「北海道マジック」

以前から切に思うことのひとつに「北海道」という言葉がある。世の中の人はおおかたこの「北海道」にマジックをかけられているようなのだ。以下をみてほしい。

「北海道バター」
「北海道の味噌ラーメン」
「北海道産ジンギスカン」

いかがだろうか、どれも不思議と新鮮でおいしく感じるのではないだろうか。加えて安心安全のお墨付きまで付加されてくるのだ。これが例えば

「埼玉産ジンギスカン」

どうだろう。庶民的なのだが、何かいまひとつだ。それどころか、さびれた小さな小屋でひしめきながら育った「悲しみの羊肉」を思い浮かべてしまう。食欲より号泣が先立つのだ。