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【乙庭植物図鑑】20221031 中国大輪ミツマタ Edgeworthia chrysantha


【中国大輪ミツマタ】

花の少ない冬〜春先にかけて
「枯れ木に花」の風情で、芳香のある
通常種のミツマタよりも大輪の
芳香のある黄色い花序を咲かせる、
和紙の原料としても名高い樹種 ミツマタの
たいへん魅惑的な大輪種です。

ミツマタは、コウゾ、ガンピと共に和紙の主要原料
としても知られています。

ジンチョウゲ科ミツマタ属の植物で、ミツマタという和名は、
枝が3つ又に分かれる樹姿の特徴に由来するといわれます。

ミツマタは花の少ない冬〜春先の季節に
芳香のある美しい花を咲かせ、ウィンターガーデンの
見どころになる素敵な植物です。


本種 中国大輪ミツマタは、日本の山野に多く自生する
通常種のミツマタとは樹姿がやや異なり全的に枝幹が太く、
ずんぐりと大きく枝分かれして低く広がる樹形になります。

その姿形は、全く異なる種類の植物ですが、
どことなく、キョウチクトウ科の熱帯植物 プルメリアを連想させます。

耐寒性が全くなく、日本では庭植えで越冬できない
プルメリアのように見立てて 本種  中国大輪ミツマタを植えたりなど、
ちょっと技アリな植栽・観賞手法も含めて、
ウインターガーデンに面白い観賞価値をもたらしてくれる植物です。

日本で和紙作り用に栽培されるミツマタも同じく
Edgeworthia chrysantha という学名で呼ばれますが、
元来ミツマタの仲間は、中国〜ヒマラヤ地域原産種であるので、
両者で見た目の違いはあるのですが、日本で「中国大輪ミツマタ」
と呼ばれる本種も Edgeworthia chrysantha名義で
日本の山野にも自生が見られ、和紙の原料として
長く栽培されているれてきた細枝の日本種も
同じEdgeworthia chrysantha のタイプ違いと推察されます。

本種は、日本ミツマタよりも
格段に大輪でとてもボリューム感のある
ポンポン状の黄色い花序を枝先に咲かせます。
花の少ない冬〜春先に「枯れ木に花」の様相で
花を咲かせるため、太枝の樹姿と花の存在感が
より強調され、季節のフォーカルポイントになります。
美しいピンク色の花をたくさん咲かせます。

花も樹形も楽しめ、ウィンターガーデンの彩りや
手鋤き和紙作りなどクラフト的な楽しみも広がる素敵な樹木です。

早咲きのスイセンやシラーなど、早春咲きの球根類などとも
開花期が合ってよく似合い、クリスマスローズなど
背の低い花モノばかりになりがちなウィンターガーデンに
高さと彩りを加えてくれる貴重な素材です。

ナチュラルな落葉の風情があって、
宿根草植栽やナチュラル系の植栽風景に
とてもよくなじみますし、
コルヌスなどの枝物や常緑のオーナメンタルプランツ
との組み合わせも模索してみたいものですね。

性質も丈夫で育てやすくたいへんおススメの樹木です。
ジンチョウゲ科特有の性質で、植え替えには弱いので
植え場所をよく定めてから定植するとよいでしょう。

クリスマスローズや早春咲きの球根類、ビオラなど、
冬の花モノ素材の背景〜春以降の葉モノのデザインも効いた
植栽づくりに取り入れてみてはいかがでしょうか。

学 名:Edgeworthia chrysantha
科名等:ジンチョウゲ科 耐寒性落葉樹
花 期:冬〜早春
樹 高:2m程度



【今日の読書】

ファイナリストとして、現在進行中のプロジェクト「東京パークガーデンアワード@砧公園」に向けての参考書として、日本語版の方で熟読しています(洋書版は長年すり減るほど熟「見」しました😅)


【今日のピアノ練習】

【坂本龍一 「andata」、 「The Seed and The Sower」】

11月にレパートリーと新曲で1時間程度まとめて弾く本番があり、そのプログラムの通しで弾きました。

この曲は今日はお休み。まだ全然譜読みも進んでおりません😅

【スカルラッティ ソナタ K.466、ソナタ K.87】

お休み。


4声で結構複雑な曲なので、声部を意識しながらゆっくりと通し。


【スクリャービン エチュードop.2-1】

11月の本番プログラムの通しで弾きました。

【マルチェロ作曲 バッハ編 「オーボエ協奏曲ニ短調BWV.974 第2楽章 」】

通し練習と拍子や多声部が難しい箇所を抜き取り部分練習。

【フランク「前奏曲、フーガと変奏曲」(バウアー編)】

※↑の楽譜は私が練習しているバウアー編ではなく、ペアン編曲版です。ペアン版の方が前奏曲の譜読みは格段にしやすかったです。

今日はお休み。

【パスカル・ヒメノ 演奏会用リズムエチュード 1-2 ブレリア、1-4 サルサ】

先日オンラインレッスンで先生からさまざまなアプローチの部分練習法を教えていただいた1〜3番苦手部分ピンポイントの克服練習をしました

【ラフマニノフ 楽興の時 op.16-3、4】

11月の本番プログラムの通しで弾きました。

【ベートーヴェン 創作主題による32の変奏曲】



この曲も先週後半から練習曲に復活し、主題〜第18変奏までを各変奏ごとに分けて、以前よりも深掘り練習しています。
最後の第32変奏が、ボリューム的に5変奏分くらいあるので、今練習している第18変奏あたりがちょうど前半部分に当たる感じです。


【私の連載が掲載された Garden & Garden 発売中です!】

私の連載「創造的 NEW GREEN GARDEN」第3回 が掲載された雑誌 「Garden & Garden vol.91」が発売中です😊
今号と次号の2回にわたる記事の後編です。
前後編併せて多くの方のご高覧いただけましたら幸いです。


最後に私 太田敦雄の著作や掲載誌をいくつかご紹介します。
2024年1月16日発売(本記事執筆時点では発売前)のガーデニング雑誌「Garden&Garden vol.88 (Spring 2024)」。
巻頭特集「風景ガーデニング」にて、私 太田敦雄 / ACID NATURE 乙庭 を8ページにわたり掲載いただいています。私の設計案件の中でもこれまで一般誌で解説紹介していない2つの住宅を実例に写真豊富に、自分が思い描く植栽風景を形にしていく思考のコツなどについて解説しています。私のページ以外も人気ガーデナー、ガーデンデザイナーさんの多様な植栽事例をお楽しみいただけます。


私と、おぎはら植物園の荻原範雄さん、フローラ黒田園芸の黒田健太郎さん・和義さんご兄弟との共著作「グリーントータルプランツブック」。前半の1/3を私が執筆担当しており、実例も交えた植栽論と植物の解説をしています。



私の最初の著作本「刺激的・ガーデンプランツブック」は、出版社のご都合で現在絶版となっていますが、この本に書いた内容も含めて、今後の出版物に盛り込んで、なんらかの形で情報としてこれからも手に入るようにはしていきたいと思っています。


noteの「乙庭植物図鑑」では、これまでの著書では解説していない植物も積極的に取り上げていく予定です。
自分だけの特別なお庭造りの参考になれば幸いです😊✨




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