Roland SH-4dとデトロイト・テクノ
久しぶりの投稿です。最近はもっぱらバッテリー稼働のガジェットシンセでばかり遊んでいました。Aira CompactシリーズやAmbient Ø等々。
そしてこちらもバッテリー稼働可能なRoland SH-4d。発売当初から所有していたもののどうもしっくりこなくて放置気味。時々持ち出してはカフェ(主にコメダ珈琲)で触ってはいたものの主力の座に着くことは無かった。
その主な理由はこの2つ。
・グルボ(グルーヴボックス)のようでグルボでない操作性、データ管理
・淡白なフィルター
前者はまあはじめからメーカーはグルボを謳ってはいないし分かっていたことだけど、なまじシーケンサーやパート数が充実しているだけにこれはそこそこ本格的にシンセサイズ可能なグルボでは?と過剰に期待してしまった。
グルボほど簡単快適とはいかないものの慣れてしまえば操作も難解というほどでもなく。
そして後者。ドライブや独立したHPF付きで専用設計のフィルターはSH-4dの売りの一つらしいけれどこれがどうにも気持ち良くない。
軽くレゾナンスやドライブ、エンベロープを掛けてカットオフを閉じていくとプラック系ならゴリゴリっ、パッドならモリモリっと音が太っていくところが無い。カットオフが開くか閉じるかで半開きの過程がセクシーでない。LFOで揺らしたりエンベロープでスウィープさせてもどうも存在感が薄い。
これがSH-4dと距離ができてしまった最大の理由。さらに後発のAira Compact S-1がシンプルながらとても魅力的な音だったことがとどめ。
これがACBパワーなのか。
その後もどうにか使いどころがないものか、テクノといえばRolandなのにと意識の片隅に引っかかっていたところでにわかに個人的にデトロイトリバイバルがきた。リアルデトロイトではなくAs OneやVince Watsonといったデトロイトフォロワーだけれど。
これらを聴いていたら単体の存在感よりもアンサンブルで聴かせる良さを再認識。繊細な表現に過剰な太さや存在感は不要なこともある。
そして意識をあらためて作ったのがこちら。パート数が足りなかったのでメロディのみS-1。
ディスり気味だったのでフォローしておくとさすがのRolandでコーラスは絶品。あとカットオフ半開きは好みの挙動ではなかったものの絞り気味なベースはなかなか太い。
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