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MGL週報 #44 - 1.1.11方針修正、ポンコツ開発環境など

このエントリはゲーム開発用フレームワーク「MGL」の開発記録です。MGLはzlibライセンスの下に無償で提供されています。


今週の作業内容

タスクシステム関連のドキュメント作成

遅れに遅れてどうしようもない状況なため、職場に開発環境を持参して昼休憩中にも書いています。もちろん、職場のデスクや貸与されたPCを使うと色々と問題が生じるため、オフィスの外で私物の環境を用いて。

MGLのドキュメントの作成にはSphinxというコマンドラインツールを用いています。また、書く内容の性質上、ソースコードを読み書きして実際に動かせる環境も必要になります。すなわち、ドキュメント作成は単なるテキスト入力ではなく、MGL本体の開発環境がほぼそのまま必要になります。

さて、そんな環境を構築できるモバイル環境が手元にあるのかと言えば、唯一の存在が2013年発売のMacBook Airのみとなります。2023年ではありませんよ。2013年、つまり10年以上前のモデルです。しかも、当時「どうせ軽作業しかしないから」とケチってしまい、ストレージが最小の128GBしかないモデルです。恐らく今日の平均的なスマートフォンのほうが高性能でしょう。

そんな環境でMGLが動くの? と思うかもしれませんが、実はちゃんと動作します。CPUが遅いためフルビルドに2〜3分くらいを要するものの、実際のゲームの実装作業なら問題なくこなせるレベルです。この辺は大手のゲームエンジンと比較した場合の利点のひとつでしょうか。

さて、環境が整ったところで作業が順調かと言えばそんな事はなく、ちゃんと難航しています。これは何が問題というものではなく、そもそも使い方を分かりやすく正確に伝えるというのは文章力を要するのですよ。強いて言うなら私の能力的な問題です。


1.1.11の方針修正

前回のアップデートから既に2ヶ月が経過しており、現在の進捗状況を鑑みて、次にリリースする予定だった内容の一部を先送りします。具体的には、一旦はタスクシステム関連のアップデートとドキュメント化に注力し、それが落ち着いた段階で1.1.11としてリリースする予定です。もちろん、既に作業を終えているものに関しては予定通りアップデートに含めます。

この2ヶ月間、大きなタスクを抱えながらも色々な作業を並行して進めていたのは失敗だったのかもしれません。加えて、1.1.11に重たいタスクを詰め込み過ぎたことも反省点のひとつです。定期的に何らかのアウトプットがあればそれでも良かったのかもしれませんが、一見して動きがない(でも裏では常時稼働している)というのはプロジェクトとしては良くない兆候です。ソフトウェア開発の世界では「停滞 = 後退」と言われているくらいですからね。

具体的なリリース時期はまだ明確ではありませんが、もう1ヶ月は掛けないうちに収束させる予定です。それ以上掛かりそうなら……その時はまた何らかの検討を行いましょう。


ポンコツ開発環境たち

作業内容では「MGLは古い環境でも動くよ」的な事を書きましたが、実際のところMGLの開発環境の老朽化が深刻になりつつあります。メインで使用しているM1プロセッサ搭載のMac miniを除けば、既にカウントダウンが始まっています。

先述の2013年製のMacBook Airはあまり酷使していなかったためかバッテリーも元気なのですが、いかんせん実行可能な最新のOSがmacOS BigSurです。このバージョンは現時点でセキュリティーアップデートが継続されている最も古いmacOSであり、恐らく年内にはそれも終了すると予想されます。ハードウェア的にはまだまだ元気なので少々もったいない気もしますが、残念ながら開発作業に使えるのはあと数ヶ月でしょう。

が、それよりも深刻なのは、Windows向けの開発環境です。

こちら、2019年末に中古で7万円ちょっとで購入したものです。CPUはCore i7 3770、GPUはGeForce GTX 1650が搭載されています。ゲーミングPCという名目で売られていましたが、多分事務処理向けのPCに無理やりGPUを積んで申し訳程度にCore i7を載せたんだと思います。ちなみに、このCPUがリリースされたのも2013年。こちらも10年選手です。

MGLが10年前のハードウェアでも難なく使えるのはWindowsも例外ではなく、その点では特別不便を感じてはいません。ですが、ここ最近の週報で書いていた作業配信の配信環境はこのPCに構築しており、そちらの用途ではかなり厳しいと感じています。加えて、このCPUではWindows11に移行できず、サポートも2025年10月までとアナウンスされている状況です。

恐らく先に寿命を迎えるのはMacBookのほうであり、休憩時間を利用した作業進行も今後続けていきたいなとは思っているのですが、より深刻なのはWindowsPCのほう。仮想環境という手も無くはないのですが、やはり開発環境としてはネイティブ動作で検証を行いたいところです。

あと、欲を言えばLinux向けの開発環境も1つ用意したいところ。SteamDeckがLinuxで動作している関係上、ゲーム向けフレームワークとしては多分Macよりも需要があるのですよね。


その他

さて、1.1.11は方針を修正するとして、準備だけしていた作業配信のほうは結局どうしよう?

本当はこの土日のどちらかにテスト配信をしたかったのですが、結局時間が作れませんでした。この流れだと1.1.11向け作業に注力なのですが、やるのなら早いうちに始めたい……というか、やるなら習慣化させたいという気持ちもあります。

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