B.LEAGUEホームアリーナ探訪: 熊本ヴォルターズ編_2023.03.11-12
昨シーズンからB.LEAGUE B3に参入したアルティーリ千葉。
今シーズンは積極的にアウェー戦も観戦することにしており、3月11、12日の熊本市をホームとする熊本ヴォルターズとのアウェーゲームを観戦したのでバスケ観戦旅行記を。
B.LEAGUEの試合を初めて観たのはFacebookの過去投稿によると2018年10月6日の千葉ジェッツふなばし×川崎ブレイブサンダースの試合。
この試合はジェッツふなばしが負けてしまったのだが、もし勝っていたら今頃は赤いユニフォームを着てバスケを見ていたかもしれない。
昨シーズンは地元千葉市初のプロ・バスケットボールクラブということもあり初のホーム開催の試合は全てを観戦した。
アウェーに関しては簡単に行ける横浜武道館での横浜エクセレンスとの試合を観戦したのみだったが、今シーズンB2に上がったため、東京都大田区のアースフレンズ東京Z、仕事で頻繁に訪れる神戸の隣の西宮市の西宮ストークスとのアウェー戦を観に行けるなどと軽く考えていたが人の欲望は止まることを知らない。
むしろ、遠くても行ったことがない街に行こうと。
47都道府県のうち、目的を持って行ったことがない12都道府県をやっつける良い機会だと。
当該12都道府県のいずれかをホームとするB.LEAGUEのクラブは金沢武士団、滋賀レイスクス、島根スサノオマジック、愛媛オレンジバイキングス、佐賀バルーナーズ、長崎ヴェルカ、熊本ヴォルターズ、鹿児島レブナイズの8クラブ。
アルティーリ千葉と同じB2に属するのはB3時代からの盟友である長崎に加えて愛媛、佐賀、そして熊本。
熊本を選択した理由は仕事で訪れる機会の多い福岡県と大分県の料理の美味しさ、そして熊本城の存在。
最初は大分で一泊して熊本に攻め上がるつもりだったが、一石三鳥を欲張って福岡から攻め上がることに。
博多で一泊して馴染みの店に寄り、佐賀をかすめる様に経由して熊本に向かう行程。
いざ、熊本ヴォルターズとのアウェー戦を観戦することを決めると、どんなクラブなのか気になる。
バスケットLIVEを観ればどんなチームなのかはわかるが、気になってくると今度はブースターの雰囲気やグッズにも関心が高まる。
twitterでブースターさんに積極的に絡んだり、グッズについてtweetしているうちに交流が深まり、なんとなくクラブことやそれを取り巻くブースターのイメージが見えてくるから面白い。
成田空港から福岡空港に飛ぶ。
昼食も疎かにレンタカーでライジングゼファー福岡のホームアリーナである照葉積水ハウスアリーナ(福岡市総合体育館)へ。
アルティーリ千葉の練習場であるゴールドジム幕張がある辺りに雰囲気がよく似ていながら、スケールが巨大になった感じの照葉地区は近くに電車が通っていないのにタワーマンションが建ち並ぶ壮観なベイエリア。
外周がランニングコースになった素晴らしく綺麗なアリーナ。
近くにもライジングゼファー福岡のマークが貼られた体育館の様な建物があり、U18の選手なのかライジングゼファーのリュックを背負って向かっていく。
アリーナの1階はセブンイレブンがあってこれは便利。
レジで並んでいると、自分が着ているフーディーのアルティーリ千葉マークをジロジロと見られる。
金曜日だったが福岡は青森ワッツとの試合を夜に控えていたことに気づかなかった。
館内の様子を見学しようとアリーナ入り口に向かうとグッズ売り場が。
常設なのか!と驚くのも束の間、試合の当日だったことにそこで気づく始末。
周りからすると、「こいつら、青森との試合なのになんでアルティーリ?熊本と福岡を間違えてるのか?」などと頭の中をクエスチョンマークが飛び交ったことだろう。
初日は博多で一泊。
