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【Vol.4】写真で表せない魅力を持った工務店さんの【ワガミチ戦略実例】②
こんにちは。
ブレークスルーアカデミーの大西です。
今回はホームページのお話です。
今やホームページは9割以上がスマホで見られる時代。
気軽に、短時間で、知りたい情報だけを見られるサイトが求められるので
・写真を多く
・文字を少なく
・とにかくシンプルに
というデザインが主流となっているのは周知の通り。
ところがこれ。
街の工務店さんにとってはとてもアタマの痛い問題です。
試しに、いくつか工務店さんのホームページを検索して見てみると
・背景が真っ白なシンプルなデザイン
↓
・キレイな建物の写真が最初にドーン
↓
・テキストは付け合わせ程度にちょろっと
↓
・またキレイな写真がドーン
↓
・数行のテキストがちょろっと
↓
(以下繰り返し)
と、どこも同じようなデザインになっていることが分かります。
訪問者が見やすいデザインを追求すると、どうしても【最適解】(最大公約数とも言えます)を求めるホームページになってしまい、本来工務店さんごとにあるはずの《個性》を表現できないジレンマがつきまといます。
そんな中、弊社にてホームページをリニューアルすることになった工務店さんは、まったく違う道を歩まれました。
■ D工務店さんの特徴
まず、このD工務店さんの特徴をかなりざっくりと。
1.写真映えする素晴らしい住宅を建てている
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2.建築の裏側にある設計コンセプトがとても奥深い
3.社長やスタッフの想いや誠実さが更に魅力的
4.少人数の会社で営業マンがいない
5.資料請求があっても営業フォローができない
ホームページ制作サイドからすると、【1.写真映えする素晴らしい住宅を建てられている】時点で制作はかなり楽チンです。
今のホームページデザインの王道に則って、建物やそこで暮らすお客様の写真をドーン!ドーン!と入れていけば、キレイなサイトが作れるからです。
ところが、《アブリダスワーク》を通じて私が感じたこの工務店さんの本当の魅力は
2.建築の裏側にある設計コンセプトがとても奥深い
3.社長やスタッフの想いや誠実さが更に魅力的
の2つにこそありました。
ここに気づいてしまったからさぁ大変。
これらを写真だけで伝えるのはかなり無理があるので、
★工務店さんの個性を捨て、写真重視で他社と同じようなホームページにする【レッドオーシャン】に挑むか。
★《モノ(建物)》の素晴らしさをもっと強調して【ブルーオーシャン】に進むか。
★それとも、写真では伝わらない《コンセプト・想い・誠意》を伝えるという【プライベートピーチ戦略】を取るか。
という選択を迫られることになりました。
私がホームページ制作だけを生業としていたのなら、ニコニコしながら「建物の写真をメインで行きましょう!」と即答しています。
一番理にかなってるし制作もラクなので迷う必要がありません。
ところが私の仕事は、ただ単にホームページを作ることではなく、この工務店さんに合った戦略を立てて成果につなげること。
ホームページはその戦略実行のひとつのツールに過ぎないから悩みが深い。
更に
4.少人数の会社で営業マンがいない
5.資料請求があっても営業フォローができない
という特徴も重要なポイントで、キレイな住宅の写真を並べるだけのサイトを作り、「詳しくは資料請求で!」とコンバージョン獲得に成功したとしても、このお客様をフォローする仕組みが工務店さんにありません。
これは一見弱点に見えるのですが、いやいやとんでもない。
お客様からすると
「無理な売り込みはされない」
「自分のペースで家づくりができる」
という安心感につながる【強み】となります。
この《らしさ》も無くしたくない。
さぁ、どうしたものか…
■《意図的に増やす。意図的に無くす》ワガミチ戦略
シンプルさが求められる現代のホームページづくりで、どうやって
2.建築の裏側にある設計コンセプトがとても奥深い
3.社長やスタッフの想いや誠実さが更に魅力的
を伝え
4.少人数の会社で営業マンがいない
5.資料請求があっても営業フォローができない
という個性を活かすか。
工務店さんと一緒に悩み抜いた結果、以下のようなワガミチ戦略を歩むことにしました。
戦略の大動脈は以下のふたつ。
★1.意図的にテキストを増やしたホームページにする
写真だけで見せる今風のホームページにしてしまうと、この工務店さんの写真で表せない本当の魅力が消えてしまう。
スマホ時代ではご法度とされている長文テキストを少しでも読みやすくしながら
■今の家づくりに至る《社長の想い》を載せる
(その文字数は驚異の10,680文字!)
