「不思議な知らせ」
私が小学校6年生の頃にちょっと不思議なことがあった。
日曜日の朝。母の義理母にあたる人が亡くなったという知らせが電話で入った。電車で2時間ほどかかる場所へ葬儀に行くために、母と兄と私は準備を始めた。
「じゃぁ、あんたたちはこの黒い服を着なさいね」
母は自分でも喪服を着ながら、私たちに服を差し出した。ひととおり準備ができ、私は2階の自分の部屋に財布などを取りに行った。日曜日の朝のせいか、いつもよりシーンと静まり返っていた。自分の部屋なのになぜか早く出ようと思ってしまった。その時ふと、あることに気づいた
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