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8月20日

クリニックの先生は、理系の大学院の出身。
だからか、「ないものを作り出したい」なんて、お金持ち的なことをいつも言っちゃってる。
私は、既存のものをうまく継ぎ接ぎしながら作り出していきたい清貧的タイプ。

先生と私は、そもそもの人間の種類が違う。生きてきた過程も、考え方も違う。

先生は挫折知らずで、栄光の階段を駆け上っていて、眩い光の中を生きている。選ばれた人というのは、先生のことを言う。
それに対して、私は名前も知らないそこら辺の道端の雑草と同じで、地べたを這いつくばって、明日の生活の心配をしながら、帰りの交通費を心配しながら懸命に生きている。
それは、踏み潰されても無視される虫のようだ(シャレではない)。

そういう、それぞれに違う人間同士が、狭い診察室の中で色んなことを話し合って、考えていることを共有している。その診察室の中には、人間の種類がない。
人間は、あくまで人間であって、上とか下とかないということを(なんなら肌が黒いとか白いとか)、診察室に入るたびに、強く自覚する。
それって、なんか、すごくステキなことだなぁ…、なんて、ぼんやりと考えている、今日この頃でした。