今までのヨーロッパ旅行で一番印象に残った出来事 -ヨーロッパ旅行研究会-
アカデミーヒルズのメンバーズ・コミュニティ「ヨーロッパ旅行研究会」(通称:ヨロ研)の定例会を2月22日に開催しました。テーマは「今までヨーロッパ旅行をした中で一番印象に残った出来事」でした。
旅行は日常とは全く別世界へいざなってくれます。楽しいハプニングや大変なトラブルなど、良くも悪くも様々な思い出を創ってくれます。
そんな印象に残った出来事をシェアしました。
○○を楽しむ!
旅行の醍醐味は、旅先の衣食住のライフスタイルや自然など、そこではなければ体験できないことを楽しむことですよね。
楽しい体験談をシェアしてくれました。
★料理を楽しむ
料理好きのメンバーから、ギリシア大使館の外交官夫人として日本に駐在していたセルビア人のお料理の先生が企画したクロアチア・スロヴェニア料理ツアーの体験談をシェアしてくれました。
食べるだけではなく、実際に現地で料理やお菓子を作った経験はとても楽しかったそうです。ある教会で作った陶器に入ったクグロフに似たお菓子(ポティツァ)は、「日持ちがするので是非日本へお持ち帰りください」と勧められたのはよいのですが、「陶器入りだったので重かった!」という感想もありました。
今思えば、「重かった!」ことも良い思い出ですね。
★クラブイベント&ビールを楽しむ
「時間さえあればイギリスへ行っていた」というメンバーは、ある夏にヨークへ行ったときのお話を紹介してくれました。
宿主から紹介されたクラブイベントで、バチェラーパーティ(独身最後の夜を友人と過ごすパーティー)を楽しんでいた人達と知り合いになり、一緒に夜な夜なビールを楽しんだそうです。ただ飲み過ぎて大変だった?! イギリスでは1パイント(586ml)を30分で飲み干す習慣があるとか。。。
エールビールが主流のイギリスのビールは日本のラガービールよりも飲みやすく、価格もお手頃なので、「イギリスではいつもビールを楽しんでいた!」そうです。
★空からの眺めを楽しむ
フィンランドで、水上飛行機と気球に乗った体験が印象的だったと紹介してくれたメンバーのお話です。
「落ちたらどうしよう!」という怖さや、気球は完全にはコントロールができないため着陸地点が“あの辺り”という曖昧な設定で不安もあったそうですが、上空からの眺めは格別だったとのこと。貴重な体験ですね。
○○に驚く!
次は、生活習慣や価値観などの違いから生じる驚きについての体験談です。
★世界遺産に驚く
30年前にドイツへ旅行したときのお話です。
ユネスコの世界遺産でもあるケルン大聖堂はゴシック様式の世界最大の建築物です。しかし実際に行ってみたら、荘厳さ以上に外壁が黒ずんで汚いことにびっくりしたそうです。
「地元の人は気にならないのか?」と思い、警察官に尋ねたところ「自動車の排気ガスが原因で黒ずむが、足場を組むことができないため清掃ができない」との回答だったとか。
下記のWikipediaの画像でも確かに黒ずんでいますね。
★闘牛の残酷さに驚く
南フランスのアルルへ旅行したメンバーのお話。
サマーフェスティバルのイベントとして開催された闘牛をコロッセオ(紀元1世紀頃の建築)で見たそうです。
ここはフランスでも数少ない闘牛を見られる場所の1つで、闘牛ファンにとって非常に魅力的なイベントだそうです。
しかし見物したメンバーは、負けた牛が荷台で運ばれている様子を見て「残酷」でいたたまれなくなったそうです。ちなみに、死んだ牛はみんなで食べるそうです。
スペインの国技である闘牛ですが、動物虐待との見方もあり中止になっているケースが世界ではあるそうです。
★日本との違いに驚く
10年以上前に初めてフランスへ旅行した男性メンバーのお話。
シャンゼリゼ通りでは、様々な人種の人々が行き交っていることにびっくりしたそうです。
また、エッフェル塔を見学したときに、少年がドアを押さえて通してくれたことに感動したとのこと。
そして、ルーブル美術館やマルセイユの駅などでは、銃を構えて警備している警察官の姿に驚いたそうです。
日本では見慣れない光景に海外で遭遇して、ドキッとすることはよくあるのではないでしょうか。驚きの回数だけ視野が広がると思いました。
○○に困った!
