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2023.9.14 赤坂navey foor utsuro-tanuki 楽屋インタビュー&ライブレポート

Abyssarhythmインタビュー第1回は
utsuro-tanuki
彼らの持つ唯一無二の魅力に迫ります。

今回も記事と音声にて制作しています。
下記リンクからラジオもぜひ、
楽屋での和気藹々とした空気感満載のインタビューです。


utsuro-tanuki 
guitar,vocal あすけ
guitar フタヌ
drum かいち
support bass よしき

楽屋インタビュー

1.バンド名について

最初にバンド活動のきっかけとなった出来事や成り立ち、またバンド名
「utsuro-tanuki」の由来を教えてください。

(あすけ)
コロナ禍でライブが思うようにできなくなって、当時オープンしたてだった調布のCROSSというライブハウスのバー営業に通うようになりました。

MV「互換性」のロケ地 調布CROSS

もともとギターのフタヌとは知り合いだったんですが、初期メンバーBa.のどくたぬきとはそこで知り合いました。
どくたぬきの「バンドやりたい!」という熱がすごくて、じゃあやってみようか、となったわけです。
初期メンバーDr.のんんんは、どくたぬきが参加していたサークルにいて、「無題」の音源を送ったところ、加入してくれました。


最初にどくたぬきが作曲した曲を送って、まったく反応が良くなかったのに「無題」で食いついてくれた話はけっこう笑いました。
だから、結成のきっかけはコロナ禍ですね。

バンド名は僕の最寄り駅の飲み屋で決めました。
"動物はグッズにしやすい"っていう安易な発想と、リーダーとなったどくたぬきの名前から「たぬき」は入れたいねって話から、決まりました。

バックドロップ


utsuro(虚ろ)自体は、僕らの曲聴いてもらったらわかると思うんですけど、明るいイメージではないので。
それを現した感じですね。

左:かいち(Dr.)中央:あすけ(Gt.&Vo.)右:フタヌ(Gt.)

2.ミュージックビデオについて

「夏のせい」MV7000回再生おめでとうございます、他のMVも「幸福」をはじめ全て拝見しました。
どのMVもドラマチックなシーンの展開とutsuro-tanukiの楽曲がマッチしていて何回もリピートしたくなる作品でした。
そんな素敵なMVを多々製作されているutsuro-tanukiですが、 MV製作についてこだわり、見どころ、苦労したところ等教えてください。

(あすけ)
MVは曲をよりわかりやすくしてくれるイメージがあって、積極的に撮ろうとしてる感はあるかもしれないですね。
個人的に伝わりづらい曲なのかなって思うこともあるんですけど、汲み取ってほしいみたいなわがままもあって。
そこを取り持ってくれるのがMVかなって思っています。
夏のせいの撮影の時、現ドラムのかいち以外は夏が大嫌いなので、撮影はかなりしんどかったですね。

(フタヌ)
互換性、幸福とライブハウスやスタジオで撮っていたので、次は早い段階で演奏シーンは屋外で撮ろうと決めていました。
ただ、夏のせいという曲は部屋の中でこもっているイメージの曲なので、MV全体を通して夏の閉塞感を表現するにはどうしたら良いか色々悩みました。
演奏パートと役者パート、背景パートに分けて岩井俊二さんの映画っぽいニュアンスを目指しました!

苦労したのは、屋外なのでとにかく撮影暑かったですね笑
あすけさんは夏嫌いなので最後の方怒ってましたね笑

あとは品質の高いものを作るために、仲の良いバンドマンやお客さんにも撮影を手伝って頂きました。
そのお陰で納得のいくMVが作れたと思います。

guitar フタヌ

3.アルバムについて

アルバム「なにもかも嫌いだ」 こちらもアルバムを通して何回もリピートして聴いています。


気取らない、等身大の熱量が籠った歌詞がutsuro-tanukiの演奏に乗っかってダイレクトに頭に入ってくるような。
そんな魅力が1度耳にしたら止められない作品でした。
アルバムを通してutsuro-tanukiが体現した唯一無二の世界観について、 バンドの楽曲制作のプロセスやインスピレーションの源について教えてください。

