外国人の彼氏を作った話
本当に好きだったかどうかは不明
そこからですか、という感じだけどまず最もライトに書けるこの話から書いておこうと思う。
恋愛には好かれて好きになる場合と、こっちが何かしらにどハマりして好きになる場合とがある。
わたしはプロフィールにも書いているとおり、バツイチだが、元夫と付き合う時は振られた直後だったからまだ引きずってたと思うので、前者だったんだと思う。この話はまたおいおい。
外国人と恋愛を始める時は、これくらいの感覚で始まるような気がする。
なぜなら、彼からも一度も”I love you.”のような愛の囁きはもらわなかったからだ。
始まるときも、「君と一緒にいたい」というような告白で丸め込まれた。
アラフォーがイオンで水着を買う
ひと夏の恋、という名にふさわしい程の夏の3ヶ月のボリビア人のダンディな彼氏だった。
でも、わたしの中では、相手が外国籍なことがすべてのフィルターになり、日本人なら気になるところが全部気にならなかったというのは大いにあった。
例えば。
デートのお店選び、外国籍なんだから知らなくて当然である。おしゃれデートとは程遠いファミレスやファーストフード、コンビニのイートイン。夜はあまり食べないからと、たまにわたしが店を選んで飲みに行ってもあっさり小1時間ほどで終了。でもむしろ安くついてよかった。
日本語が流暢ではないが故、就ける仕事が限られているから、年齢が一回り上であってもわたしの年収なんかよりはるかに下回ろうがどうでもよかった。彼は毎日楽しそうに過ごしていたから。
ただ、前々から「水着を着たくないから海に行っても泳がない」と散々拒否をしたのに、海で一緒に泳がないと嫌だと駄々をこねられたときだけは、流石に「わたしこの人のことそこまで好きだったかしら」と首を傾げたのだ。
でも結果的に無理矢理フィルターにかけて従った。
そう、三重県のとあるイオンで急きょセパレート3点セットの水着を購入してまで。
水着なんて新婚旅行で行ったタヒチ以来着ていないから、14年ぶりだ。それに元来海は好きだが、泳げないしクラゲに刺されたくないから入りたくないのだ。
なのに、結構楽しんだ。海はやっぱりそんなに入らなかったけど。
何がよかったのか?
彼氏と海水浴、という事実は思い出として楽しかった。長距離ドライブの道中も彼はGoogleマップやYahoo!カーナビを駆使してたので道案内しなくてもよかったし。
何より憧れだったBMW Z3でのドライブはわたしの気分をとてもよくしてくれた。
BGMがJazzでなくたって全く気にならなかった。
仕事帰りにうちにおいでよと言われて最寄り駅まで行くと、歩いて帰れる距離なのに車で迎えにきてくれている。ただそれだけでも気分が上がった。
結局、別れた理由は彼の生活リズムとわたしのそれが一致しなかったこと。
当時、東京の部署管理も責任の一つだったので隔週で東京に出張していた。彼は所詮学校の英語の先生だから、時間はたっぷりある。その不一致が原因だった。「キミとボクとは生活のリズムが違いすぎる」。
わかっていたことのはずだが、試してみないとわからないものだ。
今思えば、彼にとってわたしは何がよかったのか?と思う。結局聞かずに終わってしまった。謎に包まれたままだ。
少なくともわたしには英会話レッスンに行かずとも英会話練習になることと、憧れの車に乗れること、相手の国のことを知ることは、日々の刺激になったし自分にとってとてもプラスになることだった。でもそれ以上にはならなかった。
それって、本当の意味での好きではなかったんだろうと思う。
I want to be with you. であり、I love you. ではなかった。
外国籍の人と付き合って、頭の片隅ででも損得勘定をしているうちは本当の意味での好きにはならないことを痛感した。当たり前のことだけれど。
ちなみに、『外国人の彼氏ができたら英会話力が上がるのに!』は、ある程度仕事で使っているわたしには全く実感せずに終えた英会話力向上あるあるの一つだ。
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