キャリアの棚卸し
今年の4月にスタートしたLibrary Lounge Talk。
「一人のゲストとライブラリーメンバー20名でリアルに集まってお話をしましょう!」という企画です。
7月7日の七夕の夜に開催した4回目は、ゲストに藤沢久美さんをお招きして、キャリアチェンジに必要な大人の学びをテーマにお話しをしました。
その中で、藤沢さんがご自身のライフチャートを紹介してくださいました。
ライフチャートとは、自分のこれまでの人生を幸福度という尺度で1本の曲線で表現したものです。横軸は時間、縦軸は自分が感じている幸福度を表し、中央が幸福度「0」で上がプラス、下がマイナスになります。
ライフチャートをつくることによって、今までの自分の人生・キャリアの棚卸しができます。そして自分は何に価値観を持っているのか、キャリア・アンカーを知るきっかけになります。
藤沢さんのライフチャートの話を聞いながら、思い出したことが2つあります。
一つ目が別の記事でも紹介した仏教の教えである「諦める」という意味と「事実と真実」、二つ目がウェルビーイングに影響を与える「体験と評価」です。
仏教の教えである「諦める」と「事実と真実」
「諦める」は本来、ネガティブな意味ではなく「明らかにする」ことを意味しているそうです。物事の真実を明らかにして、次に進むというニュアンスがあったそうです。そして、「真実」と「事実」の本来の意味は以下のとおりで、違うことは差しているそうです。
・事実:実際に起こった事柄(事実は1つ)
・真実:事実に対する解釈。心の問題。(真実は人の数だけある)
ウェルビーイングに影響を与える「体験と評価」
次は、ウェルビーイングについて予防医学研究者の石川善樹さんに説明していただいているときのお話です。
ウェルビーイングに影響を与えるものとして「体験」と「評価」の2つがあるそうです。そして「体験」(ポジティブ/ネガティブ)よりも、その体験を自分がどのように「評価」するのかがウェルビーイングに強い影響を与えるそうです。
この2つの考え方は、ある意味同じことを表しているのではないかと思います。
起こった事象そのものよりも、それに対する自分の考え・感じ方・解釈をどう意味づけるかが自分のライフチャートにおける幸福度に影響しているのだと思います。
ライフチャートをつくる過程は、過去の出来事に対する自分の意味づけを明らかにすることで、次のステップに進めるという意味では、ライフチャートは過去を振り返るだけではなく、将来に向けての自分の道しるべでもあると思います。
藤沢さんは、50歳になり100年人生の半分を過ぎたときに、人生の棚卸しのために社会人大学院(早稲田大学大学院スポーツ科学研究科)へ通われたそうです。そしてゼミの先生や仲間と真剣に議論をする時間を通じて、「やりたいことをやり切る」ことを学ばれたと言われます。
そして、2022年4月に株式会社国際社会経済研究所の理事長に就任され、キャリアの大きな転換をされました。
今までの経験自体ではなく、それをどのように意味づけるのかは、自分の意志が入ると思います。
自分がどのような意志をもって人生を歩みたいのか、ライフチャートを作って自分で考え、視覚化してみたいと思います。
アカデミーヒルズ 熊田ふみ子
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