RiJS2021のXIゴレースを完走した感想(LV 03:W2-1 おかしの国・冒険のはじまり)
前回の記事に引き続き、RTA in Japan Summer 2021 の映像を見返しながら「XIゴ / Quest Mode All Clear(Any%): Night」の解説をしていきます。
まずは一旦、順位を振り返っていきましょう。先頭はYUDAIお兄さん、すこし離れてCyclone兄貴、それに続いてまるお兄さん、最後方にあびっさん、という様相でお送りしております。
しかしまだレースは始まったばかり。チュートリアルも終わり、この先は本格的なパズルが待ち構えています。このワールド2「おかしの国」でどんな走りが繰り広げられたのか、一緒に見ていきましょう。
2-1-1「スイッチは押すべきか?」
動画時間にして12:33。じごくのもんばんキングマヌーに通せんぼを食らう2人を尻目に、YUDAIお兄さんがおかしの国へと乗り込んでいきます。
早速ですが12:38ごろ、敵を全部倒さなくてもよいというAny%カテゴリらしい動きを見ることができます。
階段を上ってすぐのダイスは奥に2回転がすことで4の目になり、周囲の4を点火します。そのまま奥に進むとスイッチがあるので、それを使用して起爆、左右のチクリたちを一掃できるというわけです。
100%カテゴリならばそれでよいのですが、Any%では「スイッチを押す時間すら惜しい」と言わんばかりに回避します。火の点いたダイスがなければスイッチの判定が消えるので、スイッチを押す演出をカットできるのです。
とは言ったものの、今回のランではまるお兄さんとCyclone兄貴はまっすぐ進んでスイッチを踏んでいます。実のところ、XIシリーズのRTAは研究・開拓がそれほど進んでいないので、プレイヤー間でこうした差異が見られることがあります。
??「XIだけに差異がある、ってね」
2-1-2「チクリ地帯」
少し遠くを見やると、曲がりくねった細い道の上、3体のチクリが行く手を阻んでいるのが見えます。地面にいる敵については、ダイスで踏んづけて強引に通り抜けることもできなくはないのですが、ダイスで敵を踏んづけるとそのダイスに火がついてしまいます。
こうして強引に通り抜けようとする場合、足に使っているダイスが爆発するまでに次のダイスや足場に乗らないと、爆発に巻き込まれて1ミスとなってしまいます。今回の場面は次のダイスまでかなりマス数があるので、しっかりパズルを解き、前もってチクリを一掃するしかありません。
今回のランでの実際の解法が以下の通りです(12:40~12:50)。
右手前の1のダイスに乗る
→1マス右に転がし、3の目を点火する
→左に1マス、上に1マス、そこから左上右下左と転がし6の目にする
→中央2列目の4の目に乗り、点火した3の目の手前で待つ
初めて見た時は、あまりの鮮やかさに衝撃を受けました。
純粋にこのパズルを解くのであれば、「左奥の5を転がして4を点火する」「右手前の1を転がして3を点火する」という手順が最初に浮かびます。
この2手順を踏もうとすると、アクイの移動も含め20手ほどかかります(斜め移動をすればこの限りではありませんが)。その上、右手前の3と左奥の4が爆発してチクリを倒すのを待たなければならないので、時間で言えばそれ以上になってしまいます。
これに対して上述した解法を使うと、点火から爆発までの時間は右手前の3の爆発を待つのみで済みます。そして転がして持って来た6の目が真ん中のチクリを倒し、さらに2マス左の6の目を着火して左奥のチクリまで倒してくれます。右手前の3の目はすでに爆発しているので道は開いていますから、その時間で先に進むことができるわけです。
2-1-3「Any%なので無視地帯」
少し進んで動画時間12:50。Cyclone兄貴がキングマヌーを撃破し、おばけの国を抜け出したところで、依然として先頭はYUDAIお兄さん。
次なるパズルはチクリが1体とその奥にホーミィが3体という配置です。
ここはAny%らしく無視していきます。先述の通り、敵をダイスで踏んづけるとそのダイスに火がついてしまうので、迷わず急いで進んでいきます。逆に言えば、このくらいの距離であればゴリ押しが効くということでもあります。
フラッグを取った先、いかにも点火してくださいと言わんばかりに6の目が並んでいますがこれも無視して右に進みます。
2-1-4「分かれ道」
直後の二手に分かれる道では、2マス奥に進んでから左の道へ入っていきます。これはComplete(100%)カテゴリにおける動きですが、Any%でも最速手順のひとつであるため採用されています。
右ルートの6を爆破し、中央付近の5に引火させてその爆風で4を爆破する、というのが規定解。右ルートの出口には1tおもり(移動速度激減アイテム)があるため、速さを求めるならできれば通りたくはない。
そこで、左ルートへの入り方を工夫することで、1の目の手前に6の目の着火ダイスを置いていくことができ、その爆風で2マス右の5を着火できる。
左ルートを通るだけでチクリたちを一掃でき、さらにはスピードブーツ(移動速度上昇アイテム)も手に入るため一石二鳥の解法である。
こんなの誰が思いつくんでしょうね。すごいなあ。
2-1-5「ボーグの壁地帯」
動画時間にして13:08、縦一列に並んだボーグが左右に行ったり来たりしています。
左手前の5を着火し、タイミングを合わせてスイッチで起爆、ボーグを一掃してから進むのが規定解です。
もちろん今回はAny%なので、ボーグを踏んづけて強引に突き進みます。しかしタイミングを誤ると、踏んづけたダイスの爆発に巻き込まれてしまいます。先刻入手したスピードブーツの効果時間も計算にいれなくてはならないため、このコースで一番の難所といってもいいでしょう。
YUDAIお兄さんは安定を取ってか、ブーツの効果が切れるのを厭わず出口に最も近いところでボーグを踏んづけて進んでいます(13:11)。
ここでも、画面右上WR保持者まるお兄さんの抜け方が素晴らしいです。(13:54~)。スピードブーツの効果時間と要相談ですが、このくらい手前から踏んでいっても平気なんですね。
2-1-6「ゴール前」
ゴールのカーテンが見えてきました(13:13)。最後に待つのはチクリ3体。
Any%ではこのうち、ゴール直前にいるチクリ1体さえ倒せばOKです。2の目のダイスを押して点火し、爆風の届かない場所で待ってからゴールへ向かいます。
ちなみに100%では最短手数で3を点火できるようにボーグ地帯の空間で調整します。
2-1総括
参考までに、このコースの突入~突破のスプリットタイムがこちら。
YUDAI 07:03-07:46(43秒)
まる 07:47-08:28(41秒)
あびい 07:58-08:39(41秒)
Cyclone Aeroblast 07:38-08:31(53秒)
上の三人はみんな同じチャートを走ったので、終盤のボーグ地帯の攻め具合がはっきりとタイムに表れていますね。Cyclone兄貴は最初のチクのほそ道でちょっと失敗してしまったようです。それでも落ち着いてリカバリーしていたので10秒のロスで済んでいます。10秒くらいならボス戦で上振れすればいくらでもまくれるので誤差です。誤差。
おばけの国の記事から分かる通り、もちろん当初は1記事1ワールドのつもりでいたのですが、書きたいこと全部書いたら1コースだけでこの文章量になってしまいました。これでは書くのはもとより、読むだけでも大変です。
ですので今回はこの1コースで記事を終えたいと思います。
それではまた次回の記事で。