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野狗子: Slitterheadクリアくだまき
カルト的人気を誇るホラーゲーム「SIREN」のクリエイターが送る九龍ホラーアクションアドベンチャー。
久しぶりに新作ゲームを予約して発売日にプレイし、クリアに至りました。
※以下ネタバレを含みます。
まえがき(評価の前提・やりこみ度合いなど)
ひとまず収集要素すべて+エンディングまで。
高難易度指定のトロフィーはスキル的に獲得不可能と判断して未挑戦です。
評価
ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
戦闘:★★★☆☆
システム:★★★★★
難易度:★★★★☆
ストーリー
まさかのループものでした。
九龍界隈に現れた野狗子(やくし)と呼ばれるクリーチャーを殲滅するのが目的で、悲惨な結末を時間改変により攻略していこうというもの。
基本的に救いが無いストーリーなので元気なときにプレイを推奨します。
投げっぱなしの伏線や全然解決していない気がするトラブルなどもあるのでもう少し語ってほしかったなと思うところ。
と、まぁこれはこれで面白かったのですがティザームービーのときにあったベランダにいるおばさんの顔が花のように咲いてクリーチャー化するという「日常の中に潜んでいる怪異」的なそれこそSIRENの系譜のジメッとしたホラーゲームを期待していたので続報が出るたびに「アレ?」と思っていたのは内緒。
キャラクター
総勢8人もの主要キャラが登場するのですが、ちゃんと主人公なのは2人だけで残りはどうしてもサブ主人公止まりな扱い。(中でもアニタは割と高待遇な気がするけど)
隠しキャラ的なベティーはしょうがない気がしますが、ドニなんてほとんどストーリーに関わらない感じでしたし、ブレイクに関しては「知らないうちに加入イベントが始まった」という感じで最初はバグかと思いました。
そういう意味で、もう少し掘り下げがあってもよかったなーとか思ったり。
戦闘
面白いですがやや単調。
でも右スティックで攻撃を弾くシステムは結構画期的だったなと思います。
あと、基本はこちらが数の暴力で強大な敵を倒すという図式なのにたまに敵側が複数体(ボス2体とか、ボス+無数の雑魚とか)のときはもう試合にならない感じでボコボコにされてしまいます。包茎ちんちんみたいな雑魚敵はまだ許せるのですが、タツノオトシゴみたいな頭の雑魚敵が触手を伸ばして範囲攻撃してくるので、これを複数体にやられると本当にストレスがマッハでした。
システム
「憑依」システムが非常に斬新。というか、このゲームを語るうえで外せない根幹の部分と言えます。
周りの一般人を捨て駒のようにして扱うのをチュートリアルで教わるわけですが、その感じが恐ろしかったですね。(ビルから飛び降りる→それじゃこの体が駄目になる→途中で乗り代わったらええやん! をチュートリアルでやる)
憑依で体を切り替えながら攻撃するのはそこまでという感じなんですが、一転「攻撃される」側になると鬱陶しさと恐ろしさがすごい。
難易度
個人的にはかなり高く感じました。上にも書きましたが難易度ノーマルでギリギリと言う感じだったので、これを最高難易度でクリアできる気はしませんでした。
ただクリアするだけなら何とかなるんですが、途中で急に「犠牲者を減らす」という方針の目標が追加され、その途端に難易度が跳ね上がります。
ノーマルでも特に難しかったのが「不夜樓閣/改(2nd Loop)」の祠戦。
上述の通り基本的に数の暴力で対処するゲームなのにものすごく閉所+ほとんど人が居ない+敵が広範囲攻撃をしてくるというかなり理不尽寄りの難易度でした。(これをよりによって犠牲者0目標でプレイしたもんだから10回以上リトライする羽目になった)
戦闘面ではベティーのインドミタブルを使ってダウンさせ、その隙にエドでゴリ押しするのが一番楽です。絵面がバイオレンスシニアゲーです。(しにげーってそういうこと・・・?)
まとめ
正直言うと気になるところもめっちゃ多いゲームなんですが、それを補うほどの面白さ・目新しさもある作品でした。
これがフルプライスだったらマイナス寄りの評価になるレベルなんですが、定価で5000円台、セールで買えば4000円台で購入出来てしまうのは今の御時世では非常に珍しいですし、その価格帯で考えればとても良作かなと。
反面、低価格であるがゆえの気になるところもチラホラ・・・
例えば一般人のグラフィックのクオリティは明らかに主人公勢に比べてチープだし、雑魚敵は2パターンほどしか存在せず。
まぁそういう部分も含め理解したうえでプレイすれば面白さ楽しさが勝つかなと。お試しあれ。