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国会制度改革案②:国民の利益より政党の利益が優先されてしまう政党政治を変えるためには?

まず、現在の国会の制度上、各議員が独立性を持って、活動する事が難しく、何より、議員立法を自由に行える環境が整っていないと思っているため、本記事では、その点を改善するには、どうすれば良いのか、私なりの考えを述べて行こうと思います。


1.法案提出権の人数要件の緩和

現在、各国会議員が、法案提出をする際は、提出者自身を含め、衆議院では20名、参議院では10名の賛同が必要とされます。

国会法第五十六条 
議員が議案を発議するには、衆議院においては議員二十人以上参議院においては議員十人以上の賛成を要する。但し、予算を伴う法律案を発議するには、衆議院においては議員五十人以上、参議院においては議員二十人以上の賛成を要する。

そこで、私は、議員立法が、活発に行われるようにするため、通常法案の人数要件は、衆議院5名(参議院2名)にして、同様に、予算を伴う法案についても、衆議院10名(参議員5名)と、大幅にその人数要件を緩和させる事を提案いたします。

国会議員は、法案提出法改正をする事が、本来の仕事であり、活発な議員立法をが行わなければ、国民が、各議員の能力を見定める事も出来ません

なので、各政党から、不当な拘束を受けないようにするため、あるいは、10人以下の弱小政党も、活発に議員立法を行えるように法案提出権の人数要件の緩和を行うべきだと思います。


また、各政党の所属議員への不当な介入を防ぐため、"各政党は、所属議員の法案提出を妨げられない"旨の規定追加しても良いと思います。

更に、法案提出権を悪用し、議会活動を妨げる場合に備え、"衆議院議長は、法案提出権を乱用し、議会の活動を妨げた議員については、現国会会期末まで、法案提出権を制限できる"という規定を設けても良いと思います。

実際、戦後直後の国会法では、議員一人からでも、法案提出を行えましたが、法案提出権を悪用し、議会活動を妨げるという事が多発したため、現在のように、人数要件を設けられたそうです。

ただし、そういった議会の妨害行為も含めて、有権者の良い判断材料となるので、法案提出権の制限については、"議会の出席過半数の同意を要する"等、厳しい要件でも、良いかもしれません。


2.ロビー活動の合法化

現在、企業献金を伴う形で、各企業が、議員個人に対して、法改正の依頼を行ってしまうと、刑法上、賄賂罪に該当してしまいます。

ですので、公正な第三者機関を挟む形で、企業が、各議員に、法改正の依頼をすれば、罪に問われないというルールを新設し、ロビー活動の合法化を行うべきだと思います。

公正な第三者機関については、国会の事務局内に、そういった部署を新設すれば良いと思います。


3.国会事務局が立法スタッフを抱える

現在、各議員に一人ずつ、政策秘書と呼ばれるような、政策立案専門の秘書が配属されておりますが、聞いた話によると、事実上、ただの選挙運動スタッフと化しているそうです。

また、実際に、議員立法が、大して行われていない事からも、政策秘書制度の有効性について、疑問を持たざる負えません。

なので、議員立法を行い易いように、議員側が、頼る事が出来る立法スタッフを増やすべきだと思っております。


そのため、現在の公設政策秘書制度を廃止し、国会事務局が、弁護士や法学の大学教授等の法律の専門家達を、直接雇用し、大量の立法スタッフを抱えるという事を提唱したいと思います。

その大きな理由としては、各議員に個別の立法スタッフを割り当てるやり方を執ってしまうと、公設秘書をいくら増やした所で、現行のように、選挙活動スタッフと化してしまうでしょうし、何より、更なる税金の支出が必要となります。

それと比べ、国会事務局が、大量の立法スタッフを抱え、それを各議員が共用する事によって、個々の議員の立法補助の依頼に対し、100人~200人体制で、法案を作り上げる事が出来るため、現状より、議員立法の質の向上も図れますし、税金支出の削減にも、確実に繋がるでしょう。


まとめ.

現在、各民間企業が、規制緩和等を検討する場合、その掛け合い先になっているのが、各省庁の官僚達です。

しかし、官僚達は、規制緩和に前のめりでは無いため、議員主導で行わなければならない改革も、数多く存在すると思います。

また、議員活動の本旨は、議員立法にあると、個人的には思っておりますので、議員立法が活発に行われない限りは、各議員の存在意義が見出せず、各議員の評価も行えないため、国会議員を競わせると言う観点においても、前述のような、改革は必要だと思います。

また、各議員が、独立性を持って、より活発に活動する事によって、立法府の機能不全に起因する、政治の停滞も、大きく改善すると思うので、こういった国会改革議院制の改革こそ、最優先で、行うべき改革だと思っております。


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