【人生のほんの1日】20240930 乙杜春作 「花の弔い方」
【私の華道展 初の大作「花の弔い方」】
無事に会期終了し、本日、作品を搬出してきました。
会期中はたくさんのお客様にご来場いただき、本当にありがとうございました!
また、お家元や流派本部のみなさまにもご好評をいただき本当にうれしかったです。
そして、会の終了間際でしたが母にも自作を見せることができてよかったです。
私 乙杜春(おといろ)の作品のタイトルは「花の弔い方」。
「生け花」の作品ですが、すべて「枯れて乾き、ミイラ化した植物」で全体を構成しています。
生け花で使うナマの切り花は、根というライフラインを絶たれていますが、完全に死んでいるわけではなく、細胞はまだ生きているのだけど、しかし確実にしばらく後の死に向かっているという「余命宣告」をされているような状態ともいえるでしょう。
そして、その花が生きていた最期の姿をいかに人の記憶に焼き付けるか、ということが「生け花」という芸術における美の本質のひとつだとも思うんですね。
一方で、私が好まない生け花の技法があって、それは、まだ生きている切り花の茎をワイヤーで締め付けて束ねたり、形を矯正したりすること。
普段、「生きた植物をより生かす」ことを仕事にしている私としては、花をワイヤーで締め付ける行為は「まだ生きている細胞にとどめをさしている」ような感じがして、そういう方法で生け花作品を創るのはあまり気持ちよくない。
なので、「植物を殺さないで植物の最期の姿を人の心に焼き付ける」作品として、本作を構想し始めました。
種を実らせて役目を終え乾いて枯れていった様々な花茎や、剪定した枝、冬や夏の厳しさを越えられずに枯れてしまった植物の亡骸など、普通だったらそのまま廃棄するような、見方を変えればゴミといえる素材たち。
それら、死んでいるけど生前の姿をとどめている植物をすべて純マジェンタ色に染め上げ、植物の最期を人々の記憶に転写する、私なりの「花の弔い方」を表現しました。
本作を創るにあたり、私の中には「ミイラ」という弔い方がイメージにありました。「ミイラ」という亡骸の処理法には、死者に対して「あの世でも永遠に幸せに過ごせるように」とか「また復活できるように」といった、相手を大切に想う気持ちや、尊敬の念が込められているように思うんですね。
私自身の植物に対する愛着や、私の人生に彩りを与えてくれた植物への感謝や敬意といった気持ちをこの作品に込めました。
この作品には、この作品のためにブレンドした、ミルラをキーノートにしたオリジナルの香りを付けてあり、ご来場の方のみが五感でこの作品をお楽しみいただける特別プログラムにしました。
たったの2日間だけ、この世に実存した束の間の作品。
人生の思い出になる華道展となりました😊
仲良くしていただいているホテル木暮の女将さんと乙庭首脳陣で記念撮影!
