舞台『口笛』初日感想
⚠️端的ネタバレあり。ほぼ日記みたいに好きに書いてるだけですのでお手柔らかにお願いいたします。
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先日、舞台『口笛』初日へ行ってきました。
前説で「是非皆さん前のめりで!」と聞き、本当に姿勢が前のめりになったらめちゃくちゃ怒られそうだなとか呑気に寒いこと考えてたけど開演早々やられた。
登場人物が実在している……なにこの景色……
心地よい日常、回想、全部が気持ちいい。それぞれの関係性を感じられる自然な会話を覗き見させてもらう感覚って最高〜……。
特に個人的に好きな人物はシゲ子だった。とにかく可愛すぎる。小さいのに食いしん坊で、明るくて、脱力感もありつつパワフルで、純粋で。でも物語が進むにつれ、この人は大人だなと思った。
あ、あとリンダも好きだ!かわいくて、真っ直ぐで、とにかく愛おしい。ハーフツインで金髪で、ヤンキーギャル的な服装なのもドンピシャだった。わたしの1pick、かも……♥リンダ、花道だけ歩こうね……。
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シノケン(正式には平仮名なのかな、片仮名で失礼します。)が出てきた時に「あ、この人が悪い人なのかな。」と思いつつ、それにしてはいい人すぎるなと1人で勘繰ってた。(※ン?のクオリティで、ドのときの最高な日替わりを思い出しました……すみません……)
それでさ、翔子が辰吉家で一人になった途端、誰かと電話している姿を見て「あーあそういうことでしたか。」と予想出来てた気はしても、悲しくなったよね。
シーンと静まり返った中に聞こえる金属音に嫌な予感がしたし、ぼんやりと「やっぱりシノケンはこの物語において全く悪じゃないんだな」と思った。
ぼんやりしてる間もなく物語は進んでいって、ズカズカと土足で人の家に上がり込む新開の姿に血の気がひいた。(※褒め言葉)
でもって、シノケンとまなぶなんて、空き巣だと思って止めに入るもんだから、やっぱり良い奴すぎるって…!笑
あんたら大好き…地元最高!(?)
それと同時に、これって悪役の2段構えなんだとなったし。(※個人的感想)
最初に、見るからに悪そ〜なシノケン見て、もしかして悪いやつかも!って簡単に騙される自分で良かった。新開が登場したとき、さらにハッとさせられたから……
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生きていく上で、幸せと不幸、安全と危険って常に隣り合わせだということは絶対だと思っていて。
物語が進めば進むほど、日常が非日常になるタイミングがわかって、あぁ嫌だ。このあと栞ちゃんは不幸になるんだと察した途端にあっという間に立ち尽くしたような気持ちだった。完敗です。
例のシーンを見た時は、肌がピリついた。純粋に怖いって思ったし、しっかりとあの空気感を伝えてくれた栞ちゃんと新開がとにかく格好良かった〜……
そして、他人のために新開に向かっていけるシノケンがとんでもなく格好よくて、大好き(2回目)……となったし。
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物語に終わりがあることを忘れていた。それだけ夢中だったと思う。
遠くで鳴り響いてる楽しげな祭囃子の中で、全てがスローモーションになって、結末へ向かっていく光景に「あ、もう取り返しがつかなくなったんだ。」と思い知らされた。(分かってるはずでも脳が追いつかなかったよね、それくらい自分もあの世界に生きられてる気になってたのかも。)
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そして、最後の美しい景色と記憶。
辰吉にとっての出会いと別れがあって。
あら、かわいらしい女の子が出てきた(喜)と思ったら、その女の子の照れた時の仕草を見て、自然と涙が出た。
だってあの子と全く同じなんだもん。ふたりの出会いを知り、嬉しいと同時に苦しかった。
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観客側だからこそ全部を知れる幸せを改めて感じたし、まったく中弛みしない構成に惚れ惚れした。
わざとらしくない伏線回収に、あぁそういう事だったんだとすんなり納得させられた。
舞台『口笛』に出会えて良かったです。
あと2日かぁ〜。もっと見に行けばよかったと思ってはいて、この後悔すらいいものだと思える。何この感覚。
何より、この役をやることに注意喚起というか、ファンへ保険かけなかった桐田くんに作品への経緯を感じました。本当に大好きです。
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ここまで読んでくれた方、ありがとうございました!拙い文章ですみません。色々とまだ書きたいけど、それはまたいつか千秋楽後にでも……!
おやすみなさい( ⸝⸝ ᴖ.ᴖ ⸝⸝ )