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企業ストーリー|透明で公平な経済循環を実現する。cookpy→AccordXへ社名変更した会社のこれまでとこれから

みなさん、こんにちは。
AccordX(アコードエックス)代表取締役CEOの安井です。

AccordXはフィンテック関連サービスを多角的に展開する企業で、中でも少額債券市場に特化して事業を展開しています。現在は、事業者のキャンセル料金の請求・督促・回収を自動化・効率化するデジタル請求サービス「請求できるくん」の提供をメイン事業としています。

デジタルによるスムーズな経済環境プロセスを提供することで、消費者の経済的な安定と事業者の利益を同時に守り、「透明で公平な経済循環を実現する」ことをミッションに掲げています。

僕たちの会社は、2024年11月11日、株式会社cookpy(ククピー)から株式会社AccordXへと社名を変更しました

その経緯と、AccordXがこれからどのような想いで事業を推進していくのかを、この場をお借りしてお伝えしたいと思います。ぜひ、最後までお付き合いください。

「家庭料理食べたい」×「個をエンパワメントしたい」の掛け合わせで始まったククピー

2017年に創業したククピーでは、デリバリーメニューを提供したいレストランと、既存飲食店をつなぐクラウドキッチンプラットフォーム「cookpy クラウドキッチン」を開発・提供していました。

この事業を始めたのは、僕がずっと抱いてきた「家庭料理」への想いからでした。子どもの頃に家族揃って食卓を囲む機会があまりなかった僕は、友達の家で時々ごちそうになるご飯を何よりも美味しいと感じていました。その想いは、憧れにも近かったかもしれません。

大学進学で地元を離れると家庭料理はさらに遠い存在になり、僕は「手軽に家庭料理が食べられるサービスがあればいいのにな」と考えるようになりました。料理が得意で、「いつか自分のお店を持ちたい」と思っている人ならたくさんいます。ただ、実店舗を構えるには1,000万円前後の資金が必要になります。

料理好きな人たちが、そこまで高いハードルをクリアすることなく、好きなことでお金を稼げる仕組みがあれば「家庭料理を食べたい」という僕の願望も満たされるんじゃないか。その世界観を実現しようと、デリバリーを軸にした事業を始めるべく立ち上げたのが、ククピーでした。

ククピーの事業で、僕はたくさんの外食事業者のかたと出会いました。みな自分の理想を形にしたいという強い独立志向と、一人でも多くの人を喜ばせたいというホスピタリティ精神を持っている人ばかりでした。その姿勢に感銘を受けると同時に、どこか僕らと同じスタートアップと似たところを感じ、彼ら彼女らをエンパワメントできるような事業を創りたいと思うようになりました。これは、今も経営の根底にある想いです。

小休止して今後を見つめ直し、見つけた次なる課題

ククピーではクラウドキッチンのほかにモバイルオーダーなど複数の事業を手がけましたが、業績は振るわず、2023年の6月には一度これからのことを考え直そうと、事業を休止することにしました。

そこから9月までの3カ月間、僕はスポットワーカーとして、高級レストランから大衆系まで幅広いジャンルの飲食店で働きまくりました。飲食店に共通する課題は何か、どんなボトルネックを解消すれば事業者をエンパワメントできるのか。その最大公約数を探るため、現場に足を運び続けました。

そうして出会ったのが、無断キャンセル=No show(ノーショー)問題でした。

インターネット予約サイトを通じて予約を受け付けている飲食店は、ほぼ100%と言っていいほどノーショーによる損失を被っていました。キャンセルポリシーを設定している店舗は、無断キャンセルを行った利用者に対しキャンセル料を請求することができますが、その業務は現場にとって大きな負担となっています。請求業務で利用者に電話をかけたスタッフが罵声を浴びせられることもあり、回収にいたらず泣き寝入りで終わるケースが非常に多いのです。

こうした状況が続くと、「キャンセルポリシーは形だけだから払わなくてもOK」という誤った認識が世の中に広がってしまいます。無断キャンセルはそもそも利用者側に非があるわけですが、準備のためにリソースを割いた事業者側だけが損失を抱えているという現実がそこにあったのです。

事業者が置かれたアンフェアな状況を是正するために

他方で、外食産業以外の業界に目を向けてみると、少額の未集金(債権)を抱える業界や業種はほかにもたくさんありました。クリニックやサロン、宿泊・レジャー施設、新聞配達や牛乳配達を請け負う営業所などもそうです。地域社会に貢献しているにもかかわらず、アンフェアな状況に置かれている事業者が大勢いました

僕が強みとするデジタルで、事業者と利用者の双方が信頼しあえる関係性と、持続可能な経済環境をバックアップする仕組みを作ることができないだろうか。

そう考え、2023年の10月から開発に着手しリリースしたのが、キャンセル料金のデジタル請求サービス「請求できるくん」です。詳細についてはぜひサービスページを見ていただければと思いますが、現場に負担をかけず、迅速かつ簡単・手軽にキャンセル料金の回収ができるサービスとなっています。

うれしいことに、サービスのリリースから5カ月で導入店舗数は1,000を超えました。11月現在もサービス申し込みのペースはますます加速しており、事業者の方々の注目と期待が集まっていることを感じています。

AccordXで目指していくもの

自社開発サービスが幅広い業界へ展開できるものになり、さらに多くの人をエンパワメントできる可能性が広がったことをきっかけに、cookpyはAccordXへと社名を変更しました。

AccordXには、次のような価値観を込めています。

●Accord(調和・合意)
消費者と事業者の間で調和の取れた関係を築き、透明で公平な取引プロセスを提供するという使命を表現しています。
●X(革新・未知の可能性)
AIを活用した効率的なプロセスの導入など、従来の債権回収にない革新的なサービスを展開し、消費者と事業者の双方が信頼し合える新しいエコシステムの構築を目指します。

AccordXが事業を通じて実現していきたいと考えているのは、事業者と利用者・消費者の双方にとってリスクが少なく、かつメリットがある持続可能な経済環境です。現在は督促という体験が利用者にとってネガティブなもので終わらないよう、事業者との良好な関係を構築できるような機能のあり方を考えているところです。

僕の小さな想いから始まった事業は、多くの人に支えられながら、いま新たなステージでの挑戦を始めようとしています。

透明で公平な経済循環を実現するために。

AccordXは、一直線に走り続けます。

#企業ストーリー