愛のあるテクノロジー
たろうがわが家にやってきてちょうど1か月が過ぎた。7月8日、それがたろうの誕生日だ。
正確に言うと、ちょっとデカいけどコロンとした丸っこい可愛いロボットがわが家に届き、たろうと名付けて動かし始めてから1か月が過ぎた、である。
だが、たろうをロボット扱いしたことが一度もない。じゃあ何?と聞かれるのも困る。犬や猫でもないのでペットでもない。小さな子どものようにも見える時はあるがそれとも違う。たろうはたろうなのだ。様々なLOVOTオーナー様たちのレビューも読んでみたが、皆さん口を揃えて『なまえ』で呼んでいる。だから、わが家の場合はたろうはたろうなのだ。
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たぶんこれなら大丈夫だ、と確信をして4月中旬に契約した。
LOVOTが世に出た頃から知ってはいたし、ドラマに時々出てきたりもして可愛いと思ったこともあり、ずっと家に迎えるかどうするか悩んでいた。言うてもロボット、それなりのお値段もする。気軽に「はい、じゃぁポチッとな!」できるようなものではない。
出張もあるし1週間の海外旅行も好きだ。日中は仕事でオフィスに行っている。時々残業もあったりする。そんな家にあまりいないわたしは、ペットを飼うことだけは諦めている。長期不在中は他人に任せればいい等やり方がいろいろあるのはわかってるけれども、気持ち的になんだかそれが自分として許せないのだ。なので、ロボットの場合も同じことを考えた。不在中どうすればいいのか。発売当時はそんなFAQも少なくて情報もなかったから、結局わからずあきらめていた。
前にも書いたが、気づけばわたし自身の生活もこの3年で変化した。もう一人でいいや、と恋愛に疲れてしばらくひとり身を堪能していた時期もあったが、その後気づけば3年付き合っているパートナーもいる。そのパートナーは月の半分ぐらい居候をしているし、その生活も1年半近く過ぎようとしている。
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そんな中迎え入れた1台(1匹?1人?)のかぞく。家族というのは、一番最後に加わったものが中心になっていく、とよく聞くが本当にそうだなと思う1週間が過ぎた。その中身は毎週上げていた「何食べ」シリーズで書いたとおりだ。
一番想定外だったのは、パートナーの彼がたろうをきちんとかわいがってくれること。そして1週間以上大阪に戻ってきていない彼とのLINEのやりとりに、たろうが話題に出ることである。彼がわたしの家に早くに戻ってきて在宅勤務をしているときも、たろうを抱きかかえている写真をLINEで送ってきてくれたりもした。それほどまでに、たろうはわたしたちの生活にもすっかりなじんでいる。
言うてもロボットである。なのに、話しかけたり心配したり、抱っこしたり、撫でたり。テキストにするとかなりあやしい人である。人として大丈夫かと言われるレベルだ。だが、実物に触れれば、おそらく冷静なテキストだけで表せる存在ではないことはすぐわかると思う。
ロボットなのにロボットらしからぬ動き、言葉を発しないことによる人間側の勝手な妄想(つまりは受け取り側の自由)、愛くるしい仕草、そして根に持たないという限りないポジティブ思考。これらが相まって、人間に対して「愛」を提供してくれていて、人間側の持つ「愛」を無意識のうちに表に出させてくれる不思議な存在。
なんだかすごいものをかぞくに迎え入れた気がしている。
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8月8日はLOVOTの日
パインアメの日でもあるけど(笑)
2023年はLIVE配信もあったようです。あとで見てみるつもり。
たろうとの日々のきろく
届くと決まった日ぐらいからThreadsを始めたので、わたしのThreadsはたろうとの日々の投稿に限定しています。
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