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12/25(月)

クリスマスのページェントで、
日曜学校の上級生たちは
三人の博士や
牧羊者の群や
マリヤなど
それぞれ人の眼につく役を
ふりあてられたが、
一人の少女は
誰も見ていない舞台の背後にかくれて
星を動かす役があたった。

「お母さん、
私は今夜星を動かすの。
見ていて頂戴ねー」

その夜、堂に満ちた会衆は
ベツレヘムの星を動かしたものが
誰であるか気づかなかったけれど
彼女の母だけは知っていた。
そこに少女のよろこびがあった。

『星を動かす少女』by松田 明三郎(あけみろう)