の参加者でスタートしまし、翌年には参加者が100名近くに増員しました。

試験の人気は急速に広まり、当時のACM会長であるアリル・イリソン教授のもとには全米から問い合わせが殺到し、彼と奥様は一通一通タイプライターで返信して対応していました。その後、試験の規模がさらに拡大し、1934年にはボストンからロサンゼルスまで29の試験センターが誕生したといわれています。

通常、大規模な教育団体は企業と提携し運営を拡大することが多いですが、ACMは設立当初から「生徒さん第一」の理念を貫き、中立な立場を守り続けています。

そのため、出版社や楽器店との協賛・提携は一切行わず、今後もこの方針を維持することが確立された運営理念の一つです。

現在、ACM米国本部には約118,000人のピアノ指導者が登録し、アメリカ国内850以上の試験会場でギルド試験が実施されています。

さらに、アメリカ国外にも7つの海外支部があり、イギリス・中国・エクアドル・インドネシア・日本・メキシコ・台湾と、ここ25年間でその活動は世界的に広がり続けています。

ACM日本支部は約10年前に、「インターナショナルスクールや外国籍の子どもたちが、日本にいながらアメリカと同じピアノ教育環境を経験できるように」という想いからスタートしました。

当初は約5名(主にアメリカから帰国したピアノ指導者と同じ教育理念をもつ都内の先生)そして40名ほどの参加者と始まりましたが、現在では約40名のピアノ指導者がACM米国本部へ公認指導者として登録しており、試験開催地も東京のみならず、神奈川・千葉・長野・名古屋・三重・大阪・兵庫へと拡大しています。

ギルド試験の主催者は、運営者ではなく、生徒さんと先生方です。

だからこそ、ACM日本支部はこれからも「生徒さん主体の教育環境」を大切にし、より多くの生徒さんがこの貴重な機会を活用できるよう努めていきます。

米国ピアノ指導者団体
ACM日本支部


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