チェンソーキャブレターの基本調整について
皆さんどうもこんにちは阿武町地域おこし協力隊林業支援員の古金です。
今回は、チェンソーを使うにあたって重要なキャブレターの基本調整について自分の為にも書いていきたいと思います。
忘れてしまった時に自分の記事を見て思い出す作戦です笑笑
もくじ
1.キャブレターについて
2.キャブレター調整用の3つのスクリューと役割について
3.調整手順について
1.キャブレターについて
キャブレターとは、ガソリンを燃焼しやすいように空気と気化混合する装置のことです。
旧車好きの方やバイク好きの方は大体想像つくかと思います。
このキャブレターには大きく分けて、「フロート式」と「ダイヤフラム式」の2種類があります。
フロート式とは浮によってキャブレター内の燃料貯留室に流入するガソリンの量を制御するものです。
フロート式キャブレターはエンジンが傾き過ぎたり逆さになった場合は回りません。
一方ダイヤフラム式は、エンジンがどのような傾きでも逆さまでも回転出来るように作られています。
ですから基本的にチェンソーではダイヤフラム式が採用されています。
2.キャブレター調整用の3つのスクリューと役割について
このキャブレターは基本3つのスクリューを用いてエンジンの回転調整をします。
「低速側(L)調整スクリュー」
「高速側(H)調整スクリュー」
「アイドリング状態を決めるスロットル調整スクリュー」
です。
それぞれの役割については以下になります。
低速側調整スクリュー
役割:低速時の燃料吐出量調整
左へ回すと燃料量が増加し、回転数が上昇
右へ回すと燃料量が減少し、回転数が下降
高速側調整スクリュー
役割:高速時の燃料吐出量調整
左へ回すと燃料量が増加し、回転数が下降
右へ回すと燃料量が減少し、回転数が上昇
スロットル調整スクリュー
役割:アイドリング時のスロットル開度調整
左へ回すとスロットル開度が減り、回転数下降
右へ回すとスロットル開度が増し、回転数上昇
となります。
3.調整手順について
1.暖気運転3〜4分程度
2.キャブレター調整中にエンジンストップを起こさせないために、スロットル調整スクリューを右へ回して、チェーンが軽く回る程度にアイドリング回転数を若干上げておきます。そしてエンジンを止めます。
3.低速側調整スクリュー、高速側調整スクリューを軽く締まり切るまで右に回します。
4.低速側調整スクリュー、高速側調整スクリューを左へ1回転〜1.1/2回転程回します。
5.エンジンを始動しスロットルを素早く引いたり離したりしエンジンのレスポンスを調べます。
6.この時応答がにぶい場合低速側調整スクリューを右にわずかに回し応答を確かめます。
良くなるようであれば更に右へ回し応答が悪くなる所まで確かめます。その所から左にわずかに戻し、応答が良くなったところで止めます。
反対に最初に右に回して、応答が悪くなるようでしたら、左にわずかに回し応答を確かめます。あとは右に回した時と同じ操作です。
7.高速側の調整についてはエンジンの回転音を聞き分けることが大切です。
エンジンをスタートし、無負荷の状態でスロットルを数秒間目一杯引きます。
調整スクリューを右に締めて、締めるたびに最高スロットルにしエンジン音を聞きます。
この繰り返しをしていく内に、エンジン音が低い音から高い音に変わっていきます。そして更に締めていくと、最高速時の時点で息が切れたようなボソボソとした音が出て、出力が低下するところがあります。
そうした所から左に戻して安定した高速音になるよう調整します。また、最初に右に回して悪い状態になるようであれば左に回し上記と同じ操作を繰り返します。
8.こうして高速側も調整出来たら、再度低速側を確かめます。応答が悪くなっていたらわずかに左右に回して調整します。その後高速側を再度確認します。
9.最後にチェーンが回転しないアイドリング状態になるようスロットル調整スクリューを回して調整します。
10.次は負荷をかけて確かめます。適当な丸太を最高速で切り、息切れの有無等、出力状態を確かめます。もし息切れ状態でしたら、高速側調整スクリューを左にわずかに回し燃料を濃くします。
11.その後エンジンの応答を確かめます。
問題無ければ以上です。
自分はバイクのキャブレター調整とかも以前やっていましたがキャブレター調整は結構繊細で難しいのでこまめに調整して慣れる必要がありそうですね。
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