(あすけ)
楽曲制作については、現状ほとんどの曲を僕が担当しています。
デモ音源を作りこみすぎないように注意することで、メンバーの引き出しとかやりたいことを形にしたいと思っています。
「こいつ、どんな引き出し持ってるのかな」「何がやりたいのかな」って。
僕は作詞に異常なほど時間がかかるタイプなので、あまりテンポよくメンバーに曲を渡せていないのですが。

特に夏のせいなんて、作詞に1年かかってます。
逆に世界観というか、このアルバムでやりたかったことは時間をかけた分、詰め込めた気がしています。
アルバムのタイトル「なにもかも嫌いだ」という言葉にあるのは、過去・現在への失望や不安、あるいは嫉妬、羨望の感情。
でも本当の絶望だとしたら、それをわざわざ言葉にする必要性はなくて。
誰かにわかってほしいから言葉にするんじゃないかなって。

今後の自分への道標や、振り返った時の目印にしてもらいたくて、各曲にメッセージを込めています。
解釈を固定したくないので歌詞の解説はあまりしないのですが、聴いていただいて色んなことを感じてほしいなと思っています。

(かいち)
デモを聞いてドラムを作る場合、なるべく作りすぎない、自分の手癖で出来る状態にしてスタジオに持っていきます。
何回かメンバーで繰り返し練習していく内に、ここにスネア入れられるな〜とか考えがまとまってくるので。
その後に譜面に起こて、またスタジオに持っていって…のずっと繰り返しです。

✌️かいち🥁

utsuro-tanukiのユーチューブチャンネルにはMV撮影、レコーディングのゆっくり解説やフレーズ解説動画等より詳細で見ごたえのある動画がたくさんUPされていますのでぜひご覧ください。

にっこりかいち


4.担当について

グッズ製作やTikTokでの動画編集はドラムのかいちさんがご担当されているとの事ですがバンドメンバーそれぞれの役割や特徴について教えてください。 

(あすけ)
ボーカルの僕は実際、あんまり仕事してなくて。作詞作曲くらいですかね。
メンバーが色々頑張ってくれてます。
フタヌが、MVなどヘビーな動画の編集やGmailなど各問い合わせの窓口、物販の管理、あとYouTubeはほとんどフタヌですね。
かいちはTikTok用動画の編集や物販の考案、スタジオ手配、お金の管理などやってくれています。
Gmailの確認・展開もフタヌの見落としをフォローする形でやってくれています。
特に決めたわけではなくて、何かやらなきゃみたいな感じでなんの嫌味もなくやってくれるので、ありがたいですね。


utsuro-tanuki Tシャツ フロント

(かいち)
グッズ作る際、アイデアを出してはメンバーに投げかけて、そこから意見交換を経て形が決まっていきます。
ライブハウスに来てくれたお客さんが、お土産感覚で手に取ってくれたらいいなと考えていて、反応がいいとやっぱり嬉しいです(笑)
新しいグッズは真心込めて製作中ですのでお楽しみに!


utsuro-tanuki Tシャツ バック

5.たぬらじについて

毎週火曜日にツイキャスで開催されている「たぬらじ」 毎週個性豊かなメンバーの和気あいあいとした空気感で楽しい時間を配信しているutsuro-tanuki。

utsuro-tanuki ツイキャス「たぬらじ」の様子

ステージとはまた違ったメンバーの表情が毎週楽しみなリスナーはきっと私だけではないはず。 今週で77回目の配信とのことで、 毎週配信を続けることはとても簡単ではないと思います。 「たぬらじ」 をはじめたきっかけやリスナーに伝えたいメッセージや思いは何ですか?

