「ユニオンの星」プロローグ(アズレンSS)
【予告】
素直さが仇となり、理不尽な哀しみがエンプラを襲う。名声の代償を噛みしめ英雄は呟く「自由って何なんだ」キャラ立ちすぎてツラい空母たちの話。
(このSSは『アズールレーン』の二次創作です)
「前傾空母会?」
前かがみにせまりくる、たわわな乳白色。
「ええ、そのとおりですわ♪」って微笑むイラストリアス君。
さすが豊満……いえ重装甲空母ね。柔和ながらも圧がすごいわ。もうひとりの教官、眼鏡のラングレーさんだったらレンズと眉を曇らせちゃうかも。
「先生?…さっきから、なにを見つめていらっしゃいますの?」
「わわわたしのセリフ!っじゃなくて、話ならちゃんと聞いてましたわよ」
事情はこう。わがユニオンの英雄、航空母艦エンタープライズ君に理不尽な情報の暴力が!
ありていにいえば、スキャンダルで炎上してるというわけ。詳しいことはちょっと伏せるけど。まあ、よくある『熱愛発覚』ってウソが報道されちゃって。
「それで、彼女のために空母で”対策会議”をする、ってことね?」
「ええ♪」
なるほど、優美なるロイヤルレディは、それを肴に噂話に花を咲かせる女子会だなんて、あられもない言い方はなされませんこと。
「レンジャー先生に、ぜひ、幹事になっていただけましたら」
「まあ、そういうことなら。引き受けましょう。あき教室が使えるし」
「うふふ、恭悦に存じますわ♪ はい、会員名簿」
「——え。こ、マ?」
先生、目が点です。
そういえば前傾……空母会ってそもそも何?
なんか色々おかしいけど。キミの笑顔と胸部装甲がまぶしすぎましたの、イラストリアス君。
つづく