当初予定では中洲の『割烹川田』というお気に入りの店に足を運ぶつもりだったが、同行者の仕事仲間が博多に住んでいるということで合流して会食することに。
お店はその彼に一任。
『博多味処 いろは』にて水炊きを。
壁という壁が著名人のサイン色紙で埋められた人気店だった。
水炊きと酒で腹を満たした後には自分のお気に入りであるオーセンティックバー『ハートストリングス』に。
レイモンド・チャンドラーに教えてもらったバカのひとつ覚えのギムレットと変わり種のアードベッグを頂いた。
二人になった後に酔った勢いでラーメンを食べたのだが写真が残っておらず店の名前もなんにも分からないのでカロリーゼロ。
それはそうと、水炊き屋で合流した同行者の仕事仲間らこちらの熱いバスケットボール観戦トークに感化されて4月22日のアルティーリ千葉対越谷アルファーズの試合を千葉市まで観にくることになった。
この調子でトークの腕を磨けば壺を原価の何百倍の値段で売ることができる様になるかもしれない。
二日目は同行者が未訪問とのことなので太宰府天満宮を経由して佐賀に向かうことに。
太宰府はこれまでも何度か訪れたことはあるので、自分の目的は全国でも人気上位のスタバである隈研吾デザインのスターバックス太宰府天満宮表参道店のマイストアスタンプをゲットすること。
以前も利用したことがあるが、マイスタンプが始まる前のことだったので再訪。
太宰府天満宮の本殿の上に人影が...と思いきや、修復工事中で一夜城ならぬ大きな壁に描かれた絵だった。
桜が咲くには早かったのも合わせて残念。
佐賀県は初めて足を踏み入れる地。
高速道路を降りて、アリーナへと向かう道はやたらと交通量が多い。
道路の先に大きな建築物が見えてきたが、カーナビが言うには佐賀バルーナーズのホームアリーナであるSAGAサンライズパーク体育館は左手とのこと。
和を感じさせる落ち着いた建築物で早くもブースターが詰めかけている。
グッズ売場は入場口の先に。
もちろんチケットも何も無いので無理をいってB.LEAGUEで一番目つきの悪いイカしたマスコットであるバルたんのぬいぐるみを買おうと思ったが、残念ながら売り切れだった。
そして道路の斜向かいにある洒落た巨大な建築物は何を隠そう佐賀バルーナーズの新アリーナだった。
凄まじくカッコ良いこのアリーナがオープンした暁には、はなわは「SAGA さが これが悲しい性」などと歌えなくなるし、松雪泰子と牧瀬里穂が佐賀県出身を公表するだろう。
スターバックスのマイストアスタンプ取得のために混み合う道を遠回りしてスターバックス佐賀大学通り店を経由して熊本に舵をとる。
高速を降りて混み合う道を行くと、流石は政令指定都市だけあって街がデカい。
千葉市の方が人口は多いが、ベッドタウンとは違いその地方の中心都市たる佇まい。
レンタカーを返却するために熊本駅方面に走っていると市電が。
予備知識が無かったので存在そのものを見るのが嬉しい。
市電を見るのは富山以来。
JR熊本駅前のホテルに荷物を置いて、熊本ヴォルターズのホームアリーナである熊本県立総合体育館に向かう。
上熊本駅の近くというのは調べてあったが、しばらく電車が無いのでホームまで行ったが引き返してタクシーで向かうことに。
多少の余裕がある時間に到着。
混んでいる道路を考慮して裏道を熱い走りで駆け抜けてくれた運転手さんに感謝。
目測で半分を少し切る様に見える観客席。
アウェー側ベンチ向かいは見たことのあるアルティーリ・ブースターがチラホラ。
そして、何人もの紫混じりの白いアフロのカツラを被った面々がベンチ裏へと向かっていく。
アルティーリのブースターにしては珍しい...アウェーだからか?と思いきや、後で知ったが木田貴明の凱旋を応援してくれている熊本ブースターだったというから驚き。
