雑な価値観⇔丁寧に生きる
先日、フリージャーナリストの林信行さんとお話したときに気になった言葉が、“雑な価値観”でした。
「世の中がどんどん最適化されて効率的になり無駄がなくなっていくことは、本当に良いのか? 無駄の中に大切なものがあるのではないか?」
そして、 「実は20世紀の大量生産・大量消費や、21世紀のITによる効率化も、世界や人々の向き合い方を“雑な価値観”でひとくくりにしていたところがあるのではないか。その中で無駄として省かれてきたものの中にも、実は大切なものがたくさんあるのではないか?」
という問題意識を林さんはお持ちでした。
パンデミックで最適化・効率化が一層加速しているように見えます。
オンラインのイベントでは、ライブではなく、1.5倍速にしてアーカイブで見る方が効率的。
本当にこれで良いのでしょうか?
ではその逆は何か?
“丁寧”。 日本の文化には、“丁寧”がたくさん詰まっていると思います。 敬語しかり、礼儀や武道など伝統的なモノ・コトには日本ならではの“丁寧”な要素が多々ありますよね。
“丁寧”という言葉から、『暮らしの手帳』の元編集長の松浦弥太郎さんの著書『今日もていねいに。』を連想しました。
2012年の六本木アートカレッジ(通称 アーカレ)に松浦さんがご登壇されたとき、「ささやかなことでも、小さな“うれしさ”がたくさんある毎日を過ごし、日々のちょっとした工夫と発見が、毎日を少し豊かにする --- そんな「毎日を丁寧に生きる」ためのヒントを『暮らしの手帖』などを通じて紹介してきた」というお話をされていました。
日々、ちょっとしたこと、季節の変化などを感じながら過ごしていきたいなと思います。
この写真は2月16日に撮影しました。立春を過ぎて、着実に春が近づいていることを日差しが教えてくれているなと思って、49階のアカデミーヒルズから撮影しました。
アカデミーヒルズ 熊田ふみ子