こんにちは、前回前々回と記事を書いてきたStableDiffusionの公式web版「DreamStudio」の有料βがとうとう開始されましたので簡単に解説しておきます。
DreamStudio
https://beta.dreamstudio.ai/dream
■料金について
サインアップ時にフリートライアル用に画像約200枚分のポンドが配布されます。課金は10ポンド単位(画像約1000枚分)でできます。日本円で1600円くらいですね。ただ注意してほしいのは、"約1枚分"という基準はあくまで基本設定の「解像度512*512ステップ数50」の画像を生成する場合です。御覧の通りある程度自由にサイズや品質を設定可能ですが、最大品質の「解像度1024*1024ステップ数150」では、一度に28.2の計算コストがかかります。「残り100枚くらい生成できるな~」と思って最大品質のを生成したらいきなり「残り71.8枚」とかになってる訳です。コワイ!最高設定で生成しているとリソースがガンガン減っていくので注意しましょう。逆にステップ数10は0.2コストなので"約1枚分"のリソースで低品質画像を5枚生成できますね。ややこしいなぁ。
追記:現在の支払い方法はAmerican express, VISA, MasterCardに限られるようです。課金で困る人が多そうですね。私もJCBなので困る。
ちなみに生成した画像の権利はユーザーに帰属しますので自由に使えます。もちろんミッキーマウスとか生成して公開して何かあったら責任負うのもユーザーですけど。
■検閲フィルターについて
DreamStudioのAIは不適切な表現が含まれるLAION5Bというデータセットから学習しており、技術的にはエロ画像を生成可能です。(規約でエロ禁止されていますので生成は控えましょう。)そこでDreamStudioは不適切と思われる画像にぼかしをかける検閲フィルターを設置しているのですが、このフィルターの精度が低く、悪い意味でめちゃくちゃガバガバです。Discord版でも全く無関係ない健全画像にぼかしがかかるケースが多く見られ批判が相次いでいましたが、残念ながらDreamStudioでもその不安定さは健在なようです…。しかも誤検出でフィルターがかかった場合もリソースは容赦なく消費されます。理不尽!
2022/08/20訂正:アカウント設定のセーフモードをOFFにしたらフィルター無くなりました。フィルターの精度の低さや検閲がかかってもリソースは消費されてしまう問題がありますので、基本的にOFFにするのが良いかと思います。
2022/08/21訂正の訂正:セーフモードのON/OFFボタンが課金&無課金共に消失しているようです。
■β初日だから仕方ないね
また一度に最大9枚の画像を生成可能ですが、止めた方が良いです。拡大できるのは複数枚の内の1枚だけで残りはサムネイル箱行きという何の為にあるのか分からない仕様になってますので。画像は気に入ったものが生成されたら即保存しましょう。あとシード値項目も手動設定しても生成のタイミングでオフにされてしまい、なんか機能してないっぽいですね。これは私のブラウザのせいな可能性もありますけど。
まだβ開始初日なので微妙な部分が多いです。StableDiffusionを触りたかった人にとっては待ちに待ったwebサービス開始ですが、現段階での課金についてはちょっと考え物ですね。まぁ仕様のマズい部分は何日かすれば解消されると思いますし、同型のAIを使用した画像生成はこの公式web版以外にもNovelAIとNightCafeとArtbreederが続々サービス開始を予定しているので、他も注目していきましょう!
更になんかStability AIの偉い人が意味深なカウントダウンツイートしているので、月曜日頃にはAIの学習済みモデルそのものが一般公開されると予想されています。そうです、オープンソースプロジェクトなのでAIが無料で公開されます。これが配布されればVRAM10GBのGPUを持っているユーザーは自分のPCで自由に画像生成できるようになります。コードによっては5GBでも動作可能らしいので、私の2060Sでも動きますねぇ。もちろん検閲無しでな!楽しみ!
それでは後は生成サンプルなどをご覧ください。(768*512step50で生成したので一枚毎にリソースを2.4吸われた)