挨拶したいとDMを下さったtwitterのフォロワーさんとリアルにお会いしたのも嬉しい交流。
同行者と二人、お土産に熊本のお菓子まで頂いてしまった。
こちらからは同行者のコレクションの中からBBMトレーディングカードのテレンス・ウッドベリーを進呈。
同行者は初めてのアウェー戦観戦が2月の西宮ストークスとの宝塚市での試合だったのだが、座席近くのホームブースターとの軋轢を緩和するために隣のホームブースターにホーム選手のBBMカードをプレゼントするという必殺技を編み出している。
試合は前半は押し込まれたアルティーリ千葉が3Qに爆発して逆転勝利。
お互いのファウルの少なさと熊本の選手のクリーンなプレーが印象的。
どことなく紳士なプレースタイルは福島ファイヤーボンズを彷彿させる。
熊本ヴォルターズはまだ声による応援を解禁していないが、客席を半分埋めたがどうかの人数ながらクラップから日頃の熱い応援が垣間見える。
熊本の夜は昔から仕事でお世話になっている天草出身の方から教えて頂いた店に行くことに。
候補は『天草瓢六』、『五郎八』、『和心料理やまぐち』、『麦うさぎ』の四店舗。
最初にうかがった『天草瓢六』は満席で1時間以上待つということだったので、近くの『和心料理やまぐち』へ。
こちらも満席だが、18時から入ったお客様がいらっしゃるのでもう少しで空きそうなので電話を差し上げますとのこと。
これらのお店がある花畑町と書いてハナバタケではなく、ハナバタと読む繁華街にはスタバが近くにないので軽く呑もうということになり、銀座通りに面した30分飲み放題500円と書いてあるコスパ最強な『まごころ厨房 福まる』で二人入れるかを聞いたところ、片付けるので少し待って下さいとのこと。
店外で待っていると子ども連れの女性が「アルティーリの!私も観に行ってたんですよ」と声をかけてくれたので、またまた同行者にアルティーリ千葉トレーディングカードの木田貴明を排出されてプレゼント。
木田ファンとのことで、アリーナに熊本時代の木田のタオルを持って行ったと言って見せてくれて、滅茶苦茶喜んでくれた。
少しお話しさせて頂きつつ、美味しい鳥ホルモン焼きなどを食べていると『和心料理やまぐち』から席が用意できたとの一報が。
名残惜しいが席を立って向かった。
『和心料理やまぐち』を紹介して下さった人は食べることとお酒を呑むことが大好きな方なので間違いないと思っていたが、まさしくここは間違いの無い店だった。
お通しからしてご馳走だし、馬刺し、天麩羅、牡蠣フライと何を食べても美味しい。
辛子蓮根は切った後に揚げてあるので、お土産で買うそれとは違って鼻を抜ける辛さが無く非常に美味で印象的。
熊本の日本酒も堪能した。
ホテルまでは初めての熊本で、初めての市電に乗ってホテルに帰って来て一段落。
熊本遠征の二日目。
チェックアウト
スターバックス熊本駅店でマイストアスタンプを仕入れ、自分と違って学習能力に長けた同行者に導かれて、JR熊本駅のコインロッカーに荷物を預けて市電で熊本城に。
メルカリで仕入れたBLACK VOL FESのTシャツを身に纏い世を忍ぶ仮の姿で熊本城見学。
くまモンの人形焼を食べたりしつつ天守閣に。
建築好きということもあり、ハイテンションで臨む。
中でも熊本城の鉄壁の城という設計思想が幕末の近代戦で実証されたという話は涙腺崩壊寸前。
熊本城で胸いっぱいになりつつ、スターバックスのマイストアスタンプ確保のためにサクラマチ熊本店に寄り道した後に市電で熊本市総合体育館へ向かう。
熊本ヴォルターズは3月唯一のサンデーホームゲームであるこの試合を"3333チャレンジ"と銘打って、集客に力を注いだため、事前にチケットが完売していたのは知っていたが、アリーナには入場を待つ長蛇の列が出来ていた。
並んでいると同行者が前を指差すので見るとそこにはケビン・コッツァーが!
