セラピスト軽2 分析あれこれ
本記事について
ランクマッチ2シーズン目が終わりそうなこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。私はそろそろ引き軽2に飽きてきた。来シーズンは恐らくインファ軽2を掘るでしょう。しかしインファ軽2は茨の道であり、ニドガンがナーフされた今、大会で勝ちきるアセンを開発するのは難しいと思われる。仮に開発に成功してもインファイトのPSをあげるのには時間がかかり、その間に引き軽2の勘が損なわれることは十分に考えられる。本記事はいつか引き軽2に戻ってきたときのため、現状のセラピスト軽2について自分の知識を残すためのものである。後進の軽2使いのためにもなれば幸いである。
セラピストについて
セラピ軽2のメインパーツ。この武器の強みを以下に列挙する。
・跳弾されず、どんな装甲を持っていようとも当たればダメージが通るため実質無限の射程を持つ
・範囲攻撃のためライフルやマシンガンと違いAQBしてくる相手に当たる
・範囲攻撃のためライフルよりも中距離戦闘での期待値が高い
・単発攻撃のためQBを挟んでもDPSが低下しない
・単発攻撃のため瞬間衝撃力が十分に高い
・消費ENが低く、軽量である
・電撃を蓄積させることが出来、スタッガーとは別に相手を硬直させ1200ダメージを与えられる
・電撃がスタンガンと異なり盾越しに蓄積する
・FCSに関係なく相手の移動先を予測し射撃してくれる。
これらの強みによりジェネとブースターやfcsの組み合わせ、戦闘の動きの幅が出来た。これらの強みは後の基本戦闘指針に影響する。また更なる動きの開発や戦闘中のアドリブにはこれらの性質への理解が重要となる。セラピスト軽2を使うのであれば頭に入れておくべきだろう。
機体構成
Wセラピストによる浮いた重量でジェネレータにサンタイを、ブースターにアルラにすることが可能になった。またセラピストの特性によりFCSも自由に設定することが出来、ミサFCSを採用できる。これによりミサイルを最高効率で回すことが可能になった。EN供給は2800ちょっと。引き機体としては十分である(以前のライフル軽2はせいぜい2500)。
肩の武装は対インファのための爆導索と、軽4などの引き機体の引き防止兼AP有利をとるための3連プラズマミサイル。
戦闘と機動の基本戦略
1.AP有利をとる
一番大事なこと、セラピストは引いたほうが強い。そのために開幕にAP有利をとらなければいけない。タイムアップ時にAPの残割合が多いほうが勝利となるため、AP負けしてる方は攻めなければいけなくなる。ここにセラピストはよく刺さるのだ。
AP有利をとるための行動は距離350程度でセラピとプラミサをかすらせること。詳細に関しては個別の敵機体対応に記すが、基本はセラピとプラミサでAP有利をとり、引きの態勢を作る。相手側も、特に引き機はAP有利をとろうと様々な行動をしてくるだろう。特にミサイルでのAP削りは脅威となりうる。ミサイルの多くは斜め前に浮上しながらすれ違うように移動することで回避ができる。コラミサの子弾は斜め前にすれ違いながら、すれ違った後に渦を描くようにクルリと回ると避けやすい。安全に回避したい時はコラミサを交差した後に2回程度QBを吹かして回避するとよいだろう。
なお、インファ機の肩ミサイルは多少くらってもあとでAP有利を取り返せることが多いので相手の凸が見えているのならば開幕に多少被弾してもいいつもりで後退QBをして下がるとよい。多少のAP不利は射程差によりすぐに取り返せる。
ひとまずここではAP有利をとることに成功したと仮定して次の引きルートの構築に入る。
2.引きルートを構築とエネ管理
セラピストで引きを成立させるにおいて重要なのは引きルートの構築と相手機体への理解+エネ管理である。初めに引きルートの構築について話す。
引きルートの構築に当たって重要なのはMAPへの理解である。
・どこを移動すれば長く後退できるのか
・小ジャンプでどの程度の段差を超えられるのか
・背中にどのような障害物が存在しているか
・エリアラインまであとどれぐらいか……etc
考えることは様々だが、これら引きをする理由は相手がスタッガーや放電するまでの時間稼ぎの面が非常に大きい。いかに長い時間相手の攻撃の射程に入らないようにするかを意識して引きルートを構築する。ミサを回避したり、相手にロスをさせるためには障害物を使うのもよい。小ジャンプで背後の建物を飛び越え、ミサや相手のABを建物に引っ掛けるなどはできるようになると引きがしやすくなるだろう。距離が詰まるより先に相手がスタッガーしかけているなら敢えて近づき、スタッガーさせたうえで相手が追ってきたルートを逆走するように引くと引き代を確保できる。どのように引くかは経験と知識の両面が問われる。戦闘中に役に立ちそうな動きがあった場合はメモを取るなどして動きを記録しておくとよい。
続いて相手への機体理解とエネ管理だが、これは相手のジェネレーターと射程を理解し戦うということである。といっても基本的にインファのもののみの理解でよい。
例としてエツRB中2、重ショ中2を例として挙げる。これら機体の中で一息(一回のAB凸)で軽2に追いつけるのは重ショ中2のみである。そのためエツRB相手は最初の凸はQBのみで後ろに下がり距離をとることで、相手が息切れしている間に次の凸に備えてエネを回復させることが出来る。
次にエツRB気の2ndアタックへの対処法と中2重ショの1stアタックへの対処法を見る。QBでエネを5割使うまで引きつつ、少々エネを回復させたら空を飛ぶ。相手との距離が250程度になるよりは速く飛ぶとよいか。相手のエネルギーがなくなることを見越して空を飛ぶと、相手は空中でエネがなくなり、落下していく。ここに爆導索を撃つとエネの無い相手の真上から着弾するためほぼ不可避の高衝撃攻撃が出来る。
