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ポスドクを、海外で(7) さぁ、出発準備だ—荷物の準備

今回は、海外渡航する際の荷物の準備についての話です。

出発前の最後の仕事:荷物の取捨選択

ビザを取得し、航空券も手配がおわれば、いよいよ出発カウントダウンに入ります。この段階での最大の仕事は、荷物の取捨選択になります。
国を跨いでの移動は、持っていける荷物が非常に限られてしまいます。最優先のものや、到着直後にすぐに必要になるものだけを手持ち荷物にいれましょう。それ以外は、現地で拠点ができた際に郵送することや、現地で新たに購入することを考えた方がいいです。

下記のことは、移動や引っ越し経験が豊富な方にとっては自明かもしれませんが、慣れていない方は参考にしていただけると幸いです。

荷物の仕分け

まずは持っていける量を確認しよう
航空便で海外に移動する場合、持っていける荷物の量は航空会社によって決まりがありますので、チケットを手配する際には必ず確認してください。その際、国際便のチェックイン荷物(預け手荷物)だけではなく、チェックイン荷物・機内持ち込み荷物の双方のサイズ・重量制限も含め、必ず旅程上の全ての区間の制限の確認をしておきましょう。

特に乗り継ぎには気をつけて
特に落とし穴になりがちなのは、現地の国内線や陸路への乗り継ぎ時の手荷物上限の変化です。
JAL / ANAの国際線のエコノミークラスは通常23kgまでの手荷物(縦+横+高で203cm以内)を2つまでカウンターでチェックインでき、機内持ち込み手荷物は10kgまで(縦55cm×横40cm×高25cm以内)が一つ許されます。しかし乗り換えする際に預けることができる荷物が1つまでになったり、持ち込める手持ち荷物のサイズが非常に小さくなる場合があります。限られた乗り継ぎ時間、慣れない英語または現地語でのコミュニケーションで、これらのトラブル対応するのは大変です。
トラブル回避のためにも、必ず事前に全部の区間について調べた上で、最も厳しいルールが適用される区間に合わせて荷物を用意すると良いでしょう。
なお、国際線と国内線の乗り継ぎを一緒に手配した場合、国内線の区間についても国際線の荷物ルールに合わせてくれることもあります。詳細は細則を読んだ上で、旅行会社や航空券手配サイト(例えばExpediaなど)や、各航空会社に直接確認してみましょう。

荷物の仕分け原則

さて、いよいよ荷物の準備の段階に入りますが、上記にもあるように、持っていける荷物の量は非常に限られています。

最優先とするもの

まずは、「これがなければ絶対に移動・生活・仕事ができない」「移動してすぐに使うことになり、かつ替えはなかなか手に入らない」ものを最優先に仕分けてスーツケースに詰め込みましょう。
最初に入れるのは、パスポート・銀行やクレジットなどのお金周り・学歴証明などの書類・仕事道具(PCなど)などです。
そして持病がある方はいつも飲んでいる薬を多めに(できれば2−3ヶ月分くらい)、筆者のような視力が悪い人にとっては眼鏡・コンタクトレンズも必要です。また、現代人にとっては、スマホとモバイルバッテリーもこのカテゴリーに入るかもしれません。

あると良いもの

慣れない土地に移動することや、移動時のストレスで心身の状態が崩れがちです。解熱剤・胃腸薬などの常備薬、スキンケア用品と化粧品は自分が使い慣れているものを少し用意しても良いでしょう。
ほかには、移動先の国で使用できる旅行者向け携帯用SIMカードと現地の周波数に対応しているスマホをあらかじめ用意しておくと、移動した直後から電話・インターネットに接続できるようになり、非常に便利です。インターネットで購入するか、家電量販店の店員さんに相談してみましょう。

衣服類

一般的に考えて下着類は1週間分のローテーションが組める量、外着類については、現地の気候に合わせて直近の1−2ヶ月の季節に対応するもので、必要最小限な組み合わせが良いと思います。なるべくかさばらなく、軽いもの、そして重ね着が効くものを選ぶと、荷物量を減らすことができます。筆者はUNICLOのヒートテックシリーズやライトダウンなどを重宝しています。
スーツなどの正装に関しては、優先度低いです。少なくとも研究業界では、学会などの場も含め、大体はラフな格好で出席しても問題ありません。スーツの代わりに普段でも着られるジャケット、女性の方はシンプルなワンピースを入れると良いかもしれません。
靴に関しても、とてもスペースと重量を取りますので、手荷物には着回し重視で必要最小限の1〜2足に絞って、あとは後日郵送または現地調達のほうがよいでしょう。

荷物を準備する際の注意事項

重要なものは何重もバックアップを取ろう
移動はアクシデントやトラブルがつきものです。紛失・盗難・損害などがあっても取り返しがつくよう、あらゆる手段でバックアップを取るのは重要です。
例えば重要な書類は、必ず全て紙のコピーを取っておき、さらにスキャンしたファイルをクラウドサービスや、自分宛のメールに添付するなどの方法でオンラインにも置くと良いでしょう。ほかにも、重要な電子ファイルやPCバックアップは、DropboxやGoogle driveなどのクラウドサービスや外付けハードディスクに入れることをおすすめします。もちろん、パスワードをかけるなどのセキュリティ対策もお忘れなく。

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