そう、アルティーリ千葉の創設メンバーで、今シーズン途中で熊本ヴォルターズに短期契約で加入し、その後は山形ワイヴァンズで背番号がずっとパッチで、今はライジングゼファー福岡に加入している用心棒の旦那もとい助っ人外国籍選手のケビン・コッツァーその人。
一般入場の列に並んでいるのが如何にもコッツァーらしい。
入場後にはあれよあれよという間に臨時撮影会が始まって、自分も恩恵にあやかった。
来ると知っていたら、アルティーリ千葉時代のレプリカユニフォームを持ってきたのに...。
でも、嬉しい限り。
あの様に飾らない服装で現れて、ファンと気兼ねなく接するところが愛される所以。
品数、種類が充実したグッズ売り場でアルティーリ千葉戦限定のピーナッツが描かれた缶バッジのガチャを回したり、ぼるたんめいぐるみを鹵獲したりしていると、アリーナが恐ろしい勢いで埋まってきた。
「これ、埋まるぞ!!まだ続々と入場してきてる」なんてtweetしているうちに殆ど座席が埋まってしまった。
昨日とは別なtwitterのフォロワーさんからもDMで挨拶をしたいとの連絡を頂き、熊本ヴォルターズのスポンサーでもある『らくのうマザーズ』のカフェオレを頂くとういありがたさ。
そして、昨晩居酒屋でお話をした女性とお子さんまでわざわざこちらの席まで来てくれて、同行者と二人にお菓子のお土産をくれるという。
どんだけ暖かいんだ熊本県民!?
流石、火の国!
昨日は強行軍の余り落ち着いて観ることができなかった熊本ヴォルターズのオープニングショーや応援練習。
twitterでは物議を醸し出すのが嫌でチアに言及することはしないが、熊本のチアのルックスはB.LEAGUEで一番なんじゃないか?
少なくとも、自分の他に私と僕とオレとオイラとあっし、そして遠く鹿児島からおいどんも賛同の意を表してくれている。
熊本のオープニングショー、選手のコール時の暗転にブースターが掲げた真っ赤なライトが映える。
声出しも無いのに凄い迫力だ。
選手をコートに招き入れる時に流れるプロモーション・ビデオも熱い。
テレンス・ウッドベリーの咆哮は破壊力抜群に刺さる!
試合はゲーム1とは異なり、ジリジリとアルティーリ千葉が点差を広げ、最終的には60-88でアルティーリが勝利。
アルティーリがゲーム2で元々強いということもあるが、こういう展開になるとは思わなかった。
熊本は外国籍選手が2人しか試合に出れないことがボディブローの様にジワジワと効いている様に見受けられた。
試合前に杉本慶とソウ・シェリフが話をしていると、べンジャミン・ローソンが「オレのソウと馴れ馴れしくするな」といった感じで冗談っぽく割って入り、その後は杉本の肩に肘をついたりと三人で仲良くしていたぐらいに、ゲーム内容も荒さを削いだクリーンなものだった。
アルティーリ千葉ブースターもなかなかにアウェーで失礼なぐらいに応援していたし、アルティーリもアウェーで蹂躙した感もあるが、熊本の人柄なのかハーフタイムに声をかけて頂いたりと客人に対する様に接してもらえたのはありがたい。
4月1、2日のネズミーランド先のバルドラール浦安で熊本ブースターを温かく向かい入れなかったら千葉の恥。
帰路はJR熊本駅からリムジンバスに乗って熊本空港に。
熊本ヴォルターズのスタッフ、選手がケビン・コッツァーを送り出してくれたその空港。
おっ、凄い立派な空港じゃないか!と感激するも束の間、国内線ターミナルは熊本の桜町のハズターミナルの方が数段上なこじんまりしたターミナル。
少し早めに保安検査場を抜けて待合ロビーに向かう。
充電したくて壁沿いのテーブルを歩いて行くと、「お疲れ様でした」との声が。
自分が着ているアルティーリ千葉プロライン・フーディーを見て声をかけてくれた。
アルティーリ千葉のスタッフでそばのソファーにはレオ・ライオンズとイヴァン・ラベネル、その側に立つ小林大祐。
ブブブ、ブランドン・アシュリーはクールに一人座って音楽だかを聴いている。
別室で待機して飛行機に乗るもんだと思っていたから嬉しい誤算。
彼らがANAで熊本を後にしたしばらく後に成田へ。
たった2泊3日だったのにとにかく充実した時間を過ごさせてもらった。
熊本人の人柄、料理、名所。
久しぶりに充実した時間が過ごせた。
熊本ヴォルターズとはプレーオフで決勝で当たれば良いなと切に願う。
今度はB1同士のアウェー戦を観戦するために熊本を訪れたい。
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