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【競馬】2023年に大改修された美浦トレセンを調べた
美浦トレーニングセンターは2023年に大規模な改修が行われました。この改修により、トレーニング施設や馬房が最新の技術を取り入れたものにアップグレードされ、馬の健康管理やトレーニングの効率が大幅に向上しました。
具体的には、トラックの整備が強化され、馬の足への負担を軽減するためのクッション性の高い路面が採用されました。また、調教に使われる機器や設備も最新のものに更新され、馬の体調管理がより精密に行えるようになりました。
1・具体的にどんな事か?
美浦トレセンでの改修に伴い、調教に使われる機器や設備も最新のものに更新されました。これにより、馬の体調管理がより精密に行えるようになっています。以下は、その主な機器や設備の更新内容です。
1・トレッドミル(馬用ランニングマシン)
**新しい機能**
新型のトレッドミルが導入されました。これには、スピードや傾斜を細かく調整できる機能が追加され、馬の運動量を正確にコントロールできます。また、心拍数や消費カロリーをリアルタイムでモニタリングするセンサーが搭載されており、馬の体調を常にチェックしながらトレーニングを行えます。
2・ウォータートレッドミル
**改良点**
ウォータートレッドミルは、水の抵抗を利用して筋力や持久力を鍛えるための機器ですが、今回の改修で水温と水位を細かく調整できる機能が追加されました。これにより、リハビリから高負荷トレーニングまで、馬のコンディションに合わせたトレーニングが可能になっています。
3・心拍計モニタリングシステム
**最新技術の導入**
馬の心拍数をリアルタイムでモニタリングできる最新のシステムが導入されました。このシステムは、調教中の心拍数の変動を瞬時に把握し、トレーニング負荷を適切に管理することができます。また、データが自動的に記録され、後から分析することも可能です。
4・熱画像カメラ(サーモグラフィー)
**体調管理への利用**
馬の体表温度を撮影し、異常な部分を早期に発見するための熱画像カメラが導入されました。これにより、筋肉の炎症や関節の問題などを迅速に検知し、早期に対処することができます。
5・高度な血液分析装置
**精密な健康診断**
血液中の成分を詳細に分析するための最新の装置が導入されました。これにより、馬の栄養状態や健康状態を細かくチェックし、必要に応じた栄養管理やトレーニングの調整が可能です。
6・GPSトラッキングシステム**
**トレーニングデータの収集**
GPSを使って馬の走行距離、速度、コースの位置情報をリアルタイムでトラッキングできるシステムが導入されました。このデータは、トレーニングの質を分析するために活用され、馬のコンディションに合わせた最適なトレーニングプランを作成する際に役立っています。
これらの最新機器や設備の導入により、美浦トレセンでは馬の健康管理が一層精密に行えるようになり、トレーニングの効果を最大限に引き出すことができるようになりました。さらに、騎手や調教師が利用するための施設も改善され、快適な環境で馬と向き合えるようになっています。これにより、美浦トレセンは日本の競馬界でさらに重要な役割を果たす拠点となりました。
2・2023年の美浦トレセンの改修では、坂路(坂道コース)にも重要な変更
坂路は馬の筋力や持久力を強化するための重要なトレーニングコースですが、今回の改修では、以下の点が改善されています。
1・路面の改良
坂路の路面が新しくなり、クッション性の高い素材が使われています。これにより、馬の脚への負担が減少し、より安全かつ効果的なトレーニングが可能になりました。
2・勾配の調整
坂道の勾配が微調整され、トレーニングのバリエーションが増えました。これにより、馬の筋力やスタミナをより効率的に鍛えることができるようになっています。
3・排水設備の強化
雨天時でも坂路が使用できるように、排水設備が強化されました。これにより、悪天候でもコンディションを維持しながらトレーニングが行えるようになりました。
これらの改修により、美浦トレセンの坂路はさらに充実したトレーニングが行える場所となり、馬の能力を最大限に引き出すことができるようになっています。
3・美浦トレセンの坂路改修で長さと傾斜に関する変更
1・坂路の長さ
従来の坂路は約800メートルでしたが、改修後は約1000メートルに延長されました。この追加された200メートルは、より持久力を鍛えるためのトレーニングが可能になり、特に長距離レースを視野に入れた馬の育成に役立っています。
2・傾斜の変更
傾斜に関しては、改修前は最大で約4%の勾配がありましたが、改修後は一部の区間で最大5%に調整されています。これにより、筋力強化における負荷が増し、より集中的なトレーニングが可能となっています。
このように、坂路の延長と傾斜の調整により、馬に対するトレーニングの幅が広がり、馬の能力を引き出すための新しいトレーニング方法が提供されています。
4・南Wと美Wの違い
南W(南ウッドチップコース)の改修後の特徴
路面の改良: 南Wの路面には、クッション性と耐久性を高めた最新のウッドチップが使用されています。この新しい素材により、馬の脚への負担がさらに軽減され、怪我のリスクが低減されています。
コースの幅の拡張: コースの幅が広がり、複数の馬が同時にトレーニングしやすくなりました。これにより、トレーニングの効率が向上し、集団での調教が可能になっています。
排水システムの強化: 雨天時でもコースが水浸しにならないように、排水システムが強化されています。これにより、天候に左右されず、安定したコンディションでのトレーニングが可能です。
美W(美浦ウッドチップコース)の改修後の特徴
新素材の導入: 美Wでは、新しいウッドチップ素材が導入され、南Wと同様にクッション性と耐久性が向上しました。しかし、美Wの路面は少し硬めに調整されており、スピードトレーニングに適した仕上がりになっています。
高低差の調整: 美Wでは、コースの高低差が微調整され、より多様なトレーニングが可能になりました。これにより、馬のバランス感覚や筋力をより効果的に鍛えることができます。
ターンの改良: コースのカーブ部分が改修され、より滑らかな走行が可能になりました。これにより、スピードを維持しやすく、レースに近い状況でのトレーニングが行えます。
南Wと美Wの違い
路面の硬さ: 南Wは柔らかめの路面で、馬の負担を軽減することを重視しています。一方、美Wは少し硬めの路面で、スピードトレーニングに適しています。
コースの特性: 南Wは広めのコース幅と均一な路面で、安定したトレーニングが可能。美Wは高低差とカーブがあり、よりテクニカルなトレーニングができます。
これらの改修により、南Wと美Wはそれぞれ異なるトレーニングの目的に対応したコースとなり、馬の育成における選択肢が増えました。