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アイルランド_01、野宿だけは避けなければ :2006.09

(注)この内容は当時のものです。現在はいろいろと状況は変わってないる可能性があります。ご容赦ください。

2006年9月。何かの拍子にアイルランドに行ってみたいと思った。当時、Enyaという歌手の歌をよく聞いていたせいだろうか。ケルト文化って独特でおもしろそうだな、とか。
というようなノリで行き先を決めたのでした。
入国早々慌てるとこになるとはこの時は予想もしてなかった。

オランダで乗り換えた飛行機、なんかの理由で遅れることに。元々の時間も結構遅い時間に到着予定だったのだがさらに遅れる。さすがにかなり遅くなるのは不安なのでホテルまでの道のりを飛行機内で再度確認。
ホテルの予約表見てみると、
「0時までに連絡がない場合はキャンセルとなります」

「キャンセルとなります」 !

「キャンセル」 !!!

まずい。さすがにこの時間からホテル探すのは無茶だ。いや、それよりも連泊全部キャンセルになったら宿泊代どうなる。
入国手続を終わって11時前。空港からダブリン市内まで約1時間。ギリギリ間に合うかもしれないが、かなり危険。とりあえずホテルに連絡しないと。

まずは電話だ。公衆電話探してかけてみた。ん?なんか自動音声が流れてきた。英語?音が小さくて聞き取れない。慌てているせいか落ち着いて聞くことができない。何度もかけるものの繋がらない。たまたまそばにいた人に助けを求めてみる。やっぱりかからない。
「ごめん、俺もアイルランドの人間じゃないからわかんないや」
そりゃ、そうだ。ここは出国ゲート出たすぐのとこ。アイルランドじゃない人もたくさんいるさ。
よし、空港の外に出て探すぞ。

電話は見つけた。あとは誰かいないか。ベビーカーを押している女性を見かける。たぶんアイルランドの人だろう。よし、お願いしよう。すみません、ここに電話したいんだけどかからないんだ、と助けを求めてみる。
「あー、この番号は国番号だから押しちゃだめなんじゃない?」
!!!国番号か!そうだ。そうか。冷静に考えればそうだ。焦ってたな。女性にお礼を言ってホテルに連絡。
「飛行機が遅れていまからバスに乗る。もしかしたら0時すぎるかもしれないが、絶対に行くから。キャンセルしないから。」
と伝え、「OK」って返事を勝ち取る。よし、なんとかなったぞ。出だしから焦った。

さて、ここまででお気づきだと思うが、入国して約1時間。まだ何もしてない。とりあえずダブリンの街並みをいったんお楽しみください。

さて、ほっとしながらバスに揺られ市内に到着。ホテルもすぐ見つけられひと安心。さっき電話したんやけど、と言いながらチェックイン。
「飛行機遅れたの?大変だったね。」とフロントのお兄さんに言われながら彼の後ろにかかってる時計が目に入る。
あれ?疲れてるんだろうか。どう見ても11時に見える。
腕時計は12時。混乱しながらとりあえず部屋へ。とりあえず荷物を置いて冷静になってみる。
なんだこの状況は。腕時計が間違ってる?いや、乗り継ぎの空港にあった時計に合わせたはず。
空港の時計。
空港の。
アムステルダムの空港?

オランダとアイルランドの時差は1時間。
まじか。いま、腕時計はオランダの時刻を指しているのだ。

何だったんだこの数時間の独り大慌て。
おやすみ、オランダの人。

おわり




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