更なる相手の追撃はまず空中に浮き続け、対処する。相手がAB凸してくるのなら落下し、Z軸に距離をとる、通常Bで追いかけてくるのならば基本的に衝撃力が足りているため相手の方がスタッガーする。スタッガーしたり、一方的な着地に成功したならばエネを回復し、相手の攻撃に備え、再び引きルートを構築し、下がる。これを繰り返すことでセラピ軽2の基本戦略たる引きを成立させることが可能になる。なお、空中を使った逃げはセラピ軽2に追いつける相手のみに対して行う対処法であり、追いつけないようならば地上QB連打で問題ない。
相手の機体は地上引きだけのこちらに追いつけるか否か。追いつけるのなら、相手のエネはどれくらい残っているか。どのように上下を使えばスタッガーを先にとることが出来るか。これらを戦闘開始前、あるいは戦闘中に把握し、ゲームメイクを考えることがセラピ軽2における引きを成立させるための必須条件である。
3.交差際を見極める
よく交差は軽2機動の花形と思われがちだが実はそうではない。交差とは相手機体の攻撃が最も当たりやすい瞬間である。一瞬とはいえ距離が0になり、あらゆる武器が刺さるようになる。可能な限り交差は避けたいが、後ろへの引き代が無い場合はどうしても仕方がない場合がある。上に距離をとる時間もない、後ろへの引き代もない、そういった時にのみ使う緊急回避として交差は用いるべきである。その上で、相手の武器の持ち上げをみて確実に回避ができるタイミングで交差を測らなければいけない。
敵機体との相性、基本戦闘指針
1.軽4
ミサ避けが出来るという前提であるが、有利。通常武装の軽4ならミサイルの回避さえできれば相手の攻撃手段はヨーヨーしかなく、2回ヒットしなければセラピストでダメージ交換可能。ミサ避けをちゃんと行えばセラピストで3連プラミサでAP有利をとり、ひくことが出来る。相手が痺れを切らして、硬度を下げて近づいてきたときは空を飛び、上をとるとヨーヨーが当たらず、かつセラピストが当てやすくなる。
セラピ軽4相手の場合、
・高度を可能な限り同高度に保ちつつ、こまめにブーストを吹かすことでセラピの2次ロックを騙す
・コラミサは交差で回避する
これを徹底すれることでAP有利をとることが出来るため、おすすめ。
WエツジンWLSC相手は相手の接近を上に逃げることで対処する。LCSの射角から逃げるようにアラートに対してQBを吹かしながら避けるとよい。
2.エツRB
これは上記した戦闘の組み立てでの対処が有効となる。LRBの持ち上げを見てからのQBは半チャで対応されることがあるので、可能な限り130以遠で戦うことを意識したQBでの距離管理をするとよい。マップが広いのであれば、相手のAB移動できる距離は決まっているのでまっすぐ引いて対処するのもいいだろう。大事なのは相手のエネの残量を予測し、相手が近づけない場所にまで逃げることにある。
3.中2重ショ
これも「2.引きルートを構築とエネ管理」で挙げた戦闘の組み立てが詳細に記してある。基本は130以遠で戦うことを考えつつ、相手がABでエネが減ってきたら空を飛ぶことを意識する。また腕の持ち上げを見てからのQB回避に自信があるのならば地面に足を付けたままQB回避を主軸に戦闘するのもよいだろう。
4.PBT
10連ミサイルの対処は2つあり、通常Bだけで斜め前に出るやり方と、ややディレイを入れた斜め後ろQBによる多少の被弾を許したやり方がある。前者は相手との距離が近づいてしまうがエネの余裕が生まれ、後者は多少APが削れエネも使うが相手に近づかずに済む。これらはどちらかではなく、両方とも使っていかなければいけない。前進での対処は重ショの持ち上げを見てからの回避が重要となり、また相手がエネ回復をする間は離れることを意識するといいだろう。後退での対処は引き代が存在するか否かと、相手のスタッガー量によって動きが止まるか否かを見て行うといい。スタッガーをとって引くことができればその後の戦闘を有利に進められる。どちらの選択肢をとるにせよ、基本は引きの形をとるべきである。
5.エツジン中2・軽2
もっとも大変な相手である。中2重ショを相手にするときと動きはほぼ同一であるが兎にも角にも攻撃が回避しづらい。中2重ショ相手以上に130よりも距離を離すことを意識した動きをするべきである。またQB後の射撃や連射時の射撃タイミングは一定であるためそれに合わせたQB回避も必要になる。なお1回QBを吹かせば次の射撃(4連射)は半分は当たらないと思っていいので最速のサイクルに合わせてQBを吹かさず、エネを大事にしていくべきである。小技にはなるが相手の頭上から爆導索を落としたり、こちらが落下機動に入っているときに小刻みに機体を動かしたりすることで、戦闘を多少優位に進められる。この小技が勝敗を分けることがあるので可能な限り行っていきたい。
6.タンク
有利。ライフルの時と違って跳弾される恐れもないので遠距離から安全にゴリゴリ削っていける。ミサ回避を重点に、構え武器のアラートに切り返しQBを出来るだけのENは残しておこう。またエリア端に追い詰められた時などはAB逃げによる位置リセットを選択肢に入れておくとよい。
最後に
邪神像に対しては機体的に不利が付いている(全く勝てないというほどではない)ので今からこの機体が流行ることはないだろう。しかしそもそも軽2というのは環境の隙まで生きていく機体なのでまた重量機環境になったら流行りるかもしれない。軽2は吹けば消える蝋燭のようなものだ、たまたま風向きが向いていた奴だけが環境に残る。
じゃあ俺来期は邪神像に乘るから……
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