(あすけ)
バンドってわりと一方通行じゃないですか。 曲を出して、聴いてもらって。

それはそれで良いと思うんですけど、僕らはもう少しリスナーとコミュニケーションを取りたかったんです。

そんなに深い意味もなく始めました。 誰も聴いてくれないんじゃないかなって怯えてましたが、なんやかんやで77回。

ライブや年末年始を除いてほとんど休まずにできたのは、聴いてくれるみなさんがいるおかげですね。

要望とか、やってほしい企画とか、どんな小さいことでもできる限り応えたいのでもっと無茶振りしてほしいです。主にフタヌに。

guitar フタヌ

6.新代田FEVERで開催予定のワンマンについて

来年の3/12(火)新代田FEVERでワンマンを控えているutsuro-tanuki。 バンドが今後取り組みたい目標や夢について教えてください。

(あすけ)
いままでは本当にただ、各ライブを全力でやっていけばいいと思ってたんです。

でもふと立ち止まってみたときに、これじゃダメだって思いました。

誰かがそのうち見つけてくれるとか、誰かがなんとかしてくれるとか。ほんと甘えてんなって。

応援してくれてる人たちに甘えてばっかりで、ワクワクをなにも与えられてないなって。

知ってる箱で知ってる仲間と気持ちよくライブするのはホントに居心地がよくて楽しいんですが、それだけじゃいけないと思いました。

そこでようやく、メンバーと腹を割って話ができた。 出演するイベントの変化や、本数の増加に繋がっていきました。

自分たちのまわりを巻き込んで、「一緒に行こう」「先歩くからついてきてくれ」って。

新代田FEVERを選んだのはシンプルで、「ここでやりたい」っていう憧れがあったからです。

あとは、僕らのことを知らない人達のなかに飛び込みたい、力を示したいと思いました。

簡単じゃないことですが、初めて自分たちで立てた大きな目標です。

必ずこのワンマンを成功させます。

7.メッセージをお願いします

インタビューの最後に、ファンや応援してくれる人々、そしてまだutsuro-tanukiの音楽に出会っていない方に向けてのメッセージをお願いします。 

(あすけ)
いつも気にかけていただいている方、応援してくれている方、本当にありがとうございます。

流行りのラブソングはないかもしれません。 でもあなたの過去に寄り添い、いまの生活や現実、そして未来を一緒に歩く音楽をやっています。

東京都調布市発、utsuro-tanukiです。 これからも宜しくお願いいたします。


ライブレポート

赤坂navy floorは赤坂駅から徒歩3分、キャパは80人ほど。
ステージとオーディエンスの距離が近く、このハコではアーティストの熱量が直接全身で感じられる空間だった。

utsuro-tanukiが始まる時、会場で流れていたBGMが一瞬大きくなる。
これから始まるいつもの合図に観客も少し緊張する瞬間。
navy floorにはプロジェクタースクリーンで作られた緞帳があり、幕が上がるとギターのアルペジオがゆっくりと鳴り響く。
直前のバンド、人の水平線が圧倒的なパフォーマンスで放出した熱が籠る空間をもう1段階熱くしていくutsuro-tanuki。

あすけの力強く、芯のある歌声が日々の鬱憤、憂鬱、杞憂が散りばめられた詩に乗って訴えかけるように歌い上げられ刃物のようなテレキャスターの音がより一層聴覚に切り込んでくる。


かいちの細い体から鳴らされるドラムは力強く、かつ繊細なフィルインを織り交ぜたビートは間違いなくバンド全体を前へ前へと進める推進力だ。

フタヌの精巧で華麗なmomoseのジャズマスターはutsuro-tanukiの世界観をより一層明瞭に、鮮やかに描く。

よしきのフルスイングのようなベースも現在のutsuro-tanukiというバンドの持ち味、ダイレクトな攻撃力のとても重要な要素だ。

馴染みの音楽を通して、会場の熱気と湿度の助けもありオーディエンスとアーティストが一体となるある種トランス状態とも言えるそれは、何度経験してもやめられないライブの醍醐味である。

サブスクに上がっていない曲も演奏される彼らのステージは必見、
チャンスがあればぜひライブハウスへ足を運んで欲しい。

きっと間違いない1日に必ずutsuro-tanukiはしてくれるはずだ。


set list
1.廃墟
2.幸福
3.夏のせい
4.絵描き
5.レソロジカ


最後に

最後まで読んでいただきありがとうございました。
Abyssarhythmではsyaraku,Halfimと関わりの深いバンドの
インタビュー、ライブレポート、新譜紹介を行っています。
我々を取り巻く音楽シーンを覗ける、地方紙のようなメディアを作ります。
アーティストの皆様、ご協力よろしくお願いします。

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告知

syarakuのYouTubeに「もういちど生まれる」のライブクリップが公開されました!

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