旅行にトラブルはつきもの。様々なトラブル、ハプニングのお話も出ました。
★船が臨時の宿になっていた
ドイツのニーダーザクセン州の州都ハノーファーでは、世界最⼤級の製造業の国際見本市「ハノーファーメッセ」が開催されます。1998年にこのメッセへ行ったメンバーのお話です。
急に参加を決めたため、名のあるホテルはどこも満室で予約がとれませんでした。そのために見本市の事務局の紹介で「xxフレンドシップホテル」を予約しました。そして現地に到着して、ハノーファー駅からタクシーに乗ってホテルの名前と住所を告げたところ、ドライバーが怪訝な表情をしていたそうです。
そしてその住所へ着いてみると船着場でした。リバークルーズに使うような船を改装した状態のもので、そこへ泊まるのはちょっと厳しいと思っていたところ、ドライバーが「⾃分のマンションを提供する」との打診がありました。そのマンションは通常は娘夫婦が住んでいるが、メッセの時期は宿泊場所として貸し出しているそうです。正に現在のAirbnbの仕組みです。そして、メンバーは朝⾷付きという条件でそのマンションへ泊まったそうです。
周辺は住宅地で街並みもよくマルシェも開催されており、とても快適に過ごせたという「災い転じて福となす」という話でした。
★宿泊地へ辿り着けない
次は、ノルウェー沿岸急行船で旅したメンバーのお話です。
ノルウェー沿岸急行船は、大きな港町や荷物を荷下ろしするだけの小さな港町など34ヵ所の港に寄港しながら移動をします。
その日に宿泊する港町へは夜の9時30分に到着する予定でした。ところが悪天候のため寄港をスキップされてしまったとのこと。困ったメンバーはまずはその日は船に泊まり、翌朝に停まった港町で下船しました。もちろん小さな田舎町の情報など持っていなかったので、まずはネット接続ができる場所としてバスセンターに向かい、ネットで調べた結果、バスで当初の宿泊する港町へ行けることが判明。バスに乗ったところ、途中の乗換えのバスがキャンセルとなり、結局はその港町には辿り着けず、次の宿泊地に1日早く乗り込んだそうです。
そこで得た教訓は「どんな状況でもネットに繋がりさえすれば情報収集ができる!」(逆を返せば、ネットがなければ何もできない!)ということです。電源とネット接続を必ず確保できるツール(Wi-Fiに頼るのではなくルーターを持参するとか、現地でSIMを購入するなど)が重要とのことです。
★最終列車に乗って困った
アムステルダムへ日帰り旅行したメンバーのお話。
ブリュッセルに滞在していたメンバーは日帰りでアムステルダムへ行ったところ、とても楽しかったので最終列車でブリュッセルへ戻ったそうです。
しかし、最終列車にはほとんど乗客がおらず、車両に一人だけだったとのこと。ボックス席に座っていたら、大柄の怖そうな男性が隣に座り本当に怖い体験をしたそうです。言葉が全く分からないふりをして難を逃れたそうですが、本当に怖かったようです。
教訓として、①海外で最終列車には乗らない、②乗るとしても人がいる車両に乗る、③人がいない車両ならば座らない(立っていればすぐに逃げることができる)とのコメントでした。
★困らないためのTips
旅先でトラブルに巻き込まれないための工夫について、メンバーからのコメントを紹介します。
どの街(特に大きな街)にも危険なエリアはあるので、そこには近づかないこと(基本中の基本ですね)。
どこが危険なエリアかは、地元の警察で確認するのが良い。
危険な情報・安全な情報については、事前に情報収集することが大切。上段のサイトは外務省のサイト、下段のサイトは今回のヨロ研に参加したメンバーのサイトです。
集団で子供がスリを働くことがあるが、その場合は相手にせず、とにかく逃げること。その前に周囲を観察して、危険を察知したら近づかないこと。
大量に買い物(特にブランド品)をした場合は、公共交通機関ではなくタクシーに乗るのが良い。
皆さんの印象深い旅行シーンは、楽しいこともあれば、トラブルに遭遇して大変だった経験もあります。しかし今となっては大変だった経験も思い出の一つになっていました。
また、現地の人との触れ合いから生まれた体験も多かったと思います(宿主、タクシードライバー、パブで知り合った人など)。
習慣や価値観、文化の異なる人々との交流は、日本国内ではなかなか体験できない海外旅行だからこその醍醐味ですね。
アカデミーヒルズ 熊田ふみ子