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ロンドンマラソン2022参戦記&マラソン卒業宣言


The Day! London Marathon 2022
記録3:23:33
World Marathon Majors 6star finisher⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎

〈2022年10月2日 The Day!〉
とうとうこの日がやってきた
6つあるワールドマラソンメジャー大会の最後の砦だったロンドンマラソンを完走した
ヨーロッパでの初レース、右も左もわからないドイツに家族も沿道に来てくれた2009ベルリン、ハリケーンによる中止から再度挑戦した2016ニューヨーク、2018の雨のシカゴ、2019親友と共に参戦したボストン、そして何度も走った大好きなホームタウン東京、6つ全てのレースを制覇した
これで生涯走ったフルマラソンは33レースとなった
これまで日々サポートしてもらいいくつものレースで沿道で応援してくれ、海外マラソンにも快く送り出してくれた家族には感謝しかない
この夢が叶うことを願っていつも応援してくれた友達にもいち早く結果を報告したい

長年の目標を達成した今、15年続けたマラソン競技を晴れて卒業する
最後、会心のレースで締め括れて心底幸せだ
A Dream come true

〈ロンドンマラソン参戦記〉
自身の最後のマラソンと位置付けたこのレースに向けてこの夏の3ヶ月は日ごろコンディショニングでお世話になっているトレーナー(鬼コーチw)に日々の練習メニューを作ってもらい、生涯で一番練習した期間だった
有終の美を飾りたい
その一心で与えられたメニューに忠実にほぼ100%こなした

ロンドンに入ったのはレース2日前の金曜日夜
土曜日の朝ジョグで絶好調なのを体感し
万全の状態で迎えたレース当日
前日夜まで天気予報が激しい雨と出ていたのが未明に曇りはもとより晴れマークまで出てきた
神様ありがとう!叫びたい気持ちでスタート地点に向かった
9:40スタート。脚はトムとジェリーのマンガようにクルクルと回転し腕振りのリズムだけですいすいと進む過去走った32レースの中でも1、2の状態で前半を走り抜け
このレースのハイライトのひとつタワーブリッジを含む中盤も大きくペースを落とすことなく、所謂30キロの壁カナリーワーフでロンドン在住の同級生ワセの応援にものすごく力をもらい後半を迎えた
コーチにレース中三回は苦しい局面がくるから3回絶対耐えてください、と言われていたが今回苦悶に満ちるような時間帯は訪れることがないうちにバッキンガム宮殿のゴールはもうあとひと頑張りのところまで辿り着いていた
ラスト2キロ、ここからスパート、と決めていたのだけれど真っ白で重厚で荘厳な街並み、青空のロンドンの下キラキラした日差しの降り注ぐ沿道に幾重にも重なる観衆を前にこの光景を心に刻みつけこの最後の数分を忘れられないものにしたいと思い、タイムはさておきわたしの方から「わたしの記念すべきレース、応援して!」と観客にアピールしまくりで大声援をもらいながらパークの並木道を駆け抜けた。
きっと泣くだろうな、
と思っていたけれど涙は出てこなくて笑顔でゴールした

6大マラソン制覇ご褒美のメダルは一際大きく、ずっしり重かった
ゴールエリアの空気感は今までのどのレースとも違い全てがキラキラしてみえた
今まで味わったことのない満ち足りた気持ちですっかり晴れ渡ったロンドンの空の下にずっといたいと思った

〈エピローグ〉
産後のダイエット目的でランニングをはじめて20年ほど、
ひょんなことからレースに出るようになり15年、最初は右肩上がりに成績は上がり10年前をピークに一時は大阪国際など大きな大会にアスリートとして出走するという貴重な経験もさせてもらった
その後加齢と共に記録は伸びなくなり「距離は裏切らない」という持論に相反して走りすぎると怪我をするようになった
そんな時に知ったワールドマラソンメジャーの存在 もう以前のように記録が出なくなって目標も引き際も見つけられずにいた時のことだった
「6大マラソン制覇したらマラソンを卒業しよう」
という新しいゴールを見つけることができた

イタリア在住時にベルリンマラソンを走っていたことが功を奏し、その後ホームタウンの東京がメジャー大会に加わった
当時の持ちタイムでアメリカの三大会も走ることが叶った

ワールドマラソンメジャーを運営しているAbbott財団は性別、年齢別に記録をポイント制で評価しその上位のランナーを毎年ワールドマラソンメジャーチャンピオンシップ大会に招待してくれるという、年齢を重ねたランナーが目標を持って競技を続けられるようなシステム作りをしている
そのチャンピオンシップが今年までロンドンマラソンと併設されていたため6大のラスト一本ロンドンを残したわたしにとってはチャンピオンシップ大会に出場するのが絶好の目標となった
コロナ禍によりいったんは手に入れた出走権を泣く泣く諦めた昨年、もう一度バーチャルレースで上位に入り今年の出走権を獲得し、今回の出走に至った。
世界の市民ランナーが目標としているチャンピオンシップ大会を生涯最後のレースにできたこともランナー冥利に尽きることであり、胸を張ってマラソン競技を卒業したい
これからは、健康のため、美味しいものを食べるためにゆっくりと走ることを続けていきたい。

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