【展覧会情報(会期終了)】
春草流生け花 桜会 第8回個展
会期 : 2024年9月29日〜9月30日
場所 : 伊香保温泉 ホテル木暮 1階 ラウンジ山音
【今日のピアノ練習】
【ウォーミングアップ】
反進行のスケール6調と「ソから始まる11種類のアルペジオ」。
「11種類のアルペジオ」は、著名なピアニストであり、ピアノ講師としても多くの優秀なピアニストを育てている先生の素晴らしい公開レッスンを聴講した際に、先生が日々の練習材料として提案していらっしゃり、私もこの1年ほど練習ルーティンに取り入れています。
反進行のスケールは以前youtubeでロシア音楽院式のスケール練習法として紹介されているのを見てみ知ったのですが、それもこの下記の本に掲載されていました。
ハノンのユニゾンスケールよりも反進行の方が、2声を弾くような脳の使い方をするので、私には格段に難しく感じます(特に短調)。
【坂本龍一 「andata」】
https://youtu.be/4dZzmlq2zb4?si=EOaaUBfFmPl3W6GM
https://score-jp.sitesakamoto.com/collections/all/products/andata_piano_solo
1回メンテ通し。
【スカルラッティ ソナタ K.466、ソナタ K.87】
今日はk.87を一回通しました。
【スクリャービン エチュードop.2-1】
今日はお休み。この曲は和音が複雑で数日弾かないと暗譜が薄れやすいので、リマインド練習を頻繁にしないといけないなと思っています。
【パスカル・ヒメノ 演奏会用リズムエチュード 1-1 ファンキー、1-3 ボレロ、1-2 ブレリア】
https://youtu.be/TODFjRobjw8?si=s-CqCW3plwEBgML_
ファンキーとボレロは11月から本番に乗せたいと思っていて、今一番時間を割いて練習しています。私的にはたいへん難しかったファンキーもかなり弾き慣れてきました。
ブレリアは来年、前2曲といっしょに舞台に乗せたいので、ファンキー&ボレロの目処が着いたら本格練習始めたいと思います。
【ベートーヴェン 創作主題による32の変奏曲】
今日はおやすみ。
【スクリャービン エチュードop.8-7、11、12】
今日はお休み。まずは11番を、週末や平日のちょっとした時間を割いて少しずつ弾き混んでいきたいかなと。
【ドビュッシー 版画全曲】
https://youtu.be/xHJ-XKBzBMk?si=TK_9nBE_rt3sMIK
メンテナンスで週に2〜3回は暗譜で通すようにしています。
【ラフマニノフ 楽興の時 第3、4番】
https://youtu.be/lqvcSJDBBUg?t=570
この曲は10月にも本番を控えているので、忙しくても毎日練習しています。
3番は部分練習を徹底的に。
4番はゆっくりメトロノームで間違えずに表現をつけて弾く練習と間違えた箇所の部分練習。
【フランク「前奏曲、フーガと変奏曲」(バウアー編)】
今日は前奏曲を弾きました。
【ラヴェル ソナチネ】
https://youtu.be/t07Oor0SdBw?si=XMaKaArQTDBhMxcJ
この曲の再仕上げは2024年中は無理そうで、来年に😅
【私の連載が掲載された Garden & Garden 発売中です!】
私の連載「創造的 NEW GREEN GARDEN」第2回 が掲載された雑誌 「Garden & Garden vol.90」の発売中です😊
今号と次号の2回にわたる記事の前編です。
多くの方のご高覧いただけましたら幸いです。
最後に私 太田敦雄の著作や掲載誌をいくつかご紹介します。
2024年1月16日発売(本記事執筆時点では発売前)のガーデニング雑誌「Garden&Garden vol.88 (Spring 2024)」。
巻頭特集「風景ガーデニング」にて、私 太田敦雄 / ACID NATURE 乙庭 を8ページにわたり掲載いただいています。私の設計案件の中でもこれまで一般誌で解説紹介していない2つの住宅を実例に写真豊富に、自分が思い描く植栽風景を形にしていく思考のコツなどについて解説しています。私のページ以外も人気ガーデナー、ガーデンデザイナーさんの多様な植栽事例をお楽しみいただけます。
私と、おぎはら植物園の荻原範雄さん、フローラ黒田園芸の黒田健太郎さん・和義さんご兄弟との共著作「グリーントータルプランツブック」。前半の1/3を私が執筆担当しており、実例も交えた植栽論と植物の解説をしています。
私の最初の著作本「刺激的・ガーデンプランツブック」は、出版社のご都合で現在絶版となっていますが、この本に書いた内容も含めて、今後の出版物に盛り込んで、なんらかの形で情報としてこれからも手に入るようにはしていきたいと思っています。
noteの「乙庭植物図鑑」では、これまでの著書では解説していない植物も積極的に取り上げていく予定です。
自分だけの特別なお庭造りの参考になれば幸いです😊✨