問題意識を持つことが大切!
9月11日に開催されたメンバーズ・コミュニティ「デザインについての勉強会」のテーマは、前回(7月に開催)の「インクルーシブデザインとは何か?」に続いて、「インクルーシブデザインの考えを体験するワークショップ」でした。
そして、ワークショップのテーマは、「ライブラリーのサービスについて考えてみる」でした。
まず、「カスタマージャーニーマップ」(下図)を2枚ずつ配布してくださり、1つは自分目線、もう1つは自分とは違う目線で想像して穴埋めをしていくという作業でした。
ただ、自分とは違う目線と言われても難しいですよね。その場合は、「極端な場合を想定すると良い!」というアドバイスがありました。例えば、一年に1回しか来館しないメンバーとか。。。このように極端な行動をとるユーザーを想像することが、インクルーシブデザインの醍醐味だということです。
まずはシーンを時系列で設定して、そのシーンごとに「行動、思考、感情、特徴」を具体的に記載します。
自分目線は自分が感じたことを書けばいいので素直にかけますが、他者目線は想像力、創造力が必要です。
「デザインについての勉強会」代表の鈴木さんは、「俯瞰して全体を見る『鳥の目』と細かいところをしっかりと見る『蟻の目』の両方を持つことが大切」と言われます。
参加したメンバーからは、以下のコメントがありました。
車椅子を使ってライブラリーを利用している場面を想像してみたら、「車椅子に乗っていると、セキュリティカードをスキャナーにかざして、ドアを開けて自分が一人で通ることはできない!」ことが分った。
書棚で本を眺めているときに、蔵書検索システムへすぐにアクセスできると便利ではないか。本棚にQRコードがあれば便利!!
施錠されたままの扉があるので、トイレへの道が遠回りだったり、退館時のチェックアウトまでの距離が長い。また重い扉が多い。
どんな本が入荷されたのか、毎日入荷された本が分かると便利!!
実際は、15分程度の考える時間でしたが、色々な視点のアイデアが出ました。いただいたアイデアの中から、早速できることからスタートしました。
今回のワークショップは短い時間だったので、頭出しのところだけでしたが、「他人の目」(他者目線)になることの大変さを実感しました。いつの間にか自分自身に戻っている感じです。自由自在に他者目線になれると様々な問題を発見できそうですね。
会の最後に、鈴木さんは「問題意識の高さが重要」と締めくくってくれました。
アカデミーヒルズ 熊田ふみ子