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■設計コンセプトも長文テキストで載せる
■施工例は写真のスライドショーだけでなく、建築の物語をテキストで載せる
■お客様の《声》ではなく、お客様《インタビュー》をテキストで載せる
などの手法で、写真では伝わらないウラ側を伝える。
★2.意図的に【資料請求ページ】を無くす
一般的には申込みのハードルが低いと言われる《資料請求》だが、この工務店さんの個性を考えると、【真剣度の高い】コンバージョンの方が仕事につながりやすい。
■資料請求ページを無くし、ホームページ内でできる限り魅力を伝える
■コンバージョンは《モデルハウス見学予約》《見学会予約》《お問い合わせ》のみ。具体的な行動に繋がるものに厳選
など、常識とは真逆の《コンバージョンの量を下げ、質を上げる》戦略を取る。
■ワガミチ戦略実行の設計図
そして、上記戦略を絵に描いた餅で終わらせないために
【1.訴求】…インスタグラム
※強みのひとつである《建物の魅力》を写真で伝える
【2.醸成】…ホームページ+LP
※真の強みである、《設計コンセプト》《社長の想い》《人柄》をテキスト中心に伝える
【3.行動】…お問い合わせ・見学会予約
※《質》重視のコンバージョン
【4.確認】…見学会(内覧会)
※ホームページに書いている事がウソじゃないことを確認していただく
【5.フォロー】…情報誌
※急ぎではないお客様に、じっくりと会社の考え方を理解していただく
というロードマップを作り、インスタグラムは工務店さんが独自に。ホームページや情報誌は弊社でサポートさせていただきながら、世の中の常識とは異なる《ワガミチ》を進まれました。
※上記それぞれにノウハウがありますが長くなるのでまた別の機会に取り上げます。
■ワガミチ戦略の結果
苦難の道中は省いて、結果だけをお伝えすると
資料請求フォームが無いのに、コンバージョンは月10件前後をキープ
見学会は、完全予約制にも関わらず毎回あっという間に満席
あらかじめこの工務店さんの価値観に共感してくれているファンが多い
情報誌によるフォローで安定的な集客が可能に
そして向こう一年間の契約が確保できている(※執筆段階で契約見込み12棟)
という、この工務店さんの個性を成果につなげる結果を生み出すことができました。もちろん、工務店さんがたくさんの努力を継続された賜物です。
業界がいう
「今のトレンドはこれですから」
「他社もみんなこうしてますから」
などの【最適解】は、ホームページ制作という狭い世界で見ると正解でも、【工務店が自社の特性を活かして仕事を取る】という根本からは外れてしまうことが多々あります。
他社と違う個性があるから今がある。
なら、戦略そのものも個性的であって良い。
それを実現するには他社とは違う努力とトライ&エラーが必要になりますが、チャレンジするだけの価値は十分すぎるほどあります。
今の御社のホームページ。
御社にしか無い【本当の魅力】は伝わってますか??
《工務店さん限定》にはなりますが、無料でアドバイスいたします。
※売り込みは一切しない(というか下手な)ので、安心してお問い合わせください。
自社サイトに自信が無い方は【こちら】からお問い合わせください。
★今日のまとめ
世の中の【王道】が、御社にとっての【王道】とは限らない。
長文にお付き合いいただきありがとうございました。
↓ 興味があれば【ワガミチLP】制作モニターもぜひ
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